JOAO VOZ E VIOLAO - JOAO GILBERTO

ジョアン声とギター / ジョアン・ジルベルト

たまらない静けさ ★4.5

タイトル通り、ジョアン・ジルベルトの声とギターだけのとても静かなアルバム。プロデューサーはカエターノ・ヴェローゾ
し~っ静かに...と指を立てる女性のジャケットも素敵。夜、じっくり聴きたい一枚です。

1931年生まれですから、69歳ですか。スキャットや早口を得意としている音域と声量が売りのジャズヴォーカリストなどの場合、年による衰えを強く感じさせられますが、ジョアンは元からつぶやくように静かに歌っているので、そういう衰えをさほど感じさせません。若い頃よりあたたかみと深みが増して、どちらもいいなと思えます。アンリ・サルヴァドールと同じく、高齢になってからも魅力が増していく素敵なミュージシャンです。


2000

1. Desde Que O Samba E Samba デスヂ・キ・オ・サンバ・エ・サンバ(サンバがサンバであるからには)
2. Voce Vai Ver  ヴォセ・ヴァイ・ヴェール(思い知るがいいさ)
3. Eclipse  エクリプシ(エクリプス)
4. Nao Vou Pra Casa  ナォン・ヴォウ・プラ・カーザ(僕は家へは戻らない)
5. Desafinado ジザフィナード
6. Eu Vim Da Bahia エウ・ヴィン・ダ・バイーア
7. Coracao Vagabundo コラサォン・ヴァガブンド
8. Da Cor Do Pecado  ダ・コール・ド・ペカード(罪の色)
9. Segredo セグレード(秘密)
10. Chega De Saudade 想いあふれて

A DAY IN NEW YORK - MORELENBAUM2/SAKAMOTO

A DAY IN NEW YORK - モレレンバウム2 / サカモト

パソコンに入れたら・・・ ★4

何も知らずにパソコンにCDを入れてみたら、いきなり画面が占領されてビックリ。何が起こったのかと思いましたが、"Bim Bom"のビデオクリップが入っているディスクだったのでした。こんなこともできるんですねぇ。
[10]で坂本龍一が「戦場のメリークリスマス」のフレーズをちょこっと弾いているのを聴いて、アドリブにクリスマスソング等をさりげなく織り込むデューク・ジョーダンを思い出しました。
結局このユニットのアルバムは3枚聴きましたが、1枚目のCASAが一番好きでした。


2003
モレレンバウム2 / サカモト:Paula Morelenbaum (vocal), Jaques Morelenbaum (cello), Ryuichi Sakamoto (piano)

1. Desafinado
2. Bim Bom
3. Insensatez
4. Coracao Vagabundo
5. Falando De Amor
6. Chora Caracao
7. Sabia
8. Tango (Versao Em Portugues)
9. Chega De Saudade
10. Samba Do Aviao
11. Tema Para Ana *
12.Fotografia
13.Vivo Sonhando *
14. Amor Em Paz *
15. As Praias Desertas *
16. Insensatez/re-model by alva noto *
*Bim Bom video clip
1.ヂザフィナード
2.ビン・ボン
3.インセンサテス
4.コラサォン・ヴァガブンド
5.ファランド・ヂ・アモール(愛の語らい)
6.ショーラ・コラサォン
7.サビアー
8.タンゴ
9.シェガ・ヂ・サウダーヂ(想いあふれて)
10.サンバ・ド・アヴィオン
11.テーマ・パラ・アナ*
12.フォトグラフィーア(フォトグラフ)
13.ヴィヴォ・ソニャンド*
14.アモール・エン・パス(平和な愛)*
15.アス・プライアス・デゼルタス*
16.インセンサテス・リ・モデル・バイ・アルヴァ・ノト*
"Bim Bom゛ビデオクリップつき。*は国内盤のみ

LIVE IN TOKYO 2001- MORELENBAUM2/ SAKAMOTO

LIVE IN TOKYO 2001 - モレレンバウム2 / サカモト

蒼い空気・・・ ★4

タイトルどおり東京(赤坂)でのライブ録音。数ヶ月前にジョビンの家で録音されたCASAと選曲がだぶっています。
イマジネーションを刺激する独特の世界ができあがっているCASAの方が、私は好きです。


11.2001

1.As Praias Desertas
2.Amor Em Paz
3.O Grande Amor
4.Tango
5.Coracao Vagabundo
6.Sabia
7.Tema Para Ana
8.Sem Voce
9.Insensatez
10.Falando De Amor
11.Desafinado
12.So Tinha De Ser Com Voce
13.A Felicidade
14.Ela E Carioca
15.Chega De Saudade

ワンダ・サーWANDA SA&BOSSA TRESアルバム

ワンダ・サー・ウィズ・ボッサ・トレス・フィーチャリング・ルイス・カルロス・ヴィニャス

ワンダ・サーとボッサ・トレスのクールなジャズボサ ★5

タンバ・トリオと並ぶ名ジャズボサトリオBOSSA TRESボッサ・トレスが復活し、55歳を超えたWANDA SAワンダ・サーと共演したアルバム。気持ちよく吹き抜ける風のようなトラックからおさえをきかせた渋いトラックまで、何となくジャズクラブで聴いている気分になります。なので特に夜におすすめです。
若い頃からのハスキーヴォイスぶりに輪がかかり、温かみが増したワンダ・サーのヴォーカルとボッサ・トレスの軽妙でクールな演奏は、まるで熱いエスプレッソをかけた冷たいヴァニラアイスクリーム。温と冷、ほろ苦さと甘さ、魅惑的なアロマが渾然一体となって刺激してくるあの感覚…。
何かの映画の中でジュリエット・ビノシュがアイスにエスプレッソをぶっかけていた記憶もありますが、このアルバムともども、まだの方はぜひお試しを。

ボッサ・トレスといえば、1964年に女性4人コーラスグループ QUARTETO EM CYと共演したクアルテート・エン・シー(ファーストアルバム)も気に入っています。


2000
Wanda Sa With Bossa Tres, featuring Luis Carlos Vinhas

1. Errinho A Toa
2. Deixa A Nega Gingar
3. Casa Forte
4. Se E Tarde Me Perdoa/Pra Machucar Meu Coracao/Palpite Infeliz
5. Brisa Do Mar
6. Light My Fire
7. Pode Ir
8. Zazueira
9. Moonlight/Garota De Ipanema
10. Estrada Do Sol/Foi A Noite
11. Amor Ate O Fim
12. Cancao Que Morre No Ar
13. Zanga Znagada
14. Two Kites/Fotografia/Eu Preciso De Voce
1. エヒーニョ・ア・トーア
2. デイシャ・ア・ネガ・ジンガー(サンダリア・デラ)
3. カザ・フォルチ
4. シ・エ・タルヂ・ミ・ペルドーア~プラ・マシュカール・メウ・コラサゥン~パウピーチ・インフェリース
5. ブリザ・ド・マール
6. ライト・マイ・ファイアー
7. ポーヂ・イール
8. ザズエイラ
9. イン・ザ・ムーンライト~ガロータ・ヂ・イパネマ
10. エストラーダ・ド・ソル~フォイ・ア・ノイチ
11. アモール・アテ・オ・フィン
12. カンサゥン・キ・モヒ・ノ・アール
13. ザンガ・ザンガーダ
14. トゥー・カイツ~フォトグラフィア~プレシーゾ・ヂ・ヴォセ

VINICIUS EM CY - QUARTETO EM CY

ヴィニシウス・エン・シー / クアルテート・エン・シー


ヴィニシウスと共作者たちの曲を集めたコンピレーション ★4

外交官で詩人、ジョビンやカルロス・リラ等の曲の共作者としても有名なヴィニシウス・ヂ・モラエスの曲を集めた1993年リリースのコンピレーション盤。

ヴィニシウス・ヂ・モラエス本人[15], [16]の他、アントニオ・カルロス(トム)・ジョビン[4](ピアノ/ヴォーカル)、カルロス・リラ[8]、トッキーニョ][6](ヴィオラオン/ヴォーカル)、シコ・ブアルキ[1](ヴォーカル)、セリア・ヴァス[14](ヴォーカル/ヴィオラォン/アレンジ)等が参加した曲が聴けます。(このセリア・ヴァスと、ワンダ・サーの共演アルバム「ブラジレイラス」には、クアルテート・エン・シーがゲスト参加しています。)

[15]では、コーラスをバックに、ヴィニシウス本人が渋い声で詩を朗読しています。
BOMBA RECORDS日本盤はコーラスのイメージに合いそうな明るいジャケット(黄色)ですが、この曲には巨大ヴィニシウスのジャケットがぴったり。この1曲だけのためにあのジャケットをデザインしたと言われたら納得してしまうでしょう。
それまでの軽やかさとうって変わって、ラストで主役のヴィニシウスが渋さと重みを出すのは構成的にはいいんでしょう。が…時代劇っぽいというんでしょうか。この曲を思い出したとたんCDをかける気がしなくなり、しばらく聴いていなかった時期もありました。
ある日忘れた頃に聴いたら、そこまで嫌だった理由は何だったんだ?という程度になっていて、めでたし。あの朗読曲を克服した今では、結構好きです。


1993
QUARTETO EM CY + Vinicius de Moraes, Antonio Carlos Jobim (Tom), Carlos Lyra, Toquinho, Celia Vaz

1. Carta Ao Tom 74 トムへの手紙74年
2. Carta Que Nao Foi Mandada 送られなかった手紙
3. Agua De Beber おいしい水
4. Eu Sei Que Vou Te Amar あなたを愛してしまう
5. Pra Que Chorar - Consolacao プラ・ケ・ショラール/コンソラサォン
6. Tarde Em Itapua イタプアンの午後
7. Rancho Das Namoradas ハンショ・ダス・ナモラーダス
8. Samba Do Carioca サンバ・ド・カリオカ
9. Regra Tres 三角定規
10. Onde Anda Voce オンヂ・アンダ・ヴォセ
11. Derradeira Primavera デハデイラ・プリマヴェーラ
12. Mundo Melhor ムンド・メリョール
13. Loura Ou Morena ロウラ・オウ・モレーナ
14. Felicidade - Garota De Ipanema - Chega De Saudade フェリシダーヂ/イパネマの娘/想いあふれて
15. Soneto Do Amor Total - Samba Em Preludio 完璧な愛のソネット/プレリュードのサンバ
16. Samba Pra Vinicius ヴィニシウスに捧げるサンバ

ONDE E QUANDO - NARA LEAO

いつか、どこかで / ナラ・レオン

・・・ジャズ、映画音楽とボサノヴァの出会い、ナラとのお別れ・・・ ★5

ナラ・レオンの遺作です。「あこがれ」と同じく、ジャズのスタンダードナンバーや映画音楽等、英語でお馴染みの曲をポルトガル語で歌っています。「いつかどこかで」というタイトルがお別れメッセージのようで…う~ん寂しい。

有名曲ばかりですが、一応メモします。
「ス・ワンダフル」はミュージカル『ファニー・フェイス』(オードリー・ヘップバーン主演映画『パリの恋人』)の曲で、ガーシュウィン兄弟作。ジャズシンガーのダイアナ・クラールが歌うヴァージョンもなかなかです。
「ラヴ・レター~ドリーム」はヴィクター・ヤング作曲~ジョニー・マーサー作曲の2曲のメドレー。
「バット・ノット・フォー・ミー」もガーシュウィン兄弟の有名作。数ある名演のうち、個人的にはチェット・ベイカーの歌が好きです。
「サマータイム」はミュージカル『ポーギー&ベス』より。G.ガーシュウィン作曲。エラ・フィッツジェラルドの歌など多くの名演が残っています。ランバート・ヘンドリックス&ロスのお気楽コーラス版も面白いです。
「センティメンタル・ジャーニー」はレス・ブラウンとベン・ホーマー作曲。ドリス・デイ他でお馴染み。
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」はリチャード・ロジャース作曲、ロレンツ・ハート作詞の有名曲で、チェット・ベイカーの歌、マイルス・デイビスのトランペット、ビル・エヴァンスのピアノでの演奏が特に印象的です。
「いつか,どこかで」もロジャース&ハートのコンビ作。エラ・フィッツジェラルド等の歌でお馴染み。
「ナイト・アンド・デイ」は同じくエラ等が歌っているコール/ポーター作の有名曲。
「知らないでしょう」は、ハリー・ウォーレン作曲、マック・ゴードン作詞、映画『ヘロー、フリスコ、ヘロー』からの曲。はい、知りません。
「マイ・フーリッシュ・ハート」は映画『愚かなり我が心』から。ヴィクター・ヤング作曲、ネッド・ワシントン作詞。なんといってもビル・エヴァンスの演奏が最高です。映画はちょっとメロドラマっぽい感じです。「あの日からサウダーヂ」はこのアルバムで唯一ナラ・レオンとホベルト・メネスカルのオリジナル曲です。
ふうぅ~長かった。

ナラ・レオン、大好きです。


1989
1. Maravilha
2. Cartas De Amor~Sonhos
3. Mas Nao P'ra Mim
4. Pleno Verao
5. A Saudade Me Bateu
6. Adeus No Cais
7. Onde E Quando
8. So Voce
9. Sem Querer
10. Descansa Coracao
11. Saudades De Voce
1.ス・ワンダフル
2.ラヴ・レター~ドリーム
3.バット・ノット・フォー・ミー
4.サマータイム
5.センティメンタル・ジャーニー
6.マイ・ファニー・ヴァレンタイン
7.いつか,どこかで
8.ナイト・アンド・デイ
9.知らないでしょう
10.マイ・フーリッシュ・ハート
11.あの日からサウダーヂ

