Keren Ann&Stacey Kent ケレン・アンとステイシー・ケントの”Jardin d'hiver” デュオ


Duo Stacey Kent et Keren Ann - live Ma Génération
Blue Note France

ケレン・アンとステイシー・ケントがライヴ共演する映像をBlue Note FranceがYouTubeにのせていました。(いつかリンク切れする可能性もあります。) 手探りな感じがしてぶっつけ本番なのかなと思ったりもしますが、二人が一緒に歌っているのが見られるのは楽しいです♪

”Jardin d'hiver”といえば、Henri Salvadorが高齢で復活を遂げてリリースした味わい深いアルバム”CHAMBRE AVEC VUE”にも収録されていますね。フランスのラジオでもアンリの歌がしょちゅう流れていました。いい曲です~*

Mademoiselle - Berry 「マドモワゼル」 ベリー

Berryのファーストアルバム ★3.5

”Le bonheur”のクリップをフランスのTVで見て、どことなく懐かしい感じに惹かれ、CDを買ってみました。今考えると、映画「Anna」でゲーンズブールの曲を歌うアンナ・カリーナを思い出したのかもなあ。若い頃のアンナ、大好きだから♪

Universal Music FranceがYouTubeに出していますが、貼り付け不許可になってるのでリンクを。
”Le bonheur” (clip officiel)@YouTube

[10], [11]の以外、Berryが作詞担当。作曲は演奏やコーラスでも参加しているMANOU。
曲自体は好きです。懐かしさをそそる独特の雰囲気があって、渋いアルバムが作れそうです。
音がオモチャっぽいというか単調な感じなのは、ポップジャンルのデビュー作だからなんでしょうか。この曲にこのアレンジは...不思議な感じです。
バックがカラオケっぽく聞こえてしかたない時があるので、アコースティック度が高い[4]の男女デュオや、ギター、ピアノ&ヴォーカルがメインの[7]、けだるい感じの[11]など、ピコピコしてないトラックを選んで聴いています。
Berryのかすれ気味のやさしい声はいい感じです。一貫して力を抜いた歌い方で、ボサノヴァがあいそうな気がします。今後のアルバムがどうなるのか楽しみです。


2008

1. Mademoiselle YouTube (Clip officiel)
2. Le Bonheur
3. Las Vegas
4. Belle Comme Tout
5. Enfant De Salaud
6. Love Affair
7. Plus Loin
8. Demain
9. Inutile
10. Chéri
11. Les Heures Bleues

フランスのAmazonで全曲試聴もできます。

セルジュ・ゲーンズブール没後15年英語トリビュートアルバム

フランスの音楽ラジオ局FIPをONにしたら、ゲーンズブールの"Sous le soleil exactement"(映画"ANNA"でアンナ・カリーナが歌っている素敵な曲)に続いて、SERGE GAINSBOURGの"CES PETITS RIENS"の英語版が流れてきました。
味のあるギターとかすれ気味ヴォーカル。どう聞いても、大好きなCARLA BRUNIです。
彼女の新作を心待ちにしている私は、いそいそと調べました。

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LES SENEGALAISES セネガレーズ - SANSEVERINO サンセヴェリーノ

粋なマヌーシュ風スイングと辛口ユーモア ★4.5

フランスのシャンソン、マヌーシュ(ジプシー)・スイング、喜劇等の要素が混ざり合った、サンセヴェリーノのセカンドアルバム。
彼の音楽の好みだけでなく、まるでジプシーのように外国を転々とした経験や、喜劇役者他としての経験と、彼のキャラクターが反映されているような気がします。

(STEPHANE) SANSEVERINOは1962年生まれのイタリア系。3歳から家族と共にブルガリア、ユーゴスラビア、メキシコ等を転々とした後、20歳でコメディアンを目指し、演劇からスタート。
やがてベース等の楽器も操っていくつものグループで演奏し始め、その傍らショートフィルムの撮影等いろいろなことに挑戦します。
ルーマニア等の東欧音楽(ジプシー系)に凝るうち、1950年代のスイングと20年代のフランスの古いシャンソンを融合させるようになり、Les Voleurs de Poulesを結成。グループが、バーやビストロでのライブから始めて徐々に活動の場を広げ、自主制作アルバムを出したりもする一方、サンセヴェリーノは他のアーティストのスタッフとして働くなどして忙しい日々を送り、やがて自由にソロ活動することを決めます。
生活費のため舞台に参加したりもしますが、2001年秋にリリースしたファーストソロアルバムLe Tango des Gensが賞を獲得した後はトントン拍子。スイス、南仏ニース、パリ等を回ります。

そうして2004年2月にリリースされたのがこのセカンドアルバムLES SENEGALAISES セネガレーズ(=セネガル女性たち)です。
彼が影響を受けたDjango Reinhardt ジャンゴ・ラインハルト、東欧ジプシー音楽やパキスタンの音楽、Jimi Hendrix ジミ・ヘンドリックス、シャンソン等が混ざり合ったような音楽。
喜劇役者としての面を思わせる、シニカルで笑える歌詞と斜に構えたようなヴォーカル。軽快にリズムを刻むジプシー風ギター。
聴いていて楽しくなるアルバムです。


2004

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NEE DANS LA NATURE - HELENA NOGUERRA エレナ(エレナ・ノゲラ)

子供みたいな遊び心と可愛さ ★4.5

前作に続きPhilippe Katerine(カトリーヌ/フィリップ・カトリーヌ)がプロデュースし、作曲+数曲作詞、ギター、コーラスも担当。
子供のような遊び心いっぱいで懐かしくてちょっとシニカルなカトリーヌ色が濃いアルバムで、前作よりもずいぶん洗練された印象をうけます。