MEUS SONHOS DOURADOS/NARA LEAO*あこがれ/ナラ・レオン

あこがれ

ジャズ等のスタンダードをポルトガル語歌詞&ボサノヴァで ★3.5

おなじみのジャズ、ポップス曲をナラ・レオンがポルトガル語で歌う1987年のアルバム。プロデュースはロベルト(ホベルト)・メネスカルで、彼とルイス・アヴェラールがアレンジを担当しています。

ポルトガル語歌詞は原曲と無関係の完全オリジナルが多く、切なさ、遥かさ、漂泊感、愛、海、夢…といういかにもボサノヴァらしい感じが楽しめます。[2][7][10][11]の歌詞はナラ・レオンの自作です。
[1]の原曲にはニューヨークやガーシュウィンというアメリカを象徴する固有名詞が出てきますが、Pacifico Mascarenhas作の詞に出てくるのはリオと海とトム(アントニオ・カルロス・ジョビン)。この曲はイントロに「彼女はカリオカ ELA E CARIOCA」、ラストに「イパネマの娘 GAROTA DE IPANEMA」が入って、いっそうブラジルらしくなっています。
[8]は、「君の瞳に乾杯」というセリフの出所でもあるハンフリー・ボガート&イングリッド・バーグマン主演の映画「カサブランカ」で印象的に使われて再流行した曲です。Edmondo Souto作のポルトガル語歌詞は、その渋い映画にインスパイアされているらしく酒場での再会という設定で始まりますが、その後の展開にはボサノヴァらしさを感じます。

このジャケットを見て、音も1980年代っぽさが濃厚だったら嫌だなぁと買うのをためらっていました。(私はボサノヴァの場合特にアンプラグドな方が好きなので。)案の定シンセサイザー等が使われていますが、選曲と歌唱の良さと相殺されて気にならない程度でした。
バックにはジャズテイストをとり入れたりしていますが、ナラ・レオンのヴォーカルは普段どおりで、特に何かを意識している感じはありません。自分の世界の中で落ち着いている感じ…フランス語でいうZenのイメージを連想させられます。
ただ、ナラ・レオンがポップス、ジャズを歌うアルバムなら、この後の「いつかどこかで Onde E Quando」の方が好みです。


<p>1987, PolyGram
1. How About You (Eu Gosto Mais do Rio)
2. Moonlight Serenade (Um Sonho de Verao)
3. Lullaby of Birdland (Garato Levado)
4. Misty (Milagre)
5. Tea For Two (Bobagens de Amor)
6. The Boy Next Door (Jamais...)
7. Over The Rainbow (Alem do Arco-iris)
8. As Time Goes By (Aqui No Mesmo Bar)
9. These Foolish Things (Coisas Que Lembram Voce)
10. Embraceable You (Me Abraca)
11. What's New (Como Vai Voce ?)
1. ハウ・アバウト・ユー(~彼女はカリオカ~イパネマの娘)
2. ムーンライト・セレナーデ
3. バードランドの子守り歌
4. ミスティ
5. ティー・フォー・トゥー
6. ザ・ボーイ・ネクスト・ドア
7. 虹の彼方に
8. アズ・タイム・ゴーズ・バイ
9. 思い出のたね
10. エンブレイサブル・ユー
11. ホワッツ・ニュー

UM CANTINHO, UM VIOLAO - NARA LEAO & R.MENESCAL ナラ・レオン&ホベルト・メネスカル

最高に幸せな音楽 ★5

ナラ・レオンとロベルト(ホベルト)・メネスカルの1985年のアルバム。タイトル通り「歌とギター」だけのアコースティックな音に、リラックスしたアットホームな雰囲気。とても幸せな気分になれます
ナラの晩年のアルバムによく参加しているロベルトは、ナラが10代の頃通っていたギター教室の先生。このアルバムでは、そのギター教室で一緒に先生をしていたカルロス・リラの曲も演奏しています。
ナラのアルバムの中で1,2番目に気に入っているほどなんですが、CDを最近ショップで見かけません。これが廃盤なんてもったいないです


Nara Leão & Roberto Menescal - O barquinho , O pato , Manhã de carnaval
このアルバムの収録曲ではないですが

1985
Nara Leao & Roberto Menescal

1. O negocio e amar (Carlos Lyra / Dolores Duran)
2. Tristeza de nos dois (Mauricio Einhorn / Durval Ferreira / Bebeto)
3. Sabor a mi (Alvaro Carrillo)
4. Da cor do pecado (Bororo)
5. Transparencias (Abel Silva / Roberto Menescal)
6. Blusao (Xico Chaves / Roberto Menescal)
7. Resignacao(Arno Provenzano / Geraldo Pereira)
8. Vestigios (Paulo Sergio Valle / Marcos Valle)
9. There will never be another you (M.Gordon / H.Warren)
10. Comigo e assim (Jose Menezes / Luiz Bittencourt)
11. Mentiras (Lysias Enio / Joao Donato)
12. Inclinacoes musicais(Renato Rocha / Geraldo Azevedo)

http://www.allbrazilianmusic.comでも試聴できます。

2010更新: YouTube追加♪

BRASIL(海の奇蹟)ジョアン・ジルベルト

BRASIL / JOAO GILBERTO

幸せ感たっぷり・・・★5

カエターノ・ヴェローゾとその妹マリア・ベターニアジルベルト・ジルといった若手アーティスト達と、ジョアン・ジルベルトの共演盤。
男性ヴォーカルが多いアルバムをこういうもなんですが…蝶が舞うのどかな花畑を想像させるような、可愛い雰囲気のアルバムです。

シナトラの朗らかな歌唱で有名なAll of meは、ポンポンポンというリズムでみんな仲良く歌っていて、手に手をとって遠足に行く子供を想像してしまうほど。
5曲目の終わりには風鈴を思わせる音が入っていて、何だか懐かしい気分にさせられます。

中身はそんな風に遊び心たっぷりで楽しいんですが、外見はちょっと、いかつい気がします。
ジャケ買い心をそそらないジャケット。「海の奇蹟」という邦題。このタイトルから、たくましい漁師だの嵐だの難破船だの、力強くて荘厳なものを連想してしまうのは私だけでしょうか? 「ブラジル(の水彩画)」というタイトルじゃありふれているということで、5.Milagre(=奇跡)の邦題を使ったのでしょうか。
ジャケ買いしたけど1回聞いて終わり、なんてアルバムはよくありますが、これはその逆でした。曲数が少なく短いですが、おいしいものを腹八分目という感覚で楽んでいます。


1981
Joao Gilberto(g,vo); Caetano Veloso(vo); Gilberto Gil(vo); Maria Bethania(vo); Johnny Mandel(arr,cond)

1. Aquqrela Do Brasil ブラジルの水彩画
2. Disse Alguem (All Of Me オール・オブ・ミー)
3. Bahia Com H バイーア・コン・H(アガ)
4. No Tabuleiro Da Baiana ノ・タブレイロ・ダ・バイアーナ
5. Milagre 海の奇蹟
6. Cordeiro De Nana ナナンの子羊

ナラと素晴らしき仲間たち - ナラ・レオン

OS MEUS AMIGOS SAO UM BARATO / NARA LEAO

復帰作・・・ ★3

若い頃ナラの豪華アパートのサロンに集っていた仲間や、トロピカリズモ運動時代の仲間など、計11人が参加した1977年のアルバム。
ジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、エドゥ・ロボ、アントニオ・カルロス・ジョビン、カルロス・リラ、シコ・ブアルキ、ジョアン・ドナート、ロベルト・メネスカル他が参加しています。
子育てと勉学に専念した生活を終えて本格的に音楽に戻ってきたナラを皆で歓迎するかのような、にぎやかな雰囲気です。
「素晴らしき仲間たち」という邦題をつけたくなる気持ちが分かるくらい豪華な顔ぶれなんですが…MPB系のエレクトリックな音があまり好みじゃないので、ナラ・レオンを聞く時はこれを避けて他のものを選んでしまいます。


1977
Gilberto Gil、Caetano Veloso、Edu Lobo、Antonio Carlos Jobim (Tom)、Roberto 、Carlos Lyra

1. Sarara Miolo 
2. Odara 
3. Meu Ego 
4. Chegando De Mansinho 
5. Repente 
6. Nono 
7. Joao E Maria 
8. Amazonas 
9. Flash Back 
10. Cara Bonita 
11. Fotografia 
1.サララ・ミオーロ(wジルベルト・ジル)
2.オダーラ(wカエターノ・ヴェローゾ)
3.メウ・エゴ-私のエゴ(wエラスモ・カルロス)
4.シェガンド・ヂ・マンシーニョ-静かな到着
(wドミンギーニョス)
5.ヘペンチ(wエドゥ・ロボ)
6.ノノー(wネルソン・ルフィーノ)
7.ジョアンとマリア(wシコ・ブアルキ)
8.アマゾナス(wジョアン・ドナート)
9.フラッシュ・バック(wロベルト・メネスカル)
10.カーラ・ボニータ(wカルロス・リラ)
11.フォトグラフ(wトム・ジョビン)

私の初恋 - ナラ・レオン

MEU PRIMEIRO AMOR - NARA LEAO

・・・ほっと一息・・・ ★4

亡命先のフランスからブラジルに帰国したナラ・レオンが育児や勉学に励んでいた頃のアルバム。子供の枕もとで歌っているのを想像させるような、優しくてアットホームな感じがただよっていて、ボサノヴァ名盤の前作「美しきボサノヴァのミューズ」と、大勢の仲間と共演したにぎやかな次作「ナラと素晴らしき仲間たち」の合間にひっそり咲く花、とでもいう感じ。地味かもしれないけど、いいアルバムです。
子供向けの歌、ブラジルの古い童謡をとりあげていて、子供のヴォーカルが入っている曲もあります。幸せな雰囲気と子供の声。小野リサに通じるものがあるかもしれません。

アレンジはルイス・クラウヂオ Luis Claudio(ギターも担当)と、アントニオ・アドルフォ Antonio Adolfo(ピアノも担当)。次作でデュエットしているDominguinhosがアコーディオンで参加している曲もあります。


1975

1. Atirei Um Pau No Gato
2. Marcha Dos Gafanhotos
3. Canta Maria
4. Sabia Laranjeira, Andorinha Preta
5. Menino de Bracan
6. Trevo de Quatro Folhas
7. Fiz a Cama Na Varanda/Prenda Minha
8. Colar de Estrelas
9. Casinha Pequenina
10. Cabecinha No Ombro
11. Upa! Upa, Meu Trolinho
12. Saudade Mata a Gente
13. Meu Primeiro Amor
1.猫に棒きれ
2.マルシャ・ドス・ガファニョットス
3.カンタ・マリア
4.サビアー・ラランジェイラ
5.ミニーノ・ジ・ブラサニャン
6.四葉のクローバー
7.バルコニーにベッドを
8.星の首飾り
9.小さな家
10.カペシーニャ・オンブロ
11.ウッパ! ウッパ!
12.ア・サウダーヂ・マタ・ア・ジェンチ
13.私の初恋

ELIS&TOM エリス&トム(ばらに降る雨)

ばらに降る雨 / アントニオ・カルロス・ジョビン&エリス・レジーナ

エリス&トムの最高に素敵なボサノヴァアルバム ★5

ELIS REGINA エリス・レジーナと、ボサノヴァの第一人者ANTONIO CARLOS JOBIM アントニオ・カルロス・ジョビン(トム)が共演した名盤。ボサノバ最盛期から15年近く経った1974年にアメリカのロサンジェルスで録音されました。全曲ジョビン作で、エリスの可憐で優しい魅力が全開です。

トム・ジョビンは、カイミ一家との共演アルバム〔CAYMMI VISITA TOM カイミ・ヴィジタ・トム〕でも”Inutil Paisagem”と”So Tinha De Ser Com Voce”の2曲をやっています。
カイミとのアルバムには切なさと物憂さが漂っていますが、〔ELIS&TOM ばらに降る雨〕ヴァージョンは湿気が少なめ。物憂い曲でもエリスが歌うと明るさが出るのかもしれません。
この2曲に限らず全体的にこの〔ELIS&TOM〕は、サウダーヂな物憂い雰囲気と明るさのバランスがよく、誰でも聴きやすいアルバムだと思います。
録音時のジョビンとエリスは、互いに個性が強いせいか険悪な雰囲気だったそうですが、そんなことは微塵も感じさせない楽しげな幸せ感が漂っています。


Águas de Março

[1]三月の雨は、世界中の様々なジャンルのアーティストに演奏され続けている有名曲ですが、私はこのアルバムのデュエットが一番好きです。会話するかのようなかけあいが絶妙で、その途中にふざけるように笑いながら歌うエリスの最高にチャーミングなヴォーカルはたまりません。
これは後の歌手に影響を与えているとも思います。フランス人女性シンガークレモンティーヌが歌う同曲でも、会話のように相手とかけあいしながら笑い出していて、このエリス&トムのデュオを意識しているように思えてなりません。実際どうかは知りませんが、オマージュなんでしょうか。

フランス人といえば、ナラ・レオンと共演したこともあるフランス人歌手George Moustaki ジョルジュ・ムスタキも、この曲をフランス語で歌っています。かなりフレンチ色が濃くてボサノヴァの印象は薄くなっていますが、ちょっと面白かったのは、歌詞の季節の変化です。
南半球のブラジルでは三月は秋だから「三月の水=で夏が終わる」ですが、北半球のフランスでは「三月の水」といえば春の雪解け水で、その違いが歌詞にも反映されています。夏の終わりと春の終わり。これから秋になるか夏になるかでは、イメージがずいぶん変わりますよね。(→Les eaux de mars 三月の雨フランス語歌詞

エリス・レジーナはアルバムごとに雰囲気がかなり違いますが、アップテンポで豪快・開放的なヴォーカルなら「エリス・イン・ロンドン」、ゆったりくつろいだチャーミングなヴォーカルならこの「ELIS&TOM」が一番気に入っています。


1974
ANTONIO CARLOS JOBIM & ELIS REGINA

私が持っている日本盤CDは以下の曲順。楽しく始まってしんみり終わります。

1. Aguas De Marco 三月の雨
2. Pois E 愛の終り
3. So Tinha De Ser Com Voce あなたでなければいけなかった/私はあなたのもの
4. Modinha モヂーニャ
5. Triste 悲しみ
6. Corcovado コルコヴァード
7. Que Tinha De Ser 愛につつまれて
8. Retrato Em Branco E Preto 白と黒の肖像
9. Brigas Nunca Mais もう決して喧嘩はしない
10. Por Toda A Minha Vida 私の愛のすべてを
11. Fotografia 海辺のテラス
12. Soneto De Separacao ソネットの一節
13. Chovendo Na Roseira ばらに降る雨
14. Inutil Paisagem うつろな風景

JOAO GILBERTO(三月の水)

三月の水 / ジョアン・ジルベルト feat.ミウーシャ

・・・子守唄のような心地よさ・・・ ★5

ジョアン・ジルベルトのギターと歌にドラムだけというシンプルな構成で、 「ちょっとあわせてみよう」と始めたかのようなくつろいだ雰囲気。
ゆりかごのようなベース音に寝言のようなフレーズが繰り返される「ウンディユ」や、内緒話のような「三月の水」の、眠れ眠れといわんばかりの心地よさ。
弦の上を指が滑る音や微妙な声のふるえ、舌の音まで聴こえる臨場感のある音...。
ジョアンのアルバムには、こんな風にすぐそばで何気なく演奏が始まったような錯覚を与えるものが多いですが、このアルバムはその代表です。

やすやすと演奏しているように聴こえますが、ギターを弾く人に言わせると、ジョアン・ジルベルトは、力んでしまうような難しいフレーズでもよどみなく優雅に弾きこなしてしまうギターの名手なんだそうで。
その表情力の豊かさといったら南京玉すだれ並で、ギターひとつでよくぞそこまで...と驚かされます。
歌は拍の前や後にずれこみ、独特の揺らぎを生んでいます。

このアルバムはとっつきにくいという意見も聞きます。ボサノヴァというジャンルにすら収まりきらない、ジョアン独特の世界一色だからでしょうか。揺らぎ感のあるヴォーカルと、歌詞の代わりに繰り返される「ウンドゥイユ」やら「ボン、ボン」等のフレーズと、独特のリズムと、この上ない静寂。
山水画が誰にでも受け容れられないのと似ているかもしれません。ジョアン・ジルベルトが好きな人にとっては、彼の斬新さや個性が凝縮された、たまらない1枚だと思います。

このアルバムを聴いて思い浮かぶのは、
・・・スタジオでジョアンの妻ミウシャがうたた寝しているところへジョアンとドラマーが入ってきて、起こすまいと静かに演奏を始める。ハイハットにやさしく触れるブラシ音、ささやくようなヴォーカル、変化するギターの音色。
彼女が途中で目覚めたのに寝たふりを続けていることに気づいた2人は徐々にテンポをあげていき、9曲目が終わったところでジョアンが妻の髪にそっと触れて一言、さあ起きて一緒に歌おう
・・・という想像というか妄想。
ミウシャは最後の1曲「イザウラ Izaura」しか参加していません。「ゲッツ・ジルベルト・アゲイン」でも聴ける、ジョアンとのこのデュオ曲、好きです。


1973
Joao Gilberto, Heloisa Buarque de Hollanda(Miucha)

1. Aguas De Marco 三月の水
2. Undiu ウンディユ
3. Na Baixa Do Sapateiro バイーア(靴屋の坂道で)
4. Avarandado 夜明けのベランダ
5. Falsa Baiana 偽のバイーア娘
6. Eu Quero Um Samba 喜びのサンバ
7. Eu Vim Da Bahia バイーア生れ
8. Valsa ベベウ
9. E Preciso Perdoar 許してあげよう
10. Izaura イザウラ (feat.Miucha)

DEZ ANOS DEPOIS - NARA LEAO

美しきボサ・ノヴァのミューズ / ナラ・レオン

・・・郷愁&哀愁・・・ ★5

1971年亡命先のパリでの録音。
個人的にはナラ・レオンの中で一番好きなアルバムです。
CDは、オリジナルと同じく2枚に分かれたものと、1枚にしたものがあります。

若い頃のナラ・レオンの広い豪華マンションがボサノヴァの創始者といわれるミュージシャンのたまり場となっていたのは有名な話。彼女はそんな環境で育ちつつ、ボサノヴァはブルジョワ的で現実から目をそらしていると感じるようになったそうで、1964年のファーストアルバム”NARA”の録音時にはすでにボサノヴァから離れていました。
その後、反政府的なプロテスト・ソングを歌うようになり、政府ににらまれてフランスに亡命します。
そこで懐かしのボサノヴァの良さを再認識して録音したのがこの「美しきボサ・ノヴァのミューズ」(原題DEZ ANOS DEPOISは「10年後」)で、ナラ・レオンの正式なボサ・アルバム一作目ということになります。
地理的に遠く離れた故郷と、ボサノヴァ仲間に囲まれていた懐かしい少女時代に思いをはせているせいでしょうが、いいようもない切なさとノスタルジーがただよっています。
これ以降は、ジャンルにとらわれずいろいろな曲を自分流に歌い、素敵なアルバムを出しています。

さて、アストラッド・ジルベルトに歌を教えたのはこのナラ・レオンだといわれています。確かに、力を抜いて優しく自然な感じで歌っているあたりは共通しています。
アストラッドはヘタウマともいえるあぶなっかさが、手を差し伸べたくなる可愛さにつながっていますが、ナラ・レオンのヴォーカルには、安定感、陰影と、包み込むようなあたたかみがあります。ボサノヴァに囲まれて裕福に育ったのに、環境に甘んじることなく、音楽面でも人生でもいろいろな経験をした彼女だからこそ、つくづくいいなぁと思わされる深みが出せるのかもしれません。


1971

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ELA E CARIOCA ジョアン・ジルベルト

彼女はカリオカ(EN MEXICO) / ジョアン・ジルベルト

・・・メキシコにてカリオカ・・・ ★4

ジルベルト夫妻とスタン・ゲッツの「ゲッツ/ジルベルト」(1963)はアメリカ他でヒットしましたが、シングルカットされた「イパネマの娘」のシングルの爆発的セールスをきっかけにアメリカで人気歌手となった妻のアストラッドと、ジョアン・ジルベルトは数年後離婚します。彼は1965年にミウシャと再婚し、69年から2年間メキシコシティに移住します。
これはそのメキシコでの不遇時代といわれる頃に録音されたアルバム。
ジャケットも、ジョアンの口ひげも何だかメキシコっぽいし、「ベサメムーチョ」も入ってるし、もしや中身もメキシコ風なんでは…?と思いかねませんが、あくまでジョアンらしい音楽です。

LPリリース時のタイトルは"JOAO EN MEXICO"だったようですが、CD(1994年)は、ジャケットデザインは同じなのにタイトルだけ"Ela E Carioca"に変わっています。
陽気なメキシココンサートか何かと誤解されそうだからか、メキシコとジョアンのイメージが合わないからか...?タイトルを変えた理由は何なんでしょう。


1970

1.De Conversa en Conversa
2.Ela E Carioca
3.O Sapo
4.Esperanza Perdida
5.Joao Marcello
6.Farolito
7.Astronauta
8.Acapulco
9.Besame Mucho
10.Eclipse
11.Trolley Song

ELIS, COMO&PORQUE エリス・レジーナ

コモ・イ・ポルケ / エリス・レジーナ

CDではフランス語ボーナストラックも ★4.5

リリースは1969年6月。麦わら帽子のジャケットが素敵です。
メンバーは先の2枚と同じツアーメンバー〔ホベルト(ロベルト)・メネスカル(g)、アントニオ・アドルフォ(p)、ジュランヂール・メイレーリス(b)、ウィルソン・ダス・ネヴィス(ds)、エルメス・コウテジーニ(perc)]。オーケストラアレンジはエルロン・シャービス

CD(2002年日本盤)は、従来のブラジル盤とは違って、オーケストラ入りオリジナルアナログマスターが使われている上"Elis em Paris"からのボーナストラックが4曲入っています(12曲目~)。
Noite Dos Mascarados゛では、映画「男と女」の元夫役でおなじみのボサ好きフランス人ピエール・バルーとデュエットしています。フランス映画「シェルブールの雨傘」の有名曲(ミッシェル・ルグラン作)"Recit De Cassard"や、"A Noite Do Meu Bem゛でも、エリスのフランス語ヴォーカルが聴けます。


Recit De Cassardで始まり、ビートルズのYesterdayや、Modinhaなども。

1969

1. Aquarela Do Brasil ブラジルの水彩画
2. O Sonho 夢
3. Vera Cruz ヴェラ・クルス
4. Casa Forte カーザ・フォルチ
5. Canto De Ossanha オサーニャの歌
6. Giro ジーロ
7. O Barquinho 小舟
8. Andanca 道のり
9. Recit De Cassard レシ・ド・カサール
10. Samba Da Pergunta サンバ・ダ・ペルグンタ
11. Memorias De Marta Sare マルタ・サレーの想い出
12. Deixa デイシャ
13. A Noite Do Meu Bem (La nuit de mon amour) ア・ノイチ・ド・メウ・ベン(愛の夜)
14. Noite Dos Mascarados マスカレードの夜
15. Tristeza トリステーザ
(12~15は2002年の日本盤CDボーナストラック)

おまけ:その「シェルブールの雨傘」からの曲RECIT DE CASARDを歌詞カードで見て「あれ?」と思った方はRECIT DE CASSARD歌詞もどうぞ。

2010 試聴YouTube追加♪

ELIS REGINA IN LONDON エリス・レジーナ・イン・ロンドン

豪快な疾走感が気持いい ★5

エリスのヨーロッパツアーメンバー(ロベルト・メネスカル他)と、イギリス人のピーター・ナイトが指揮するオーケストラが1969年3月(5月?)にロンドンに集まり、たった1日でレコーディングされたアルバム。
エリスは本当に気持よさそうに歌っていて、上昇気流に乗って昇っていくような伸びやかなヴォーカルは快感です。
歌とオーケストラを別々に録音したわけでなく、オーケストラの生演奏をバックにエリスが歌ったというのも納得です。
曲はアップテンポなものと、ゆったりしたものがいい具合に混ざっています。他のアルバムと同じ曲も入っていますが、このアルバムでの演奏はグルーヴ感があります。たとえばGiroは「コモ・イ・ポルケ」と比べてトーンも高く勢いがあります。
94年の日本語帯は「クラブミュージック」という分類になっています。なるほど。


1969
with accompaniment directed by Peter Knight

1. Corrida De Jangada 帆掛け船の疾走
2. A Time For Love ア・タイム・フォー・ラヴ
3. Se Voce Pensa もし、そう思うなら
4. Giro ジーロ
5. A Volta 帰り道
6. Zazueira ザズエイラ
7. Upa Nequinho ウッパ・ネギーニョ
8. Watch What Happens 瞳を見つめて
9. Wave ウェイヴ
10. How Insensitive ハウ・インセンシティヴ
11. Voce あなた
12. O Barquinho 小舟

ブラジルの水彩画-トゥーツ・シールマンス+エリス・レジーナ

AQUARELA DO BRASIL / TOOTS THIELEMANS & ELIS REGINA

幸せ感ただようJazzyな共演アルバム ★5

ジャズハーモニカ&口笛の名手トゥーツ・シールマンスとエリス・レジーナが共演したアルバム。二人が一緒に演奏していない曲も意外と多かったりしますが、ジャズとブラジル音楽の相性のよさをあらためて思い知らされます。
ホベルト(ロベルト)・メネスカル(g)、アントニオ・アドルフォ(p)、ジュランヂール・メイレーリス(b)、ウィルソン・ダス・ネヴィス(ds)、エルメス・コウテジーニ(perc)とともにエリスがヨーロッパ各地をツアーしている時(1969年始め)に、スウェーデンで録音されたそうです。
曲は、アントニオ・カルロス・ジョビンの゛Wave゛他の有名曲に加え、トゥーツ・シールマンスのオリジナル曲(Five for Elis)等。
私が特に好きなのは、Roberto Menescal作の”VOCE(あなた)”。エリスが笑い声や吐息混じりに歌っていて、リラックスして楽しんでいる雰囲気が伝わってきます。