ジャケットは、アルバムの中身と一致する楽しいデザイン。ベッドの上でライオンに寄り添うエレナが、
ランプ、楽器、傘の骨、帽子、バッグ、トランク、下着、靴、花、ミラーボール、小鳥、人形たち、ドクロなどに囲まれていて、
背景は子供が描く絵のようなイラストで埋められています。
歌詞カードも同じく子供時代を彷彿とさせるデザインです。

かくれんぼ好きの子供のような遊び心は、ラストのTrack11にも表れています。
”Qui Es-Tu ?”の後、CDが終わったと思うほど長い空白を置いて、こっそり隠された宝物のように”C'est Parapluie”が始まります。
ギターにのせてFifi Chachnillとエレナがいかにも楽しそうにデュエットしているのですが、
キーが低くて声が出ないところで笑い出したり、いかにも友達同士で楽しく歌っている感じ。歌詞も音楽もキュートな曲です。

彼女のヴォーカルに、LISA EKDAHLSTACEY KENTとEMILIE-CLAIRE BARLOWに共通する、リラックスしたキュートさが増したのも嬉しい限り♪ 可愛くてたまらないウィスパーヴォイスです。
1stアルバムが良かったのに、その後どうもさえない竜頭蛇尾なミュージシャンもいる中、エレナは前進していて、今後が楽しみなミュージシャンです。


2004
HELENA, PHILIPPE KATERINE他

1. Nee Dans La Nature
2. L'Age De Ma Mere
3. Je T'aime Salaud (♪動画試聴
4. Mary Poppins
5. Can't Get You Out Of My Head
6. Le Jardin Pres De La Falaise
7. Aux Quatre Vents
8. Les Fantomes
9. Quand Tu Dors
10. Je Nageais Nue
11. Qui Es-Tu ? / C'est Parapluie

VERS LA MER - LES MOUETTES

VERS LA MER(ヴェール・ラ・メール)/ レ・ムエット

フランス女性ヴォーカルユニットのコーラスアルバム ★5

フランスのラジオでこのセカンドアルバムの曲を何度か聴いて、これは!と思いました。
CDを聴いてみると、予想以上の内容で大満足♪ お気に入りが増えました。
ギターも担当しているMathias Duplessyが15曲中10曲を作曲。アレンジもjazzyで絶妙です。
コーラス、ギター、ベース、ドラムを中心としたシンプルな編成も好みだし、
ジャンゴ・ラインハルトを聴いている時のような懐かしさと、ふんわり漂う切ない感じもたまりません。

リヨンで出会い、パリのメトロで音楽活動を始めた女性3人組、LES MOUETTES。 MOUETTESは「かもめ(複数)」のこと。
タイトル曲の[5]Vers la mer他、すいっと飛ぶようなスピード感あるトラックと、空をふわふわ漂うような感じのトラックがバランスよく入っています。
聴きやすく飽きにくいアルバムです。もっとアルバムが出てくれればいいのになあ~。


[1] きみのTaches De Rousseur(そばかす)を指先で数える、そんな幸せな日はいつ来るかな~♪
という歌詞だから、そばかす美人の写真を中心に集めてあるんですね。

2003
LES MOUETTES = VERONIQUE BANDELIER, SYLVIE EVAIN, CELINE MANIL.
Mathias Duplessy(g.,作曲、アレンジ他), Fabrice Moreau(ds), Vincent Artaud(b), Magic Malic(fl), Thomas Ostrowiecki(perc), Sylvain Luc (g on [7])

共通項ミュージシャン 似た傾向のアーティスト・・・ザ・ブルー・スターズレ・ドゥブル・シス(ダブル・シックス・オブ・パリ)デューク・ピアソン+ニューヨーク・グループ・シンガーズ・ビッグ・バンドクワイアレ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルのコーラスグループ)、コーデッツ

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QUELQU'UN M'A DIT - CARLA BRUNI メモ

ケルカン・マ・ディ 風のうわさ / カーラ・ブルーニ

現代に現れたミューズの素顔 ★5

最新モードに身を包み、完璧なメイクをほどこされてポーズをとる...というモデル生活を送っていたカーラ・ブルーニは、このファーストアルバム”QUELQU'UN M'A DIT”ケルカン・マ・ディについてこう語っていました。(意訳)

≪ このアルバムは、ポーズをとっていない、眠りから覚めたばかりの女の子みたいにしたかったの。着飾らず、化粧もしてない、裸みたいな感じね。私、12年間着飾りっぱなしだったんだもの。 ≫

彼女が飾らずに内面を表現したというこのディスクが発売されると、フランス中が大騒ぎになりました。
「人気モデルが歌えば中身はともかく話題にはなるよね」という通念があった中、この作品は「モデルのお遊び」どころか、とても完成度が高く、アンニュイ、ノスタルジー、心地よさ、クールさと温かみ、人の心を惹きつける強い魅力をあわせ持ったアルバムだったからです。フランス人の好みに合わないはずがありません。

意表をつかれた批評家達は、この新生シンガーソングライターを称えました。
ラジオでは毎日カーラの歌が流れ、フランス国内でミリオンセラーを記録し、ほんの数年でいくつもの盤がリリースされました(Amzon France等のフランスのCD屋で検索すると、何種類も出てきます)。
そうして、かすれ気味でクールなのに優しい彼女の声は、モデルとしてのヴィジュアル以上にフランス中に広まりました。

「天は二物以上を与えるんだな、完璧すぎる。」とジャケットを眺めつつCDを聴いていると、音楽の女神ミューズが妙なる調べをやすやすと奏でる場面が思い浮かびますが、インタヴューを読むと、彼女の人間らしい面が垣間見えます。