エリスは時代や共演者に合わせて変わるので、アルバムによって印象が違います。同じ曲を聞き比べると、アレンジや雰囲気に合わせて自由自在に歌いわけているのが分かります。
この「ブラジルの水彩画」ではWave、Voce、O Barquinhoをリラックスした感じで歌っていますが、同年録音の「エリス・イン・ロンドン」では、グルーブ感たっぷりに伸びやかに歌いあげています。O Sonhoも、同じく同年録音の゛Como&Porque"で歌っていますが、また印象が全く違います。雰囲気で自在に歌いわけるジャズシンガーのようですね。
ボサノヴァならではのヘタウマ・リラックス系歌手もいいですが、表現力豊かなエリス・レジーナの歌うボサノヴァは最高です。

 
Voce / Aquarela Do Brasil

トゥーツ・シールマンスは数々のジャズプレイヤーと共演していますが、ブラジル関係のものとしては、豪華ゲストをこれでもかというくらい迎えたアルバム「ブラジル・プロジェクト(vol.1、2)」があります。聴けば聴くほど、共演者をくつろがせるオーラを感じさせられます。


1969
TOOTS THIELEMANS & ELIS REGINA

1. Wave ウェイヴ
2. Aquarela Do Brasil ブラジルの水彩画
3. Visao 幻想
4. Corrida de Jangada コヒート・ヂ・ジャンガダ/帆掛け船の競争
5. Wilsamba ウィルサンバ
6. Voce (You) ヴォセ(あなた)
7. Barquinho 小舟
8. O Sonho 夢
9. Five for Elis ファイヴ・フォー・エリス
10. Canto de Ossanha (Chi Dice Non De) オサーニャの歌
11. Honeysuckle Rose ハニーサックル・ローズ
12. A Volta ア・ヴォルタ

2010 試聴YouTube追加♪

RECIT DE CASSARD 歌詞

CD「コモ・イ・ポルケ+4」収録の RECIT DE CASSARD 歌詞

(Jacques Demy / Michel Legrand) du film "Les parapluies de Cherbourg"
Autrefois j'ai aimé une femme
Elle ne m'aimait pas
On l'appelait Lola, autrefois
Deçu, j'ai voulu oublier
Alors j'ai quitté la France
Je suis allé au bout du monde

-----------

Je ne pense plus qu'à elle
J'ai voulu vous parler franchement
Vous ne m'en voudrez pas
il n'est bien sûr pas question
D'influencer Geneviève

Geneviève est libre
Geneviève est libre

↑ 太字はCD歌詞カードと違う部分。
昔 ある人を愛していましたが
私は愛してもらえませんでした
その頃ローラと呼ばれていた
彼女を忘れたくて
私はフランスを離れ
世界の果てまで行きました

・・・それ以来寂しく暮らしていたけど、ジュヌヴィエーヴに出会って人生が変わったという話がバッサリカットされて・・・

もう彼女のことしか考えられません ←ジュヌヴィエーヴ
正直にお話ししたかったのです
気を悪くなさいませんよね
もちろんいけませんよ
彼女を説得したりしては

彼女が自分で決めることです ジュヌヴィエーヴは自由なんです

コモ・イ・ポルケ+4」CDに収録されているボーナストラックRECIT DE CASARDの歌詞です。パリでのコンサート音源で、エリス・レジーナがフランス語で歌っています。
CD歌詞カードは独り言のように訳されていますが、これは確かカサール氏がジュヌヴィエーヴのお母さんに向かって話している歌だった気がします。

オリジナル曲は映画"Les parapluies de Cherbourg"(シェルブールの雨傘)の歌ですが、エリス・レジーナが歌うバージョンでは新たに運命の女性との出会いを語る部分をはしょってあるので、昔の女性に未練があると誤解されかねない歌詞になっています。

「シェルブールの雨傘」でこの曲を歌う紳士Cassard(カサール)は、同じ監督がその3年前に作った映画"LOLA"「ローラ」(1961)の主人公でもあります。
カサール氏にはセシルという幼馴染がいましたが、そのアヌーク・エメ演じる美しい女性は踊り子になってローラと呼ばれるようになります。 カサール氏は彼女に恋しますが、彼女は昔の恋人を待ち続けていますが、その恋人が戻ってきたため、カサール氏は失恋して旅立ちます。
歌詞の「その頃ローラと呼ばれていた女性」という部分は、その話を受けているのです。
すでに「ローラ」を見ていた人は、「シェルブール」に再登場したカサール氏がローラの名を口にするのを見て、おっ、と思ったはずです。

シェルブールの雨傘」は、カトリーヌ・ドヌーヴ演じる美しい娘が、貧しい恋人を捨てて、リッチな紳士となったカサールと結婚し、捨てられた恋人が幼馴染の女性と結婚する、というミュージカル映画。

さらに、同監督が2年後に撮った「ロシュフォールの恋人たち」では、理想の王子様との出会いを信じている美人双子姉妹の片方(カトリーヌ・ドヌーヴ)が、まだ見ぬ理想の女性だといって彼女そっくりの肖像を描いて彼女を探し回る青年とラストで出会うというミュージカル映画。

この3作はリンクしてますね。ミッシェル・ルグランの記憶に残る音楽作りの才能には感心させられます。

サンバ’68 - マルコス・ヴァーリ

SAMBA'68 / MARCOS VALLE

晴れた休日に聴きたい幸せ感漂うアルバム ★5

ちょっと怪しいジャケットや、タイトルの「サンバ」とはほど遠く、楽しくくつろいだ気分になれる、洒落たアルバムです。
彼の作曲家としての代表作のひとつ[3]So Nice他、晴れた休日にぴったりの心地良い曲が詰まっています。
甘くてコクのある声のマルコス・ヴァーリと、透明感ある可愛い声の元妻アナマリアとのデュエットは最高。
セルジオ・メンデスやアストラッド・ジルベルトと同じく、アメリカでのボサノヴァ流行をうけていて、歌詞は英語がメイン。とっつきやすい雰囲気の快適なアルバムです。
初期の頃のブラジルの憂いあるボサノヴァはあまり好きじゃない、という方にもおすすめです。


1968(1967年録音)
Anamaria アナマリア(vo)、Eumir Deodato エウミール・デオタート(arr)、Claudio Slon(ds)、クラウディオ・スローン参加

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DOMINGO ドミンゴ - GAL e CAETANO カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ

極上のアンニュイ ★5

カエターノ・ヴェローゾ Caetano Velosoは、ブラジルでボサノヴァ衰退後に繰り広げられるトロピカリズモの中心となる人物ですが、その直前、彼がGal Costa ガル・コスタと録音したこのデュオ・アルバムは、物憂さただよう大好きなアルバムです
そっとささやくように歌う二人の甘くやさしいヴォーカルとギターがたまりません。

アントニオ・カルロス・ジョビン等の曲に代表されるような独特の憂愁・サウダーヂは、ボサノヴァで味わえる大きな魅力のひとつですが、
そのボサノヴァの終焉にふさわしいような静けさと切なさが、アルバム全体を包んでいます。
白黒写真とサイケなカラーをくみ合わせた、いかにも60年代後期らしい洒落たデザインのジャケットもいい雰囲気。
音質の悪さすら、懐かしい感じをそそるスパイスだと思えます。
晴れた日よりは、曇りや雨の日。じっくり聴くと、じんわりあたたかい気分になってきます。

ナラ・レオンのDEZ ANOS DEPOIS(美しきボサ・ノヴァのミューズ)などが好きなら、たぶん気に入ると思います。
この「ドミンゴ」のように物憂げではありませんが、夫婦だったLUIZ BONFA ルイス・ボンファとMARIA TOLEDO マリア・トレードの共演アルバム”BRAZILIANA”も愛聴盤です


1967 Gal Costa & Caetano Veloso

1.Coracao Vagabundo
2.Onde Eu Nasci Passa um Rio (Where I Was Born There Passes a River)
3.Avarandado (On the Veranda)
4.Um Dia (One Day)
5.Domingo (Sunday)
6.Nenhuma Dor (No Pain)
7.Candeias (Candle Lights)
8.Remelexo (Shake)
9.Minha Senhora (My Lady)
10.Quem Me Dera (If Only I Had)
11.Maria Joana
12.Zabele (A Name)
1.コラサォン・ヴァガブンド
2.オンヂ・エウ・ナッシー・パッサ・ウン・ヒオ/僕が生まれた町には川が流れている
3.アヴァランダード
4.ウン・ヂーア/ある日
5.ドミンゴ/日曜日
6.ネニュマ・ドール/痛みなくして
7.カンデイアス
8.ヘメレッショ
9.ミーニャ・セニョーラ
10.ケン・ミ・デーラ
11.マリア・ジョアナ
12.ザベレ

ヂ・マーレ・ヂ・シー - クアルテート・エン・シー DE MARRE DE CY - QUARTETO EM CY

ゆったり ★4.5

エレンコレーベルでの2作目。
[2]のサンバ曲などは陽気ですが、中盤あたりはもの寂しくゆったりした曲が多めです。
タイトル曲[8]Marre de Cyなんて、Eu sou pobre, pobre, pobre、僕は貧しい、貧しい、貧しいと繰り返して始まりますが、これ以外にも現状に対する不満や貧しさが現れている曲があり、軍事政権下の当時のブラジルを想像してしまいます。
まぁでもコーラスはやはりすばらしく、好きな曲が多いアルバムです。

1,3,5,8の4曲はSydney Miller作。[1]O Circoは、ナラ・レオンのアルバム"Vento De Maio"でもおなじみですが、楽しいのにもの悲しい曲調と不思議な歌詞はまさにサーカス(Circo)のイメージです。
この4曲の中で特に好きなのは、ギターとコーラスだけで演奏される[3]A Menina da Agulha(針の少女という意味深なタイトル&歌詞)、途中バロック音楽を思わせるフレーズがコーラスや管楽器で入る[8]です。
Dory Caymmi ドリ・カイミ作曲のフワフワした[6]もお気に入り。うっとりします。


1967 ELENCO

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QUARTETO EM CY クアルテート・エン・シー (ペドロ・ペドレイロ)

ペドロ・ペドレイロ / クアルテート・エン・シー

ジャケットも中身もキュート ★4.5

ELENCOレーベル移籍1作目。ELENCOレーベルのマークとおそろいの色(赤黒)のジャケットのデザインといい、4人のモッズ風マッシュルームカットや服といい、いかにも60年代風で洒落てます。中身の方も遊び心があってキュートです
原題はまたもQUARTETO EM CYですが、日本盤は「ペドロ・ペドレイロ」となっています。

曲は、バーデン・パウエル/ヴィニシウス・ヂ・モラエス[3]、アントニオ・カルロス・ジョビン[4],[10]から、シコ・ブアルキ[9],[13]、当時新進コンポーザーだったマルコス・ヴァーリ[1]のものまでいろいろ。

QUARTETO EM CYというグループ名は、生みの親的存在のヴィニシウス・ヂ・モライスが、オリジナルメンバー4人(シーヴァ、シナーラ、シベーリ、シレーニ)の頭文字CYに因んでつけたそうですが、このアルバムではシレーニに代わってレジーナ・ウェルネックが参加しています。そうすると頭文字がCYで揃わなくなるじゃないか!というわけで、レジーナを無理やりシレジーナ(Cyregina)と書いてあるのが微笑ましいですね。

どういうわけかコーラスものが大好きな私。ジャズ3人組ランバート・ヘンドリックス&ロス(&バヴァン)、フランスのジャズグループBlue Stars、Les double six、Quireや、フランスのブラジリアンミュージックグループLes Masques、パリのメトロからデビューしたLes Mouettes、コーデッツ、ジャズピアニストDuke Pearsonのコーラス入りアルバム”How Insensitive”などなど、特にちょっと古めテイストのコーラスに目がありません。
それなのにクアルテート・エン・シーのCDは何枚かしか持っていません。あからさまに電気消費量の多さを感じさせる音楽に馴染めないので、MPBに関してはハズレCD地雷を踏むんじゃないかと腰がひけてしまい、クアルテート・エン・シーに関しても中期のものには手を出せないでいるんです。しかも1枚2500円以上…小さな博打ですもん。 AllBrazilianMusic.comで短い試聴ができるんですが...うーん踏み切れない。


1966
1. Vamos Pranchar バモス・プランシャール
2. Espere Um Pouco エスペレ・ウン・ポウコ~ちょっと待って
3. Canto De Ossanha カント・ヂ・オサーニャ~オサーニャの歌
4. Samba Torto サンバ・トルト
5. Caminho Do Mar カミーニョ・ド・マール~海への道
6. Segrendinho セグレヂーニョ~小さな秘密
7. Amaralina アマラリーナ
8. Morrer De Amor モヘール・ヂ・アモール
9. Pedro Pedreiro ペドロ・ペドレイロ~石工のペドロ
10. Inutil Paisagem 無意味な風景
11. Ate Londres アテ・ロンドリス~ロンドンまで
12. Ultimo Canto ウーチモ・カント~最後のうた
13. A Banda ア・バンダ

BRASIL65 - SERGIO MENDES+WANDA SA

ブラジル'65 / セルジオ・メンデス・トリオ+ワンダ・サー

・・・・ジャズ系ボサノヴァ・・・ ★4.5

ワンダ・サーを迎えたセルジオ・メンデスのユニットブラジル'65のアルバム。
後々ポップ路線に進んでいくセルジオ・メンデスですが、本作はボサノヴァ色が濃く、個人的には彼のアルバム中で一番好きです。