自分の曲を作っているときは他の人の曲は聴かない。このアルバムを出した後もしばらく聴いていないの。他の人のすごい音楽を聴いたら、モチベーションが下がるから…。フェレ、ゲーンズブール、ブラッサンス、バルバラ、ディランなんかを聴いたら、自分のアルバムなんかどうでもよくなっちゃうでしょ?自分はいいものを作るんだって思い込まなくちゃならないのに、他人の音楽を聴いたら、くじけちゃうのよ。 ≫

この葛藤、何かを作ったことがある人なら1度は体験するんじゃないでしょうか。子供の頃は何も考えずに創作を楽しめていたのに、目が肥えて感覚が鋭くなればなるほど自己批評も厳しくなり、「世の中すでに良いものが出つくしているのに、今さら自分が作って何になる?」という考えが浮かんでしまう。そんなことって、ありませんか。

この作品は、カーラ・ブルーニがそんな考えに打ち克って最後までやり通した成果。途中でやめていたら、生まれなかった傑作です。

「自分のしてることは無駄じゃないか?」とモチベーションが下がった時は、このアルバムを聴いてみてください。
いくら他にいいものがあっても関係ないと思えてくるかもしれません。

Naiveからクリップが出てました。CDと歌い方が違うし、素敵なのでぜひ~*


2002, naive

セルジュ・ゲーンズブール(=Lucien Ginsburg)の"LA NOYEE"を含む2曲以外は、全て自作曲。タイトル曲[1]の歌詞は、私も大好きな映画監督レオス・カラックス(『ポンヌフの恋人』『汚れた血』等)と共同制作しています。
アレンジは、フランスで有名なグループTELEPHONEの元メンバーLOUIS BERTIGNAC。彼がこんな繊細で優しいアレンジをこなせるというのも人々の意表をついたようです。曲によってはコードアレンジ、ギター、ベース、ピアノ、メロトロン、オルガン、パーカッションも担当しています。
白黒写真のジャケットも美しいし、本当に完璧なアルバムです。

追記: 2004年に日本盤が出ました。邦題は「ケルカン・マ・ディ 風のうわさ」。いいですね。歌詞タイトルは上記の通りです。
[13]としてケルカン・マ・ディ(レオス・カラックス監督作品)PV(CD Extra)が追加されているそうです。
愛聴盤ほど、後におまけつきのCDがリリースされるんですよね。複雑な気分...。

1. Quelqu'un M'a Dit [Paroles: Carla Bruni - Leos Carax,
Musique: Carla Bruni]
2. Raphaël
3. Tout Le Monde
4. La Noyée [Lucien Ginsburg (= Serge Gainsbourg)]
5. Le Toi Du Moi
6. Le Ciel Dans Une Chambre (Il cielo in una stanza) [original:Gino Paoli, フランス語歌詞Carla Bruni]
7. J'en Connais
8. Le Plus Beau Du Quartier
9. Chanson Triste
10. L'excessive
11. L'amour
12. La Dernière Minute 
1.ケルカン・マ・ディ 風のうわさ
2.ラファエル
3.みんな(トゥ・ル・モンド)
4.溺れるあなた(ラ・ノワイエ)
5.うらおもて(ル・トワ・デュ・モワ)
6.部屋の中の空(ル・シエル・ダン・ジュヌ・シャンブル)
7.男たち(ジャン・コネ)
8.注目の的(ル・プリュ・ボー・デュ・カルティエ)
9.悲しい歌(シャンソン・トリスト)
10.極端な私(レクセッシヴ)
11.アムール(ラムール)
12.最後の一分間(ラ・デルニエール・ミニュット)

追記-2; 2010年 クリップ・PV追加しました。

”Deauville Sans Trintignant” VINCENT DELERM

映画「男と女」Un homme et une femmeを下敷きにした曲です。映画のような雰囲気が気に入ったので、おおざっぱに歌詞を訳してみました。

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VINCENT DELERM ヴァンサン・ドレルム

VINCENT DELERM / ヴァンサン・ドレルム

文学的、ヌーヴェルヴァーグ映画的 ★4

ヴァンサン・ドレルムの音楽は、映画のようです。
店名や人名などの具体的な固有名詞を織り交ぜた歌詞も、街の風景を背景にして日常生活を描くヌーヴェルヴァーグ映画を思わせます。
ヴァンサン・ドレルムは「日常生活の中の小さな出来事は、政治や社会レベルとは別問題だけど、同じくらい大切だ」というようなことを話していました。これもやはりエリック・ロメールなどの初期のフィルムに通じる気がします。

例えば、[10]DAUVILLE SANS TRINTIGNANT(=トランティニャンのいないドーヴィル)。雨の日、フランス北部の海沿いの街ドーヴィルで過ごす倦怠感に満ちた男女の様子を描いています。(→試訳
タイトルで分かるように、下敷きになっているのはクロード・ルルーシュの映画「男と女」で、映画中のジャン=ルイ・トランティニャンのモノローグが曲の中に取り入れられています。
歌詞に細かい情景描写はありませんが、映画を見た人なら、物憂いブルーに包まれたドーヴィルの情景が思い浮かぶはずです。映画で一番印象深いドーヴィルのシーンはこうです。

モンテカルロ。カーレースで優勝した後パーティーに出る「男」のもとへ届く「愛しています」の電報。
彼は再会の場面を想像してせりふを練りながら、レースで使ったスポーツカーのまま「女」のもとへ走るが、アパートに着くと彼女はいない。キザなせりふもそっちのけで、せこい手を使って大家から居所を聞き出し、ほの暗いドーヴィルの海辺で、彼女(+男の息子と女の娘)を見つける。
そこで子供のように楽しげにスポーツカーのヘッドライトを明滅させて合図を送ると、女(と子供たち)が気づいて駆け寄ってくる。
テーマ曲をバックに、抱き合いながらクルクル回転する2人(子供2人も同じく回転)…。

軽く笑えるシーンも多い、洒落た映画です。フランスではシネフィル(映画好き)と中年以上の世代以外にしか知られていません。(若い日本人が昔の日本映画を知らなかったりするのと同じでしょう。このヴァンサン・ドレルムの曲のヒットで少しは知名度が上がったかもしれませんが…。)

若いアーティストがこの映画を持ち出してくるなんて面白いなと思いましたが、それもそのはず。
彼はかなりの映画好きで、大学の文学部(修士)ではフランソワ・トリュフォー研究をしていたんだそうです。ちなみに父親は作家のフィリップ・ドレルムです。

[1]FANNY ARDANT ET MOI”=ファニー・アルダンと僕(◆YouTube)など、映画関連の名前が出てきますし、
[6]COSMOPOLITAINには、キシェロフスキ監督映画でおなじみの女優IRENE JACOB イレーヌ・ジャコブが参加しています。
ジャケットも映画っぽいですしね。

セルジュ・ゲーンズブールにも通じるごりごり感のある声と、わざとひねっているような癖のある歌い方には好き嫌いがあると思いますが、昔のフランスの雰囲気やヌーヴェルヴァーグ映画が好きな人なら楽しめるアルバムだと思います。


2002

1. Fanny Ardant Et Moi (◆YouTube
2. La Vipere Du Gabon
3. Chatenay Malabry
4. Categorie Bukowski
5. Tes Parents
6. Cosmopolitan(Irene Jacob)
7. Slalom Geant
8. Le Monologue Shakespearien
9. Charlotte Carrington
10. Deauville Sans Trintignant
11. L'heure Du The

MANUIA! - UKULELE CLUB DE PARIS

MANUIA ! / ウクレレ・クラブ・ド・パリ

洒落いっぱいのフランス味ウクレレ ★5

UKULELE CLUB DE PARIS、パリのウクレレクラブ。きわどいまでに単刀直入なユニット名です。
このアルバムを初めて聴いたときの印象は、真剣な顔でどじょうすくいを踊る人を見た時の何ともいえない感じ。
軽やかなウクレレとくつろいだ南洋の雰囲気に、けだるいゴリゴリしたヴォーカルをのせたり、現地音楽を模しているけど妙に怪しいコーラスが入ったり…。計算されたユーモアを感じます。とにかく、普通のポリネシア音楽ではありません。
参加メンバーを見たら納得がいきました。

ジョセフ・ラカイユARTHUR Hのアレンジャーも担当しているアーティストで、自分自身も妙に笑えるアルバムを出しています。
ドミニク・クラヴィックは、LEE KONITZやHENRI SALVADORとも仕事しているアーティストで、LES PRIMITIFS DU FUTUR(未来の未開人ども…これまた妙な名)の中心人物でもあります。そのレ・プリミティフ・デュ・フュテュールの”World Musette ワールド・ミュゼット”というアルバムは、「古きよきパリの雰囲気」と、怪しい面白さが溶け合ったアルバム。
ウクレレクラブの姉妹版とでもいう感じです。
どちらも時間的、空間的に隔たった楽器・音楽を素材に、パリ風の斜に構えたユーモアを加えて味付けしてあります。
ウクレレやミュゼットなんて縁がなさそう…と思っている人でも楽しめると思います。


2002
JOSEPH RACAILLE、DOMINIQUE CRAVIC他

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30℃ / クレモンティーヌ

30 DEGREES CELCIUS - CLEMENTINE

60's-70'sの有名曲のリミックス。セリフによるストーリー性 ★2.5

重厚な印象の「オー・シャンゼリゼ」の作りこまれたリミックスに始まり、1960年代~70年代の曲のカヴァーが大半を占めています。([1]ジョー・ダッサン、[2]レオン・ラッセル、[4],[12]キャロル・キング、[7]ザ・ラヴィン・スプーンフル、[9]ヴァン・モリソン等。)
[5]と[13]はクレモンティーヌのオリジナルだそうです。

このアルバムで面白いのは、選曲はクレモンティーヌらしく相変わらず気まぐれなのに、曲の間にちらっと入るセリフによるストーリー展開で、何となく数珠繋ぎになっているところです。

気分がいい日にシャンゼリゼで人と知り合い、仲間と夜通し騒いで、翌日二人は恋人に…という歌詞の [6]「オー・シャンゼリゼ」の前には、「本当に素敵な日。ランチ食べに行く?」
[7]サマー・イン・ザ・シティの前に「今夜騒ぎに(パーティに)行かない?」
[8]「雨にぬれても」の前に「車に傘置いてきちゃった」
[10]の前に「飲みに行こう」 [11]「サマー・イン・ザ・シティ」の前に「ぐったりしちゃう天気。ちょっと家に帰って着替えるわ。それから出かけよう。OK?」
[13]の前に「もうクタクタ」(←と聞こえるけど自信なし)

…とまぁそんな感じで、クレモンティーヌの1日を追っているような感じが出ているのは面白いんですが、音楽はどちらかというとロック、ハウス・ラウンジ等が好きな人向き。
彼女のボサノヴァアルバムが好きな人にはあまりおすすめしません