ワンダ・サーは[1]、[5]、[8]を英語で、[2]、[10]をポルトガル語で歌っています。[3]はピアノを抜き、代わりにジャズアルトサックス奏者バド・シャンクのフルートと、女性ギタリストホジーニャ(ロジーニャ)・ヂ・ヴァレンサのギターが入っています。

英語でも歌う素朴なヴォーカルの若い金髪女性、アメリカのジャズサックス奏者、ブラジルのギターの名手が参加するジャズ・ボサノヴァ・アルバム...という条件は、アストラッド・ジルベルトをフィーチャーしたスタン・ゲッツのジャズサンバ・アルバムと酷似していますね。
「ソーナイス(サマーサンバ)」を聴き比べると、アストラッドはヨタヨタ歩く女の子のような感じ、ワンダはハスキーで素朴で母性的な感じがします。
この曲は、作者マルコス・ヴァーリ本人のアルバム「サンバ’68 」収録の奥さんとの幸せ感たっぷりな(能天気っぽい)デュエットも好きです。


1965
Wanda Sa(vo); Sergio Mendes; Sebastiano Neto(b); Chico Batera(d); Rosinha de Valenca(g); Bud Shunk(as, fl)...

1. So Nice (Samba de Varao) [Marcos Valle] 1.ソー・ナイス(サマーサンバ)
2. Berimbau [Baden Powell] ビリンバウ
3. Tristeza Em Mim 私の悲しみ<
4. Aquarius [Joao Donato] みずがめ座
5. One Note Samba ワン・ノート・サンバ [A.C.Jobim]
6. She's a Carioca 彼女はカリオカ [A.C.Jobim, Vinicius de Moraes]
7. Muito a Vontade [Joao Donato] 軽い気持ちで
8. Let Me (Deixa) [Baden Powell] レット・ミー
9. Consolacao [Baden Powell] なぐさめて
10. Reza [Edu Lobo]  祈り

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BRAZILIANA - LUIZ BONFA & MARIA TOLEDO ブラジリアーナ ルイス・ボンファ&マリア・トレド

ゆったりフワフワ、心地いい ★5

当時夫婦だったルイス・ボンファとマリア・トレードの、幸せ感たっぷりのアルバム。全曲オリジナルで、自然な明るさ、優しさとふんわり感がただよっています。
マリア・トレドの透明感あるささやきヴォーカル、ルイスのあたたかみのあるギター、多用される口笛&スキャット... すべてが好みでGal Costaガル・コスタ&Caetano Veloso カエターノ・ヴェローゾの”DOMINGO ドミンゴ”と同じくらい愛聴しています。

LUIZ BONFAといえば、Marcel Camus マルセル・カミュ監督の映画 「黒いオルフェ」 (1959年 フランス・ブラジル合作)の音楽をジョビンと一緒に作ったコンポーザー/ギタリストとして有名ですし、ジョアン・ジルベルトは「ボンファに捧ぐ」という曲を作っていますね。
そんなルイス・ボンファはこのアルバムでも、ひとりで出しているとは思えないようないくつものパートの音をさらりとさりげなく奏でています。弾くのは技術がいってむずかしそうですが、大変さを感じさせない、優雅で美しい演奏です ソロ曲[5],[13]や、ピアノが入る[9]では、その演奏をたっぷり味わうことができます。「黒いオルフェ」でおなじみの[3]も、ソロではないですがギターがメインの曲です。技術を誇示するように早弾きをすることなどはなく、ひたすら快適さを追求するように弾く彼のギター、大好きです

[1]Whistle Sambaは、口笛とルイス・ボンファのスキャットが楽しい気分にさせてくれる可愛らしい曲です。
[2][4][10]に入っているオーケストラは、昔の映画のような雰囲気をプラスしますが、派手すぎず控えめです。口笛で始まり、マリアが英語で歌っている[8]では、ストリングスがそっと寄り添い、間奏のところで古い映画風の雰囲気をちょっぴり加えています。[6]はカヴァキーニョが使われているわけじゃなく、歌詞にカヴァキーニョと出てくるだけです。マリアのヴォーカルとギターがメインでピアノが加わっています。
[11]は、マリアだけの部分とデュオの部分があるスキャット曲。[12]は、マリアのヴォーカルからデュエットになり、まだ続きそうなところでフェードアウトします。ラスト[14]は、とても幸せな気分にさせてくれる、スキャットのデュオ曲。これでフェードアウトして終わるあたりも、なんだかフンワリしています。

全曲オリジナルで統一感があるせいもあり、夢の世界にいるような心地よさが味わえる、とにかく快適なアルバムです

ジャズサックスプレイヤーSTAN GETZ スタン・ゲッツの”JAZZ SAMBA ENCORE!”にも、二人揃って参加していますね


1965
LUIZ BONFA, MARIA HELENA DE TOLEDO

1. Whistle Samba
2. Tanto Amor
3. Samba De Orfeu
4. Pierrot
5. Boticario
6. Cavaquinho
7. Improviso
8. Promessa
9. Sugar Loaf
10. Saudade
11. Guanabara
12. Pequeno Olhar
13. Baroco
14. Sambura
1. ホイッスル・サンバ
2. たくさんの愛
3. オルフェのサンバ
4. ピエロ
5. ボチカリオ
6. カヴァキーニョ
7. インプロヴィーゾ
8. 約束
9. シュガー・ローフ
10. サウダーヂ
11. グァナバラ
12. ペケーノ・オリャール
13. バロコ
14. サンブーラ

VAGAMENTE ヴァガメンチ - WANDA SA ワンダ・サー

ヴァガメンチ / ワンダ・サー (ヴァンダ・サー/ワンダ・ヂ・サー)

快適デビューアルバム・・・ ★5

TV出演をきっかけにデビューしたイパネマ出身のワンダ・サーのファーストアルバム。プロデューサーはRoberto Menescal ロベルト・メネスカル
セルジオ・メンデスは、このアルバムを聴いて彼女を気に入り「ブラジル'65」に加えたそうですね。
ビブラートをかけない素朴な歌い方と、二十歳そこらとは思えないハスキーな声。ボサノヴァならではの脱力感と物憂げさもたまりません。彼女に影響を受けたと語るアーティストが多いのも分かる気がします。
小野リサも、尊敬するアーティストとしてワンダ・サーの名前を挙げていました。彼女のアルバム〔Pretty World〕(2000年)を聞くと確かにワンダ・サーを思い出すんですが、他ではどちらかというとナラ・レオンに近い気もします。ワンダ・サーの方が共感できるのでしょうか。


1964
WANDA SA ( WANDA DE SAH )
1. Adriana アドリアーナ
2. E Vem O Sol そして陽は昇る
(◆YouTube試聴)
3. Encontro 出逢い
4. So Me Fez Bem あなたは愛してくれた
5. Mar Azul 蒼い海
6. Tambem Quem Mandou 嫌われてるの?
7. Tristeza de Nos Dois 二人の悲しみ
8. Vivo Sonhando 夢を見ながら
9. Sem Mais Adeus さよならは、もうたくさん
10. Inutil Paisagem 無意味な風景
11. Tristeza de Amar 愛する悲しみ
12. Vagamente ヴァガメンチ
13. So Nice (Samba de Verao)*ソー・ナイス
14. Quiet Nights of Quiet Stars (Corcovado)* コルコヴァード
15. To Say Goodbye(Pra Dizer Adeus)* さよならを言うために
13~15 CDボーナストラック

BOSSA SESSION - SYLVIA TELLES,LUCIO ALVES,ROBERTO MENESCAL

Bossa Session

ジャズ的要素を取り入れつつも、懐かしさを感じさせるボサノヴァアルバム ★5

スタン・ゲッツのジャズサンバシリーズを筆頭にアメリカでボサノヴァが流行していたた1964年頃の作品。
ボサノヴァ最盛期の懐かしさと同時に、[4][6][10]等の楽器演奏や[1][7]のスキャット混じりのヴォーカルにジャズテイストを感じます。
曲は、アントニオ・カルロス・ジョビンから、若い世代のエドゥ・ロボ、デオダート、そして本作に参加しているロベルト・メネスカルまで、様々な世代のものを取り上げています。
SYLVIA TELLESとLUCIO ALVESのヴォーカル掛け合いと、ダバダバディバダのスキャットが楽しい[1]に始まり、ジョビン-モラエスの名曲[2]Ela E CariocaをLUCIOがけだるげに歌い、同じくジョビンの[3]Vivo SonhandoをSYLVIAがさらりと歌った後、メネスカル作の[4]をインストゥルメンタルで演奏。
続いてマルコス・ヴァーリ作の[5]をLUCIOがあたたかい声で歌い、再び清涼感ある楽器演奏[6]をはさんで、[7]の遊び心ある楽しいデュオにつなぐ…。
選曲、ヴォーカル、楽器演奏もさることながら、波打つようなこの温・冷の流れがまた快適。ジョビンの若かりし日のアルバム「カイミ・ヴィジタ・トム」等に通じるような、ほんわりやさしい感じもたまりません。
カフェでも飲んでくつろぎながらリピートで聴きたいくらい心地良いアルバムです。


1964
ボサ・セッション/シルビア・テレス, ルシオ・アルビス, ロベルト・メネスカル

SYLVIA TELLES, LUCIO ALVES, ROBERTO MENESCAL
シルビア・テリス(テレス), ルーシオ(ルシオ)・アルヴェス, ロベルト(ホベルト)・メネスカル, セウ・コンジュント他

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QUARTETO EM CY クアルテート・エン・シー

クアルテート・エン・シー /  クアルテート・エン・シー

極上ファーストアルバム・・・ ★5

女性4人コーラス・グループ、クアルテート・エン・シーの1作目。
[3],[6],[7],[11]はルイス・カルロス・ヴィーニャス(p)、オターヴィオ(b)、ロナルド(ds)の3人からなる名ジャズ・ボサ・トリオ、ボサ・トレスがバックを務めていてcoolなジャズテイスト。タンバ・トリオが好きな方にも聴いてみていただきたいです。
[1],[2],[4],[5],[8],[9],[10]のアレンジとピアノはエウミール・デオダートが担当。ラウリジーニョ(トロンボーン)、パウロ・モウラ(as)も参加しています。

曲は、[1],[6]がEduardo Loboエドゥ・ロボ/Ruy Guerra共作。[3]がバーデン・パウエル/ヴィニシウス・ヂ・モライス共作。[7]はカルロス・リラ/ジェラルド・ヴァンドレ共作(アストラッドのヒット曲としても有名)。[8]がA.C.ジョビン/ヴィニシウス共作。ゼー・ケチとエルトン・メデイロスのサンバ曲[11]は、ボサノヴァ風にアレンジされていて快適です。

このグループは「クアルテート・エン・シー」というタイトルのアルバムを数枚出していてややこしいんですが、このファーストアルバムは1964年録音。軍事政権樹立の年で、ブラジルではボサノヴァが下火になっていた頃です。
クアルテート・エン・シーはデビュー時から長年経ても美しい声のコーラスを維持していますが、音楽には時代の流行が反映されていて、ポップっぽいアルバムもあります。ブラジルでのボサノヴァブーム終焉の頃のこのデビュー作が一番ボサノヴァ色が濃いかもしれません。


1964年8月22日、9月2,3日録音
QUARTETO EM CY + BOSSA TRES, Eumir Deodato...
1. REZA 
2. ENQUANTO A TRISTEZA NAO VEM
3. BERIMBAU 
4. O TREM 
5. BARRAVENTO
6. RESOLUCAO  7. ARUANDA 
8. CAMINHO DE PEDRA 
9. NANA 
10. VIDA RUIM 
11. MASCARADA
1.祈り
2.悲しみが来ない間に
3.ビリンバウ
4.列車
5.突風
6.決意
7.アルアンダ
8.険しい道
9.ナナン
10.味気ない人生
11.マスカレード

イパネマの娘 - クラウデッチ・ソアーレス E DONA DA BOSSA / CLAUDETTE SOARES

後半+モノクロジャケットだけでいい気もするデビューアルバム ★3.5

画像右のクラウデッチ・ソアーレスの物憂いモノクロ写真を見てジャケ買いし、CDケースを開けてびっくり。表ジャケットとは似ても似つかぬ不気味な写真が現れました(失礼ですが)。
私が買ったのは白黒写真ジャケの日本盤ですが、カラーの方がオリジナルのようです。こちらだったら買う前に躊躇したことでしょう。
中身(音楽)もこれに対応するかのように、6曲目と7曲目の間で分かれます。
6曲目までは華麗なハープやストリングスが舞うオーケストラが目立ち、昔のハリウッド映画音楽のように盛り上がっています。これはこれでいいんですが、個人的には前半も後半と同じ編成ならよかったのになぁと思ってしまいます。せっかくいい選曲なのに。
私にとっては、前半6曲が左のオリジナルジャケットに相応します。食指がのびないというか。
うってかわって後半は、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスという構成で、ジャズ的な香りもただよいます。クラウデッチのヴォーカルがチャーミングに感じられて、断然こちらの方が好きです。
[9]愛の分割払い(Theo作)、[12]よりを戻したい人への忠告(Silvio Cesar作)って、なんとも歌詞が気になるタイトルじゃありませんか。
このアルバムがもし7曲目以降+白黒ジャケットのみだったら、もっと気に入っていたかもしれません。