2002

1. Champs-Elysees --Stephane Pompougnac Remix--
2. Masquerade
3. Don't Let Me Lose the Dream
4. Oublie-Moi (It's Too Late)
5. Diego
6. Champs-Elysees
7. Summer in the City
8. Toute la Pluie Tombe Sur Moi (Raindrops Keep Fallin' on My Head)
9. Amour Fou (Crazy Love)
10. Fire and Rain
11. Summer in the City --Radio Favela Remix--
12. Corazon --Radio Favela Remix--
13. Avec Toi le Temps S'Evanouit
1.オー・シャンゼリゼ(ステファン・ポンポニャック・リミックス)
2.ディス・マスカレード
3.ドント・レット・ミー・ルーズ・ディス・ドリーム
4.オウブリィ・モア(ウブリ・モワ)-イッツ・トゥー・レイト
5.ディエゴ
6.オー・シャンゼリゼ
7.サマー・イン・ザ・シティ
8.雨にぬれても
9.アモール・フォウ(アムール・フー)-クレイジー・ラヴ
10.ファイア・アンド・レイン
11.サマー・イン・ザ・シティ(レディオ・ファヴェラ・リミックス)
12.コラソン(レディオ・ファヴェラ・リミックス)
13.あなたとともに

ピアノソロ / アルチュール・アッシュ

PIANO SOLO (LIVE) / ARTHUR H

盛りだくさんライヴ盤 ★4

アルチュールHのピアノ弾き語りが中心のライヴ盤。大半は自作曲で、[1]セルジュ・ゲーンズブール、[3]ブリジット・バルドー、[16]ブリジット・フォンテーヌ等、オリジナルが有名なフランスの曲もとりあげています。[7]はビリー・ホリデーやダイナ・ショアの歌でも知られるガーシュウィンの名曲。

映画「メリーポピンズ」の「チムチムニー」のもの悲しい曲も、アルチュール・アッシュがしゃがれ声で「シュムシュミネー♪」と歌うと、何だか笑えます([5]Chem-Cheminée)。日本語歌詞は確か「チムチムニー...私は煙突掃除屋さん」でしたよね。種類は違えど、煙草の「煙」が似合うアルチュールHには似合っているのかも...。

そういえば一昔前、ピーター・ラビットがこのチムチムニーの曲にあわせて箱の中で踊り狂うオルゴールを家族が持っていたんですが、「赤ちゃんに乾杯」というフランスのコメディ映画で同じものが使われているシーンを見ました。アルチュール・アッシュもまさか子供時代あれを持っていたのでは?なぁんて想像しつつ、あのピーターオルゴールの長期間にわたる国際的な活躍に乾杯!


2002 POLYDOR

1. L'alcool [Serge Gainsbourg]
2. Www.com [Piotr Barsony/Arthur H]
3. Nue Au Soleil [Jean Scmitt/J.-F.Fredenucci]
4. La Magie (interlude) [Arthur H]
5. Chem Cheminée [Lucades/Sheman]
6. Cool Jazz [Arthur H/Brad Scott]
7. The Man I Love [I. G.Gershwin]
8. Je Rêve De Toi [Arthur H]
9. Le Baron Noir [Arthur H]
10. Le Temps D'un clair [Arthur H]
11. J'ai Un Revolver [Arthur H]
12. Crazy Rag (interlude) [Arthur H]
13. La Lune [Arthur H]
14. Inséparable Mais... [Arthur H]
15. O Carnaval [Arthur H]
16. Hollywood [Brigitte Fontaine, A.Belkacem]
17. Souffle électrique [Arthur H]

AZUL - HELENA

アズール / エレナ(エレナ・ノゲラ) / 2001

ポルトガル語のささやき系ヴォーカルとカトリーヌ流フレンチポップ ★3

エレナがパリのトリカテルのスタジオで録音したセカンドアルバム。大人しいテクノ混じりポップという感じでしょうか。
前作「ビキニ」でもお馴染みのカトリーヌ(Philippe Katerine)が、プロデュース、作曲+数曲作詞、ギター、(デュエットといってもいいような)コーラスを担当していて、彼独特のアンニュイで懐かしい雰囲気が表れています。
[6]Mon Bel Andalou等、彼自身のアルバムに収録されている曲も入っています。

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SALLE DES PAS PERDUS - CORALIE CLEMENT

ルゥからの手紙 / コラリー・クレモン

ボサノヴァ色漂う快適フレンチポップ ★5

実の兄であるBenjamin Biolay バンジャマン・ビオレーのプロデュースによる、コラリー・クレモンのデビューアルバム。
適度な甘さ、懐かしさ、せつなさがうまい具合に混ざり合っていて、くつろげます。フランスでもかなり受けていました。
兄のバンジャマン・ビオレーはミュージシャン兼プロデューサー。ケレン・アンが参加したアンリ・サルヴァドールの大ヒット作『眺めのいい部屋』等を手がけています。

トラック[7]、[8]の甘えるようなウィスパー・ヴォイスはまさにフレンチロリータ。可愛いけどくどくない、さらっと自然なところが素敵です。

さて。ボサ混じりのフレンチポップの本作は、気持ちのいい午後に聴きたくなるお気に入りディスクですが、次の「バイバイ・ビューティー」は、うってかわってロック色が濃厚です。デュオも入っていて面白そうなのですが、何度も聴きたくなりそうにないので私は試聴で断念しました。
80年代のフランソワーズ・アルディやカヒミ・カリィ等を好きな方は気に入るかもしれません。