それはそうと、クラウデッチは、エリス・レジーナほど変幻自在でないにしろ、思い通りに情緒たっぷりに歌いますし、声もあまり若々しくないので、ファーストアルバムとはいえ堂に入った感じがします。微笑みながら、歌詞をじっくり味わうように感情をこめて歌っているところが目に浮かぶ、味のあるヴォーカルです。
[7]イパネマの娘や[10]ビーチ・サンバは、アストラッド・ジルベルトの歌唱でも有名。ボサノヴァならではの、ヘタウマ寸前なポンワリささやき系シンガー代表アストラッドと、しっとり歌うクラウデッチ。聞き比べても楽しいですね。


1964 クラウデッチ・ソアーレス、エルロン・シャヴェス(オーケストラ)、セザル・カマルゴ・マリアーノ(p)、テオ・バロース(g)、サバー(b)、アミルトン・ピトーリ(d)

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CAYMMI VISITA TOM カイミ・ヴィジタ・トム

カイミ・ヴィジタ・トム / ドリヴァル・カイミ&アントニオ・カルロス・ジョビン

DORIVAL CAYMMI & ANTONIO CARLOS JOBIM

物憂い夕暮れ ★5

ドリヴァル・カイミアントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)という世代の違う二人の1964年の初共演作。タイトル通り、カイミ一家がトムの家にふらっと立ち寄って何気なく演奏したかのようなくつろいだ雰囲気、物憂げな演奏、情緒ある歌。サウダーヂをしみじみ感じられる、夕暮時にぴったりなアルバムです。

のちにMPBで活躍するカイミの子供達(ナナ、ドリ、ダニーロ)だけでなく、奥さんのステラも珍しく歌っています。それがまた「家族でトムの家に寄った」雰囲気を強めています(9.Cancao Da Noiva)。ステラの声は娘ナナと共通点があり、母性的で切ない感じのヴォーカルです。
トムが歌っているのは2曲だけですが、彼のピアノとドリのヴィオラォン、ダニーロのフルートによるインストゥルメンタルの Berimbau も聴きごたえがあります。
唯一のトムとドリヴァルのデュエット曲5.Saudades Da Bahiaは、ハーモニーがぴったりはまりすぎていなくて、ゆる~い感じ。ボサノヴァ的で最高です。

ナナはこのアルバムがデビュー作らしいですが、声は瑞々しいながらも歌いっぷりはすっかり堂に入っています。Tristeza De Nos Doisでは情緒たっぷりにのびのびと、8.Sem Voceではしっとりと歌っています。3.Inutil Paisagemでの浮世離れしたヴォーカルには、すごみすら感じます。空中をまっすぐ突き進むような声で「空はなぜこんなに広いの、海はなぜこんなに大きいの」と歌うのを聴くと、壮大な風景が目の前にざーっと広がります。
大きなサングラスを見るとミッシェル・ポルナレフの”Tout tout pour ma cherie...”が鳴り響く私の脳では、広大な風景を見るとこの曲が自動再生されます。

「バラよりうつくしいものはない」とドリヴァル・カイミが歌うDas Rosasは、バラ(とそれに象徴されるもの)にほのかな憧れを抱くブラジル人青年を描いています。が、同じ曲をボサノヴァ好きフランス人ピエール・バルーがフランス語歌詞で歌うと("Des Roses" デ・ローズ)、バラと女性を愛するドンファンの世界。このバルーのフレンチバージョンと聴き比べると、カイミのオリジナルの曖昧さ、純朴さ、切なさが際立ちます。

スタン・ゲッツのジャズサンバ等でジャズボサになじんでいた私を、かれこれ15年以上前にブラジル音楽(ボサノヴァ)中毒にしたのは、このアルバムです。明るいサンバ系が好きな人は「メランコリックすぎる」、歌詞のひねりを求める人は「ボサの歌詞は物足りない」と感じるかもしれませんが、私にとっては思い入れのあるアルバムです。
大きなCD屋でもブラジル音楽売場が小さく、ネットショップどころかネット自体今ほど普及していなかった当時、CD探しは体力と勘と所持金勝負でした。所持金に限界のある学生時代の私が、もし同じカイミのCAYMMI EM FAMILIAや、ジョビンのインストアルバムを先に聴いていたら、ここまでブラジル音楽にはまることにはならなかったでしょう。


1964

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AVANCO+TEMPO - TAMBA TRIO タンバ・トリオ

マシュ・ケ・ナーダ[テンポ (1964)+アヴァンソ(1963) 2in1 CD]/ タンバ・トリオ



ジャケット裏(AVANCO)

Cooool! ★4.5

ルイス・エサ(ピアノ/編曲)、 ベベート(ベース/サックス/フルート/ソロヴォーカル)、エルシオ・ミリート(パーカッション)の3人からなるタンバ・トリオ。
CD「マシュ・ケ・ナーダ」は、2作目AVANCOと、3作目のTEMPOが1枚になっていて、TEMPOの横顔写真の黒いジャケットが表、AVANCOの座りこんだ3人の白いジャケットが裏に使われています。
10代の頃ウイーンに音楽留学した後、ガーシュイン等の曲をオーケストラと演奏していたというルイス・エサの独特のアレンジ、ジャズ的な演奏、ひねりのきいたコーラス。[3]の、チェット・ベイカーを思わせるようなベベートの甘いソロヴォーカル。聴けば聴くほどcoolです。

余談ですが映画「Next Stop Wonderland ワンダーランド駅で」(1998)で、[14]マシュ・ケ・ナーダが使われていました。
水族館や海のシーンが多い映画で、(一応BGMとして) 始終ボサノヴァが流れるんですが、バックグラウンドというより音楽が前面に押し出されている感じでした。案の定というか、充実したサントラが出ています。
運命の人との出会いというテーマ、男女がすれ違いを繰り返し最後に出会うストーリー、ハリウッド恋愛映画らしからぬ余韻を残すエンディング、音楽のインパクトの大きさ…という点では、アメリカ版「ロシュフォールの恋人たち」というところでしょうか。


LUIZ ECA, ADALBERTO CASTILHO (BEBETO), HELCIO MILITO

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BOSSA NOVA, CARLOS LYRA 「ボサノヴァ」「カルロス・リラ」

あたたかくやさしく、そして長いCD ★4

1作目”Bossa Nova”と、2作目”Carlos Lyra”を1枚に収めた1998年発売のCDです。
カルロス・リラが、ロベルト・メネスカルと一緒にギター教室をやっていて、ナラ・レオンのマンションに集っていたアーティストの一人だったことは知っていましたが、後のMPBのイメージが強かったので、それほど好みに合わなそうだと何となく敬遠していました。
が、ある日「世界初CD化」の帯がついたこのCDを見つけました。ジョアンの「海の奇蹟」が6曲入りなのに対して、これは26曲入り。ジャケットもいいし、試してみようと購入し、期待しないで聴いてみたら、いい意味で予想を裏切られました。買ってよかった!
カルロス・リラのあたたかみのある優しいヴォーカルとギターに、管楽器、弦楽器、打楽器を加えたアコースティックなアルバムで、ボサノヴァが栄えていた頃のブラジルや、古い映画を思わせるノスタルジーがただよっています。
哀愁たっぷりサウダーヂというよりは、明るくて平和な雰囲気。晴れた休日のランチに合いそうな一枚です。


1960 (ファーストアルバム BOSSA NOVA),
1961 (セカンドアルバムCARLOS LYRA)

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政権とブラジル音楽CDの当たりハズレ

政権とか運動なんてあまり楽しい話じゃありませんが、ブラジル音楽に関しては、自分の好みに合わないハズレCD地雷を踏まないために知っておいた方が安全だと気づきました。CD探しのためとなると興味が湧くのが不思議...またすぐ忘れるだろうからメモ。

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ワンダ・サー WANDA SA その他のアルバムメモ&ディスコグラフィ

WANDA SA ワンダ・サー / ワンダ・ヂ・サー (1944?-) ディスコグラフィー

VAGAMENTE / 1964 ★5
ヴァガメンチ / ワンダ・サー
"VAGAMENTE" アルバムメモ
BRASIL' 65 / 1965 ★4.5
ブラジル65 / セルジオ・メンデス・トリオ、ワンダ・サー
WANDA DE SAH(vo), THE SERGIO MENDES TRIO, Chico Batera(d), ROSINHA DE VALENCA(g), Bud Shunk(as, fl)
ワンダ・サーの歌声を気に入ったセルジオ・メンデスが彼女を招いて結成したユニット「ブラジル'65」のアルバム。3曲目を英語、2曲をポルトガル語で歌っています。ブラジル女性ギタリストロジーニャ(ホジーニャ)・ヂ・ヴァレンサと、西海岸を代表するアルトサックス奏者バド・シャンクも参加。スタン・ゲッツ&ジルベルト夫妻ののジャズサンバとの共通点多し。 "BRASIL' 65" アルバムメモ
SOFTLY / 1966
BRASIL BOSSA NOVA / 1992
PERY RIBEIRO, WANDA SA e OSMAR MILITO - Serie ACADEMIA BRASILEIRA DE MUSICA VOL. 3
EU E A MUSICA / 1995
WANDA SA & ROBERTO MENESCAL 私と音楽
BRASILEIRAS(Amazon River) / 1996 ★4
ブラジレイラス ワンダ・サー&セリア・ヴァス
WANDA SA & CELIA VAZ + GAL COSTA, JOYCE, NANA CAYMMI, MARCIO MALARD
1993年録音。ガル・コスタ(2曲)、ジョイス(1曲)、クアルテート・エン・シー(2曲)、ナナ・カイミ(1曲)など豪華ゲストが参加。パーカッションとチェロ以外全員女性。ヴォーカルがフワフワ重なり合い、心地よい浮遊感を生んでいます。ワンダのヴォーカルも優しく透明感がある感じ。
ジョビン等のボサノヴァ曲を中心に、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキなどのMPB世代の曲もとりあげていて、参加者ジョイスの自作曲も。
2000年発売の輸入盤"Amazon River"は、試聴した限り"BRASILEIRAS"と同じ。曲の並び順も一緒ですが、私の手元にある国内盤より、この蓮の花のジャケットの方が好きだなあ。ジャケやタイトルが違うと、うっかり2度買いしてしまいませんか?(経験あり)
UMA MISTURA FINA / 1997
MENESCAL, WANDA SA & MIELE
ESTRADA TOKYO-RIO / 1998 ★4
ROBERTO MENESCAL & WANDA SA
ライブでホベルト・メネスカルご本人にサインしていただいた私の所有CDはジャケットが違うので中身ももしかしたら違うのかもしれませんが、下の動画のようにアコースティックだったらいいのになあ~と思ってしまいます。[4]ELVIS, [5]VAI DE VEZ, [8]O BALANSAMBA, [11]RIO, [14]NOVAS BOSSASとかは好き。 アレンジが「80年代映画の都会の夜シーンで流れる音楽」っぽくて好みじゃない曲もいくつかありますが、ふたりのヴォーカルはあたたかくてほっこりします。
WANDA SA & BOSSA TRES / 2000 Abril Music ★5
ワンダ・サー・ウィズ・ボッサ・トレス・フィーチャリング・ルイス・カルロス・ヴィニャス
Wanda Sa With Bossa Tres, featuring Luis Carlos Vinhas
タンバ・トリオと並び表される名ジャズボサトリオのボッサ・トレスとワンダ・サー、ルイス・カルロス・ヴィニャスが共演。ワンダのハスキーヴォイスとボサノヴァスタンダードとjazzyな演奏。ジャズクラブで聞いている気分になります♪ "WANDA SA & BOSSA TRES" アルバムメモ
BOSSA ENTRE AMIGOS / 2001 ★4
Wanda Sa / Marcos Valle / Roberto Menescal ボッサ・エントリ・アミーゴス
マルコス・ヴァーリとロベルト・メネスカルとのライブ盤。DVDも出ています。マルコス・ヴァーリのSamba De Verao (ソーナイス/サマーサンバ)や、ロベルト・メネスカル作で、ワンダのデビュー作のタイトル曲でもあるVagamente も歌っています。3人とも好きだし、それぞれが自作した有名曲が揃っています。ただワンダのヴォーカルが一線を越えている気がすることがたまにあります
DOMINGO AZUL DO MAR / 2002 DeckDisc 
WANDA SA COM JOAO DONATO / 2003 DeckDisc 
SWINGUEIRA / 2005 Sony ★5
Wanda Sa & Roberto Menescal スウィンゲイラ
BOSSA DO LEBLON / 2006 DeckDisc 
  • オリジナルアルバムをそろえる時便利なように作った年代順ディスコグラフィ(オリジナルアルバムリスト)です。
  • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
  • ジャケット画像をクリックするとAmazonページが開きます(試聴、関連情報、レビューなど)。

ワンダ・サーは、エリス・レジーナ、ガル・コスタ、ジョイス、小野リサなど多くの歌手に影響を与えたといわれる歌手。ハスキーでコクがある声でビブラートをかけずに歌う、素朴であたたかみのあるヴォーカル。ホベルト・メネスカルのプロデュースでリリースしたデビュー作「ヴァガメンチ」を聴いたSERGIO MENDESに誘われて「BRASIL '65」に参加し、国内外で活躍。のちエドゥ・ロボと結婚して引退しましたが、離婚後復帰してアルバムを出し続けています。

キーワード :ブラジル音楽(ボサノバ、ブラジリアンポップス・MPB...)。
共通項アーティスト・・・ASTRUD GILBERTONARA LEAOナラ・レオン、QUARTETO EM CYクアルテート・エン・シー、CLAIRE CHEVALIERクレール・シュヴァリエ(with ROSINHA DE VALENCA、フランス語)

ボサノヴァとフランス、フレンチボサ

ピエール・バルー、アンリ・サルヴァドール、クレモンティーヌ、フランソワーズ・アルディ、クロディーヌ・ロンジェ、エンゾ・エンゾ、イザベル・アンテナ、コラリー・クレモン、エレナなど、ブラジル音楽、ボサノヴァを愛するフランス人歌手を挙げるときりがありません。また、エリス・レジーナのようにツアーでフランスに来たり、ブラジル人アーティストが亡命でパリに集ったこともありました。フランスとブラジル音楽の関係はかなり早いうちから始まっています。

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ナラ・レオン NARA LEAO ディスコグラフィ - アルバムリスト

ナラ・レオンのその他のアルバムメモ、ディスコグラフィ

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アストラッド・ジルベルト ASTRUD GILBERTO ディスコグラフィー

ASTRUD GILBERTO アストラッド・ジルベルト (1940- )ディスコグラフィー

Getz/Gilberto / 1963, Verve ★4.5
feat.ANTONIO CARLOS JOBIM, ASTRUD GILBERTO
ジャズサックス奏者スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルトのアルバムで、A.C.ジョビンも参加しています。「イパネマの娘」がシングルカットされてアストラッドは一躍人気歌手になりました。 
Getz Au-Go-Go / Verve, 1964 ★3.5
"Cafe au go go"での1964年のライヴ録音...ということになっていますが、観客の反応がどうしてもアメリカのホームドラマ効果音風で、謎です。「ゲッツ/ジルベルト」の「イパネマの娘」で急に人気歌手になったアストラッドと、ジャズサンバでヒットを続けるスタン・ゲッツ。ヒット狙いの雰囲気濃厚なこのアルバム、ちょっと細工したんでしょうか。
Getz/Gilberto #2(Live) 1964, Verve ★4
1964年10月9日のカーネギーホールでのライブ録音。CD”GETZ/GILBERTO#2(+5)”には、アストラッドをフィーチャーした5曲が追加収録されています。彼女のヴォーカルはいつもにましてあぶなっかしく、聴いている方がちょっとした緊張感を感じるほど。
The Astrud Gilberto Album おいしい水 / Verve, 1964 ★4
The Shadow Of Your Smile いそしぎ / Verve, 1965 ★3
Look To The Rainbow / Verve, 1965 ★3
ギル・エヴァンスが編曲、指揮したオーケストラとのアルバム。不思議な間のとり方で歌う彼女の歌が頭でループして離れなくなることがあります。ある意味すごい...。
Beach Samba / Verve, 1966 ★3
エウミール・デオダートセベスキーがアレンジを担当したオーケストラとの共演盤。ジャズハーモニカの名手トゥーツ・シールマンスもゲスト参加していますが、彼のハーモニカ&口笛が聴けるブラジル音楽アルバムといえば、エリス・レジーナとの共演盤「ブラジルの水彩画」や、ブラジルプロジェクトシリーズがおすすめ。
A Certain Smile, A Certain Sadness サマー・サンバ+2 / 1967 ★4
with Walter Wanderley
オルガン奏者ワルター・ワンダレイとのアルバム。フカフカ軽いオルガンの音と、ホンニャリしたヴォーカルがよく合っています。
Windy Verve, 1968
September 17, 1969 / 1969
Gilberto Golden Japanese Album / 1969
珍品の雰囲気濃厚。「イパネマの娘」や「いそしぎ」「男と女」といったおなじみの曲を日本語で歌っているというのですから…気にはなります。でも買いたくはない…どこかで偶然貸してもらえないかなぁ。
I Haven't Got Anything Better To Do / Verve, 1970
ゲスト参加したスタン・ゲッツのジャズサンバシリーズから、このアルバムまで、レーベルはずっとジャズの名門VERVEでしたが、次から変わります。
Astrud Gilberto With Stanley Turrentine / CTI, 1971 ★5
アストラッド・ジルベルトのアルバムの中ではこれが一番好きです。透明感、浮遊感、可憐さ、ちょっとした切なさのようなものまで感じさせる、いいアルバムです。
彼女の独特のヴォーカルをバックが優しく包み込んで渾然一体となり、浮遊感ある独特の世界が出来上がっています。
彼女のきわどい魅力を最大限プラス側に向けるとは…魔法です。
DVD Audio版 Astrud Gilberto Now / Perception, 1972
That Girl From Ipanema / Audio Fidelity, 1977
「イパネマの娘」や「ラヴ・フォー・セール」が、フュージョンがかったディスコサウンド版にアレンジされているらしいです。恐るべし、時代の流行。あのホンニャリヴォーカルとディスコ…。えらいことになってるんでしょうか。
Astrud Gilberto Plus James Last Orchestra / 1987 / Polygram
Live In New York / 1996 / Pony Canyon ★3
1989年2月~5月のNYにおけるライヴの編集盤。初期に比べると多少あやうさが減って安定した分、声が酸味を帯びています。とはいえ、アンナ・カリーナ(ゴダール映画のミューズの一人で、のち歌手)のように度肝を抜く激変をとげたわけではなく、デビュー作から何十年も経っているのに、女の子らしいあどけなさを失っていないのには驚かされます。
Temperance / 1997 / Pony Canyon
久々のスタジオ録音盤。マイケル・フランクスやNYヴォイセズが参加。エラ・フィッツジェラルド等のグルーヴ感あふれる名演が思い浮かぶ「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」をアストラッドが歌うと、どういう感じになるのでしょう。
Jungle / Magya, 2002
ボサなどに加え、バート・バカラックの名曲「ザ・ルック・オブ・ラヴ」も入っているらしいですね。この曲のカヴァーとしては、個人的にはフランス人歌手クロディーヌ・ロンジェの舌足らずな可愛いウィスパーヴォイスの印象が強いので、同じく舌足らず気味のアストラッドと聴き比べてみたい気がします。

ASTRUD GILBERTO アストラッド・ジルベルト (1940- )

「ゲッツ/ジルベルト」収録の英語で歌った「イパネマの娘」がシングルカットされてミリオンセラーを記録し、一躍有名になりアメリカ進出した歌手。
ジャズ好きな人の間では多分一番知名度の高いブラジル人ボサノヴァ歌手でしょう。「ボサノバの女王」などと呼ばれたりもしますが、女王ってほど威風堂々なイメージ、ないですよね。よろめきながら歩く女の子とでもいう感じの、ヘタウマともいえる頼りないヴォーカルは賛否両論ですが、手を差し伸べたくなるような初々しい可愛さとリラックス感があるのは確かです。
シンデレラガール風の素敵なデビュー逸話がいくつかありますが、実際は作り話だというので複雑な心境になります。

 :ブラジル音楽;カフェミュージック;ジョアン・ジルベルトの元妻;英語歌詞によるボサノヴァ...

  • おすすめアーティスト・・・ワンダ・サーナラ・レオン、マルコス・ヴァーリ、クロディーヌ・ロンジェ(フランス)、コラリー・クレモン(フランス)、リサ・エクダール(スウェーデン)

  • オリジナルアルバムを買い集める際の参考用に作った、アストラッド・ジルベルトの年代順ディスコグラフィです。
  • タイトルにリンクがはってあるものは私のお気に入り盤です。クリックすると個別ページに行きます。
  • ★(最高5)は個人的おすすめ度です。
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  • アストラッド・ジルベルトのデビュー逸話

    アストラッドが歌うことになったいきさつについてはいろいろな逸話がありますが、宣伝のために捏造されたものが多いようです。

    キッチンで鼻歌を歌っていたら夫ジョアンのところに来たスタン・ゲッツが気に入って採用したという説や、
    夫ジョアンの付添いでスタジオに来て、たまたま歌ったら、結構いいねぇ~と採用されたという説。(友達のオーディションについていった人がスカウトされてアイドルになるという類の話ですね。)
    こういうシンデレラストーリーは信じたいものですが、実際のところ、元々歌手活動していたこともあるアストラッドが、これは大チャンス!と自らを売り込んだという説が有力です。

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    「ヂサフィナード」な歌い方

    アストラッド・ジルベルトの歌を聴くと、ジョビン/ニュートン・メンドンサ作のDesafinado(ヂサフィナード=調子外れ)の歌詞が思いうかびます。
    「音痴といわれて傷つかないわけはない、音痴の人間にだってハートがあるんだ」、歌のうまい下手は問題じゃなく心が大切、という内容です。
    他ジャンルでは通用しないような、ヘタウマともいえる素人っぽい歌い方(ビブラートをかけない、素朴な、わずかな声量でつぶやくように歌う、音程の不安定な歌唱法)は、ボサ・ノヴァ(=new way)ならではの個性のひとつで、美声で声量があり、感情たっぷりに歌い上げられるのがいい歌手だという従来のブラジル音楽(とその他多くのジャンルの音楽)の常識に反しています。
    音痴でもよし、という発想は革命的ですが、どこか憂いのあるボサノヴァには、力をぬいた自然なヴォーカルがよく合い、必然的であるように思えます。ワインとチーズ、寿司とわさび、浴衣と下駄が合うように、よくぞ思いついてくれた!と拍手したくなるような絶妙な組み合わせなんです。

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    ジョアン・ジルベルト JOAO GILBERTO ディスコグラフィ

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    エリス・レジーナ ELIS REGINA ディスコグラフィ

    ELIS REGINA エリス・レジーナ (1945-1982) ディスコグラフィー

    VIVA A BROTOLANDIA 1961
    POEMA 1962
    ELLIS REGINA 1963
    O BEM DO AMOR 1963
    SAMBA EU CANTO ASSIM サンバ、エウ・カント・アッシン 1965
    フィリップスでの1作目。
    DOIS NA BOSSA vol.1- ELIS REGINA E JAIR RODRIGUES 1965 ★2
    第一回MPB音楽祭で「アラストン」最優秀歌唱賞をとって注目を集めたエリスが、同音楽祭の成功を記念して開かれたコンサートでジャイール・ロドリゲスとデュエットしたを録音したアルバム。セールス50万枚を記録し、エリスの人気が爆発的に高まったそうです。
    コンサートの盛り上がりはすごいですが、荒削りな感じがして...私はあまり聴きません。
    O FINO DO FINO - ELIS REGINA e ZIMBO TRIO 1965
    DOIS NA BOSSA vol.2 - ELIS REGINA e JAIR RODRIGUES 1966
    ELIS (1966) 1966
    DOIS NA BOSSA vol.3 - ELIS REGINA E JAIR RODRIGUES 1967
    ELIS ESPECIAL 1968
    AQUARELA DO BRASIL - ELIS REGINA e TOOTS THIELMANS 1969 ★5
    ブラジルの水彩画
    ジャズハーモニカの名手トゥーツ・シールマンスと、エリス・レジーナの共演盤。くつろいだ雰囲気が伝わってきます。 AQUARELA DO BRASIL
    ELIS REGINA IN LONDON 1969 ★5
    エリス・レジーナ・イン・ロンドン
    with accompaniment directed by Peter Knight
    オーケストラをバックに伸びやかに歌うエリスの疾走するようなヴォーカルは快感。 ELIS REGINA IN LONDON
    ELIS, COMO & PORQUE 1969 ★4.5
    コモ・イ・ポルケ
    CD(2006年日本盤)は、従来のブラジル盤とは違って、オーケストラ入りのオリジナルアナログマスターが使われています。"Elis em Paris"からのボーナストラックが4曲入っていて、ピエール・バルーとのデュエット他、エリスのフランス語ヴォーカルも聴けます。ELIS, COMO & PORQUE
    ELIS NO TEATRO DA PRAIA COM MIELE & BOSCOLI 1970
    EM PLENO VERAO 1970
    ELA 1971
    ELIS (1972) 1972 ★4
    セザール・カマルゴ・マリアーノ(キーボード、アレンジ)と組んだ最初のアルバム。彼は後にエリスの夫になる人で、以降のアルバムのアレンジャーでもあります。
    新進コンポーザーの曲を多くとりあげていて、アレンジもMPBっぽい。時代を先取りしていたんだろうなと思わされます。74年の「エリス&トム」でトム・ジョビンとデュエットしている曲「三月の雨」のソロバージョンが入っています。
    ELIS (1973) 1973
    ELIS & TOM エリス&トム-バラに降る雨 1974 ★5
    ANTONIO CARLOS JOBIM & ELIS REGINA アントニオ・カルロス(トム)・ジョビン&エリス・レジーナ
    エリスとボサノヴァの第一人者アントニオ・カルロス・ジョビンが共演した名盤。この頃のエリスはMPB系アルバムを出していますが、これはボサアルバムです。私はエリスのアルバムの中で一番好きです。 ELIS & TOM
    ELIS (1974) エリス74/人生のバトゥカーダ 1974
    FALSO BRILHANTE 1976
    ELIS (1977) 1977
    TRANSVERSAL DO TEMPO 1978
    ELIS ESPECIAL 1979
    ELIS, ESSA MULHER 1979
    SAUDADE DO BRASIL 1980
    ELIS (1980) 1980
    VENTO DE MAIO 1983 ★3.5
    エリスのCDがまだ少なかった頃にジャケ買いしました。80年代らしい電気消費量の多そうな音に馴染めないなぁ…と思いましたが、慣れれば透明感があってなかなかいいです。