2001 Amazon.fr試聴
1. Salle Des Pas Perdus
2. L'ombre Et La Lumière
3. Ca Valait La Peine
4. La Contradiction
5. La Mer Opale
6. A L'occasion Tu Souris
7. Samba De Mon Coeur Qui Bat
8. Ces Matins D'été
9. Le Dernier Train
10. Lou
11. Le Jazz Et Le Gin
12. Bientôt
13. Mes Fenêtres Donnent Sur La Cour
1.ルゥからの手紙
2.影と光
3.勇気を出して
4.矛盾
5.オパールの海
6.あなたがときどき微笑む
7.胸の鼓動のサンバ
8.あの夏の朝
9.最終列車
10.ルゥ
11.ジャズとジン
12.いつかそのうち
13.中庭をのぞむ窓辺から

2002年日本盤には「14.影と光(FPM palme d’or mix:Fantastic Plastic Machine)」が追加されているそうです。

CHAMBRE AVEC VUE - HENRI SALVADOR

サルヴァドールからの手紙 / アンリ・サルヴァドール

旅心をそそる粋な復活作 ★5

2000年、フランスのFNACの売場でNOUVEAU !(新作)シールが貼られている山積みCDに目がとまりました。ジャケットには微笑むアンリ・サルヴァドールが。引退したと思っていたのに、83歳にして復活したとは!早速購入しました。
味のあるヴォーカルと、旅心をそそる曲。素敵なアルバムです。買ってよかった。

新人シンガーソングライターのケレン・アンに捧げられた曲に感銘を受けたアンリ・サルヴァドールが、若手ミュージシャンに囲まれて作った作品で、コラリー・クレモンの実兄でもあるミュージシャンバンジャマン・ビオレー等が参加しています。
[7]Un Tour De Manegeでは、自分より少し年下のジャズハーモニカプレイヤートゥーツ・シールマンスと、[11]Le Fou De La Reineではフレンチポップの代表的歌手フランソワーズ・アルディと共演しています。
話題性と内容の良さから、案の定いろいろな世代に受けて、フランス国内だけでもあっさり50万枚以上を売上げました。

英語ヴァージョンなどが入った日本盤他、いくつか盤が発売され、2002年にはジャズの名門ブルーノートレーベルからもCDがリリースされました。
私が買ったCDにはフランス語13曲が入っています。日本盤は1,2曲目が英語・ポルトガル語ヴァージョンです。
BLUE NOTE盤は、日本盤と同じ外国語ヴァージョンを採用し、曲順も変えてあります。さらに、ちょうど同じ頃ボサノヴァ風アルバムをヒットさせたスウェーデン歌手リサ・エクダールとのデュオも追加収録されています。

ブエナビスタ・ソシアルクラブで世界的に有名になったキューバ人ミュージシャンといい、ジョアン・ジルベルトといい、年に合わせた魅力を出せるというのはいいですねぇ。


2000
アンリ・サルヴァドール、トゥーツ・シールマンス、フランソワーズ・アルディ


HENRI SALVADOR アンリ・サルヴァドール

(1917 Cayenne 仏領ギアナ・カイエンヌ生まれ- )

キーワード :フランス、ヴァリエテ・フランセーズ、フレンチ、シャンソン。ユーモリスト、ヴォーカリスト、シンガーソングライター、作詞作曲家。

Chambre Avec Vue (2000 EMI)
1. Jardin D'hiver (Keren Ann Zeidel - Benjamin Biolay / H. Salvador)
2. Chambre Avec Vue (Keren Ann Zeidel - B.Biolay)
3. J'ai Vu (Michel Modo / H. Salvador)
4. Il Fait Dimanche (Marc Esteve / Art Mengo)
5. La Muraille De Chine (Gisele Molard / H.Salvador)
6. Jazz Mediterranee (K.A. Zeidel - B.Biolay)
7. Un Tour De Manege (K.A. Zeidel) - feat. Toots Thielemans
8. Vagabond (Marc Esteve / Art Mengo)
9. Je Sais Que Tu Sais (Paul Misraki)
10. Mademoiselle (Thomas Dutronc - A. Garoux / H. Salvador)
11. Le Fou De La Reine (F. Hardy / H. Salvador) - feat. Francoise Hardy
12. Faire Des Ronds Dans L'eau (K.A. Zeidel - B. Biolay)
13. Aime-moi (Bernard Michel / H. Salvador)
サルヴァドールからの手紙 (2001 東芝EMI)
1.こもれびの庭に(BRAZILIAN VERSION)
2.眺めのいい部屋(ENGLISH)
3.人生という名の旅
4.毎日が日曜日
5.万里の長城
6.ジャズ・シルヴァー・ムーンライト
7.回転木馬(feat.トゥーツ・シールマンス)
8.ヴァガボンド
9.僕は知ってる
10.マドモワゼル
11.悲しみの道化師(feat.フランソワーズ・アルディ)
12.生きてるだけじゃ駄目なんだ
13.愛しておくれ
Room with a View (2002 Blue Note)
1.Jazz, Silver Moonlight
2.Jardim(BRAZILIAN VERSION)
3.Room With A View(ENGLISH)
4.J'ai Vu
5.All I Really Want Is Love (feat. Lisa Ekdahl)
6.La Muraille De Chine
7.Il Fait Dimanche
8.Un Tour De Manege (feat. Toots Thieliemans)
9.Vagabond 10.Je Sais Que Tu Sais
11.Mademoiselle
12.Faire Des Ronds Dans L'eau
13.Aime-Moi
14.Le Fou De La Reine (feat. Francoise Hardy)

LA PANOPLIE DES HEURES HEUREUSES - ELISA POINT

LA PANOPLIE DES HEURES HEUREUSES - ELISA POINT エリザ・ポワン

アンニュイで幻想的な大人の世界 ★4.5

発売当時、試聴コーナーに置いてあったこのディスクを何気なく聴いたら…まぁ何とも不思議な雰囲気。独特の歌詞とあいまって、洒脱な世界が出来上がっています。
[2]や[8]のような古い映画を思わせる曲、[17]のようなアンニュイたっぷりでノスタルジックな曲を、ささやき気味に歌っているのを聴いて、購入せずにはいられませんでした。

これが気に入ったので、以前にリリースされたアルバムも聴きましたが、変にロックが入ったりしていて今ひとつ。
結局、最初に聞いたこのLA PANOPLIE DES HEURES HEUREUSESが一番完成度が高く独特で、アルコールが妙に似合うアルバムだと思いました。

ヴァンサン・ドゥレルムと同じく、彼女のアルバムの歌詞は映画のワンシーンを思い描かせるものもありますが、言葉遊びがいっぱいで詩的、難解なのも多いです。


2000
1. Anonymes Et Desoeuvres
2. Nous Avons Traine De Limousine Party
3. En Panne De Velours
4. Juste Entre Hommes
5. Et Toi? Tu Regardais Ailleurs
6. La P'tite Laine
7. Sur Le Coeur Au Bras De Ton Tendre Hussard Bleu
8. Demain Rome En Vespa
9. Adieu Les Grands Appartements
10. Et Londres Qui Baille Bye
11. C'est Sans Doute Le Souffle Court
12. Que Nous Nous Retrouverons Dans La Fatigue Des Miroirs
13. Apres Le Feu Des Plaisirs
14. Rendez-Vous Cafe Suzanne Vega
15. Pour Oublier Le Long Jour
16. Du Desamour
17. Ps:Toute Ressemblance
18. Avec La Panoplie Des Heures Heureuses

レ・ヴォヤージュ / クレモンティーヌ

LES VOYAGES - CLEMENTINE

ブラジルのアーティスト参加の洗練フレンチ・ブラジリアン ★5

ブラジルでの初録音を含むアルバム。(録音はパリとリオデジャネイロ。)
プロデュースを手がけたのは、フランス側はギー・ボワイエ、ブラジル側はジョイス、ロベルト(ホベルト)・メネスカル、マルコス・ヴァーリと豪華。マルコス・スサーノ、ダニーロ・カイミもゲスト参加しています。
ブラジルポルトガル語の曲が多く、英語、フランス語の曲、インストゥルメンタルもあります。
同じくボサノヴァテイストのアルバム「クーラー・カフェ」に比べると、フランス語の比率が高いです。
オリジナル曲の他、ボサノヴァの名曲、フランスのスタンダード曲[9]シラキューズが、ブラジル風アレンジで気持ちよくくつろいだ雰囲気に仕上げられています。[11]はジャズテイスト。

13.「三月の水」は、いろいろなアーティストの演奏を聴きましたが、私にとってはエリス・レジーナとトム・ジョビンの有名なデュオが一番です。
「エリス&トム」ヴァージョンはエリスがかけあいの途中ふざけながら笑って歌ったりしますが、このクレモンティーヌとマルコス・ヴァーリのヴァージョンも同じことをやっています。二人は当然あのエリス&トムの名演を知っているはずですから、オマージュを捧げているんでしょうね、たぶん。


2000
1. Catavento
2. Liebestraum
3. Les Voyages
4. Tristeza (Goodbye Sadness)
5. Pourquoi Pas
6. Brazil
7. Nos Vimos Ya
8. Interlude
9. Syracuse
10. To Do Bem
11. Saint Tropez Blues
12. Interlude
13. Aguas De Marco (with Marcos Valle)
14. Nina
15. Al Anochecer
1.カタヴェント(インストゥルメンタル)
2.リーベストラウム
3.レ・ヴォヤージュ
4.トリステーザ
5.プルコア・パ
6.ブラジル
7.ノス・ヴィモス・ヤ
8.ランデヴー・ア・モンマルトル(インストゥルメンタル)
9.シラキューズ
10.トゥドゥ・ベン,トゥドウ・ボン
11.サントロペ・ブルース
12.クレプスキュール・オー・ポン・ドゥ・トルビアック(インストゥルメンタル)
13.三月の水 (duet:マルコス・ヴァーリ)
14.ニーニャ
15.夜のとばり

JE DIS AIME - M

JE DIS AIME / エム(マチュー・シェディッド)

慣れるとハマる強烈な個性 ★4

セカンドアルバム”JE DIS AIME”は、I say "love"くらいの意味で、aime(エム)を名前のエムとかけています。
このアルバム発売時に公開されていたMのサイトを見ました。サイト名はアルバムタイトルを縮めた”JEDISAIME”。
Mの別名MATHIEU(マチュー)が聖書のMATTHIEU(マタイ)とつながるということで、「JERUSALEM(ジェリュザレム=エルサレム)の聖書」ともかけてあるのかもしれません。
そうだとすれば、名前のエム、「愛すAIME」のエム、エルサレム、と3重かけことばになりますね。
サイトのデザインはMのイメージとぴったりでポップ&キッチュ。内容も充実していて、試聴どころか、クリップビデオや曲を丸ごと何本も見せてくれるという太っ腹ぶり。片っ端から見せてもらうと、最初は違和感だらけに思えていたのに、コミカルでクールな独特の映像世界、音楽、外見にむしろ一貫性があるように感じ始め、愛着が湧いてきました。
何だか魔術にかかったかのよう。不思議です。

ところで、”JE DIS AIME”や”BONOBOO”の歌詞は祖母が書いたのだそうで。おばあちゃまの書いた詩にロック-ポップなサウンド。思い切りロックでクールなのにほのぼのしているというギャップがまたMらしい気もします。