    ELIS REGINA / エリス・レジーナ (1945-1982)
     :ブラジル音楽(ボサノバ、ブラジリアンポップス・MPB...)。自由自在に声を操る表現力豊かな歌手。アップテンポな曲でのダイナミックな歌唱はすばらしいですが、優しくボサノヴァを歌う時のチャーミングな感じも最高です。ブラジルの国民的歌手といわれます。


    • オリジナルアルバムを買い集める時の参考用に作った、エリス・レジーナの年代順ディスコグラフィです。
    • タイトルにリンクがはってあるものは私のお気に入り盤です。クリックすると個別ページに行きます。
    • ★(最高5)は個人的おすすめ度です。
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    アントニオ・カルロス・ジョビン ディスコグラフィ

    ANTONIO CARLOS JOBIM (TOM) アントニオ・カルロス・ジョビン (1927-1994) ディスコグラフィー&メモ

    BLACK ORPHEUS - Soundtrack [Fontana, 1959]
    Antonio Carlos Jobim/Luiz Bonfa
    映画『黒いオルフェ』のサントラ。オルフェが「カーニバルの朝」をギターを弾きながら歌うのにあわせて朝日がだんだん昇っていくシーンは感動的です。
    Jazz Samba Encore ジャズ・サンバ・アンコール [Verve, 1963] ★4.5
    Stan Getz(ts); Luiz Bonfa(g); Maria Toledo(vo); A.C.Jobim(g, p); /George Duvivier(b); Don Payne(b); Tommy Williams(b); / Paulo Ferreira(d); Jose Carlos(d); Dave Bailey(d)
    ジャズテナー奏者スタン・ゲッツのジャズサンバ・シリーズの1枚。ルイスボンファ、マリア・トレードとともに、ジョビンもちらっと参加しています。 ”Jazz Samba Encore”アルバムメモ
    Getz/Gilberto ゲッツ/ジルベルト [Verve, 1963] ★4.5
    Stan Getz, Joao Gilberto, A. C. Jobim, Astrud Gilberto
    同じくスタン・ゲッツのジャズ・サンバ・シリーズのヒット作。ゲッツのサックスはもちろん、ジョビンのピアノ、ジョアン・ジルベルトのヴォーカル&ギター、アストラッド・ジルベルトのほんにゃりしたヴォーカルが楽しめます。  ”Getz/Gilberto”アルバムメモ
    The Composer of Desafinado Plays [Verve, 1963] ★3
    A. C. Jobim(p, g); with orchestra, including Leo Wright(fl); George Duvivier(b); Claus Ogerman(arr, cond)
    ジョビンが自分の曲をオーケストラをバックに演奏したインストアルバム。
    Caymmi visita Tom カイミ・ヴィジタ・トム [Elenco, 1964] ★5
    Dorival Caymmi & A. C. Jobim ドリバル・カイミ&アントニオ・カルロス・ジョビン
    大御所ドリヴァル・カイミの一家がジョビンの家に遊びにきたというタイトルのイメージ通りのくつろいだ雰囲気。ドリヴァル・カイミの娘のナナだけでなく、妻のステラも珍しく歌っています。私をボサノヴァ中毒にした、サウダーヂただようアルバム。  ”Caymmi visita Tom”アルバムメモ

    Herbie Mann and Joao Gilberto With Antonio Carlos Jobim 
    ハービー・マン&ジョアン・ジルベルト・ウィズ・アントニオ・カルロス・ジョビン
    [Atlantic, 1965]
    The wonderful world of Antonio Carlos Jobim - with the Nelson Riddle Orchestra [1965]
    The Astrud Gilberto Album おいしい水 [Elenco, 1965]  Astrud Gilberto ★4
    Astrud Gilberto(vo), A.C.Jobim(vo,g), Joao Donato(p), Marty Paich (arr)
    アストラッド・ジルベルトのファーストアルバムに、ジョビンもギターとヴォーカルで参加しています。可愛いともヘタウマともいえるそのヴォーカルは好みの分かれるところ。フンニャリ気の抜けたような感じがいかにもボサノヴァっぽく、やさしさとくつろぎを感じさせる気もします。
    Love, Strings And Jobim [Warner, 1966]
    A Certain Mr. Jobim [1969]
    Frank(Francis Albert) Sinatra & Antonio Carlos Jobim [1967]  ★3
    フランク・シナトラ初のボサノヴァアルバム。アメリカでのボサノヴァブームを物語っていますね。
    アレンジ&指揮は"The Composer of Desafinado Plays "のClaus Ogerman。10中7曲がジョビンの曲(英語詞)ですが、コール・ポーターやアーヴィング・バーリン等の曲も入っています。
    "The Girl From Ipanema", "How Insensitive", "I Concentrate On You", "Baubles, Bangles and Beads"の4曲でジョビンがヴォーカルサポートしてはいますが、始めからシナトラ作品だと思っていた方が楽しめると思います。
    Wave 波 [CTI/A&M, 1967]  ★2
    ストリングス入りオーケストラとの共演によるインストゥルメンタルアルバム。曲自体はいいんですが、どこかの商店街のスピーカーから流れてきそうな雰囲気が好みじゃないので、たまにしか聴きません。イージーリスニングが好きな方にはおすすめできます。
    The Adventurers [Paramount, 1970]
    Tom Jobim & Eumir Deodato
    Stone Flower [CTI/A&M, 1970]  
    Tide 潮流 [CTI/A&M, 1970]  ★3
    Antonio Carlos Jobim(g, p, elp), Ron Carter(b), Hermeto Pascoal(fl), Joe Farrell(bfl, ss)
    "Wave"に次ぐA&M2作目。かつてマイルス・デイヴィスともプレイしていたベースのロン・カーター等が参加していて、ジャズ色が濃い曲もあります。
    10年前に聴いて「スーパーか何かの店内音楽?」と思って以来聞く気がしなくなってしまいこんでいたのですが、あらためて聴きなおしてみたら少しだけ好印象。まぁでもやはり店内音楽に合うとは思いますが。
    Sinatra & Company [Warner, 1971]
    Frank Sinatra, Antonio Carlos Jobim, Don Costa,  Eumir Deodato
    Matita Pere [Philips/MCA, 1973]
    Elis & Tom ばらに降る雨(エリス&トム) [Verve, 1974] ★5
    Antonio Carlos Jobim, Elis Regina

    ジョビン本人の曲を集めた、エリス・レジーナとのデュオアルバム。本当にいい、名盤です。  ”Elis & Tom ばらに降る雨”アルバムメモ

    Urubu [Warner, 1975-1976]
    O Som Brasileiro de Sarah Vaughan アイ・ラヴ・ブラジル! [RCA, 1977]
    Sarah Vaughan, Antonio Carlos Jobim(p), Edson Frederico

    Miucha & Antonio Carlos Jobim - vol.1 [RCA, 1977] ★5
    Miucha/Antonio Carlos Jobim

    大好きなアルバム。ハーモニーが心地いいです。VAI LEVANDO, SEI LA, MANINHAの3曲にはCHICO BUARQUEが参加しています。どの曲も素敵ですが、ヴィニシウス作の"PELA LUZ DOS OLHOS TEUS"を聴くと妙に幸せな気分になります。
    Gravado Ao Vivo No Canecao [Som Livre, 1977]
    Vinicius De Moraes, Toquinho, Miucha, Tom Jobim
    Miucha & Tom Jobim - vol. 2 [RCA, 1979]
    Miucha, Antonio Carlos Jobim
    Sinatra-Jobim Sessions [WEA Brasil, 1979]
    Frank Sinatra, Antonio Carlos Jobim

    Terra Brasilis テラ・ブラジリス [Warner, 1980] ★3

    ジョビン自作曲だけのアルバム。英語で歌っている曲が多くて…好みの分かれるところでしょうが、何となくボテッとした感じがするので、母国語ヴォーカルの方が好きです。曲は文句なしです。
    Edu & Tom エドゥ&トム [Philips/Polygram, 1981] ★3
    Antonio Carlos Jobim, Edu Lobo

    ジョビンを尊敬するシンガーソングライターエドゥ・ロボとの共演盤。二人の(他者との共作を含む)曲を半々ずつ演奏しています。ジョビンは「Chovendo na roseira バラに降る雨」「Angela アンジェラ」「Luiza ルイーザ」)等、エドゥは「Moto-continuo 連続運動」「暴風Vento bravo」)「哀しい歌Canto triste」)等。
    私はだいぶ前に数回聴いただけですが、ハーモニーを使わず、二人で同じパートを思い思いに歌っていた記憶があります。両方男性ヴォーカルなので剛球勝負、みたいな力強い印象を受けました。事前にあれこれ練らずに録音されたようなので、たぶん気楽に楽しんでいるんでしょうね。

    Chico Buarque en Espanol [Philips, 1982]
    Chico Buarque, T.Costa, Tom Jobim 
    Gabriela (サントラ) [RCA, 1983]
    Antonio Carlos Jobim, Arranged & conducted by Oscar Castro Neves
    マルチェロ・マストロヤンニ主演映画のサウンドトラック。

    Passarim [Polygram, 1987]
    Rio Revisited [Verve, 1987]
    Antonio Carlos Jobim, Gal Costa

    Jobim And Friends (Live) [Verve, 1996] ★3
    Herbie Hancock, Joe Henderson, Shirley Horn, Gal Costa, Jon Hendricks

    ジョビンを敬愛する仲間たちが集まったコンサートの録音。豪華な顔ぶれです。ジャズミュージシャンも参加していて、ジョビンの曲をハービー・ハンコックが演奏していたりします。
    かつてランバート、ヘンドリックス&ロス(バヴァン)でどんな曲でもカッコよくスイングさせていたジョン・ヘンドリックスは高齢のためか少しキレがなくなっていてちょっとだけ悲しくはありましたが、楽しいアルバムです。

    Antonio Brasileiro アントニオ・ブラジレイロ [1994]

    作曲、歌、ギター、ピアノをこなし、ボサノヴァ発展において重大な役割を果たした第一人者。特に作曲家として優れていて、「ジサフィナード」「三月の雨」「コルコヴァード」等、ボサノヴァの代表曲を数多く残しています。

    おすすめアーティスト・・・ジョアン・ジルベルトナラ・レオンモレレンバウムラモン・レアル


    • オリジナルアルバムをそろえる時便利なように作った年代順ディスコグラフィ(オリジナルアルバムリスト)です。
    • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
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    CASA - MORELENBAUM2 / SAKAMOTO

    カーザ - モレレンバウム2 / サカモト

    早朝の透明感・・・ ★4.5

    かつてアントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)と一緒に演奏していたモレレンバウム夫妻(パンダ・ノヴァのメンバー)と坂本龍一が、今は亡きジョビン愛用のスタジオとピアノを使って演奏し、彼に捧げたオマージュ作品。
    ジョビンの曲づくしの、洗練されたアルバムです。フランスのラジオでも、よくかかっていました。
    パウラ・モレレンバウムの澄んだヴォーカルと、夫ジャキス・モレレンバウムの浮遊感ある切ないチェロがたまりません。
    最初のうちはピアノの音が明快すぎる気がして少し違和感を感じましたが、慣れたらいいと思えるようになりました。
    私が特に好きなのは、[9]のImagina。「想像してごらんよ、月が消えてしまう夜を」で終わる幻想的な曲に、夢見るような雰囲気の演奏がよく合っています。この曲はモレレンバウム夫妻が2人で歌っています。パウラのみずみずしい声とジャキスのスモーキーな声の組み合わせが、何となく童話の世界を思わせます。

    森や海にでも行って浄化されたい…なんてグレーな気分の時に聴くと、ちょっぴり浄化された気になりますよ。


    07.2001
    Paula Morelenbaum (vocal), Jaques Morelenbaum (cello), Ryuichi Sakamoto (piano)

    1. As Praias Desertas [Antonio Carlos (Tom) Jobim]
    2. Amor Em Paz [Jobim / Vinicius de Moraes]
    3. Vivo Sonhando (dreamer) [Jobim]
    4. Inutil Paisagem [Jobim / Aloysio de Oliveira]
    5. Sabia [Jobim / Chico Buarque]
    6. Chanson Pour Michelle [Jobim]
    7. Bonita [Jobim / Ray Gilbert]
    8. Fotografia (photograph) [Jobim / Ray Gilbert]
    9. Imagina [Jobim / Buarque]
    10. Esrtada Branca [Jobim / Moraes]
    11. O Grande Amor [Jobim / Vinicius de Moraes]
    12. Cancao Em Modo Menor [Jobim / Moraes]
    13. Tema Para Ana [Jobim]
    14. Derradeira Primavera [Jobim / Moraes]
    15. Esperanca Perdida (i Was Just One More For You) [Jobim / Moraes]
    16. Sem Voce [Jobim / Moraes]
    17. Samba Do Aviao (live) [Jobim] *
    18. Improvisation (live) [Ryuichi Sakamoto / Jaques Morelenbaum] *
    2001年に発売されたCDは16曲入りですが、2002年発売のSONY盤には[17],[18]の2曲が加わっています。
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