1999 / Delabel
1. Monde Virtuel
2. Je Dis Aime
3. Onde Sensuelle
4. A Celle Qui Dure
5. Faut Oublier
6. Le Festival De Connes
7. Le Mec Hamac
8. Close To Me
9. Emilie 1000 Volts
10. Qui Est La Plus Fragile?
11. Le Complexe Du Corn Flakes
12. Au Lieu Du Crime
13. Bonoboo
14. Le Commun Des Mortels
15. Mama Sam

COULEUR CAFE - CLEMENTINE

クーラー・カフェ / クレモンティーヌ

南米音楽だけどパリの午後 ★4

タイトルの"COULEUR CAFE"(クルール・カフェ)は、フレンチポップ界に大きな影響を残したフランスのカリスマ的アーティストセルジュ・ゲーンズブールの比較的初期の頃の曲。

これをアルバムタイトルにするとは、さすがです。20世紀末始まった「ボサノヴァが流れるフレンチカフェ」、カフェミュージックを見事に連想させますから…。

フランス語とスペイン語がそれぞれ2曲ずつで、残りは全部ブラジルポルトガル語で歌っています。なのに、デュラレクスのコップに入ったペリエや、カフェを運ぶ黒エプロンのギャルソンといった「日本人が思い描くパリ」が目の前に現れそうな気がします。実際パリのカフェのテラスでボサノヴァが流れている確率は低いのですが…。

[1]は、クレモンティーヌが少女時代を過ごした地でお父さんがいつもかけていたラテンジャズで、メキシコの抜けるような青空を思い浮かべながら歌ったそうで、[2]は、スペインに思いをはせているのだそうです。自分が歌いたい曲を詰め込むという彼女らしい自由な選曲のアルバムです。

クレモンティーヌのヴォーカルはそれがたっぷり味わえて満足です。個人的には、テクノっぽくないところも好きな点です。

1999

1. Sabor A Mi
2. In The Stars
3. Couleur Cafe
4. Sina
5. J'retourne Chez Moi
6. Caminhos Cruzados 7. Sandalia Dela
8. El Manicero
9. Fiel E Insistente
10. Retrato Em Branco E Preto
11. Eu Sei Que Vou Te Amar
12. Bienvenido
1.サボール・ア・ミ
2.イン・ザ・スターズ
3.クーラー・カフェ
4.シナ
5.ジュ・ルトーヌ・シェ・モア
6.十字架
7.サンダリア・デラ
8.エル・マニセロ
9.フィエル・エ・インシステンテ
10.白と黒のポートレート
11.あなたを愛してしまう
12.ビエンヴェニード

PRINCESSE DE RIEN - RoBERT

プランセス・ド・リヤン / ロベール

囁きヴォーカルが引き立つ97年盤と、似て非なる2000年盤 ★5

ロベールのセカンドアルバムは、Princesse de rien(虚無王女)というタイトルのイメージどおり、孤独感が霧のように全体を覆っていて、かなりメランコリック
ヨーロッパのおとぎ話のような幻想的な雰囲気があり、嵐や深い森、夜の湖等が似合います。
ロベールは憂鬱すぎるという人もいますが、個人的には、北欧伝統音楽に通じるような憂いあるメロディと浮遊感に共感をおぼえます。
顔写真というだけなのに、透明感ある美しさと孤独感がにじみ出ているジャケットも好きです。

中でも一番イメージをかきたてるのは、昔のヨーロッパ宮廷を連想させるバロック風の曲PSAUME(詩編という意味)。もとは北欧デンマークの伝統音楽なんだそうです。

ロベールのアルバムは店であまり見かけませんが、パリの中古CD屋で、このジャケットのロベールが棚から私を見下ろしているのに気づきました。
フランスで一度も見かけなかったマイナーCDが目立つところに飾られてる...なぜ?」と、とりつかれたように買って帰り、家で聴いてみたら、
タイトルとジャケット写真はほとんど同じなのに、1997年に日本で買ったCDとは中身が全然違うんです。曲、アレンジ、歌い方だけではなく、よく見るとジャケットにもわずかな差が…。
「夜の間にいつのまにか髪が伸びてる日本人形じゃあるまいし...しかも、あそこで私を待ち構えていたかのようだった...」という考えが頭をよぎって一瞬怖くなりましたが、ロベールのサイトを見て納得しました。
1997年の方はインディペンデントレーベル発のマイナー盤で、新しい方は2000年3月発売のNAIVEレーベル発の新ヴァージョンなんですね。
この後にも1つ違うヴァージョンが出ていて、日本盤を入れると4種類存在するんだそうです。

2000年NAIVE盤は、ファーストアルバム並にテクノ度が上昇している上、ロベールのヴォーカルも、97年盤のような繊細なウィスパーヴォイスではなく、何だか切羽詰ったような、助けを求めているような、独特の声に変わっています。

曲順もかなり違い、この2000年盤にしか入っていない曲もあります。
ロベールと知り合ったAmelie Nothomb アメリー・ノートンが詩を書いた[1]もその1つです。
彼女は、日本でのOL生活経験を元に誇張とユーモアたっぷりに書いた小説「畏れ慄いて他で有名な女流作家です。

YouTubeにあるのは、だいたい後から手を加えた方のヴァージョン。彼女のクリップは、森や湖、エキゾチックな美女など、神秘的なものを連想させます。歌い方がたまにインドっぽく聞こえるのは気のせいかな。

私は、消え入りそうな可愛いささやきヴォーカル+適度なテクノ”の97年盤の方が断然好きです。もともとアコースティック楽器、ノスタルジックな雰囲気が好きなせいもありますが、古いヴァージョンの方が統一感があって、ロベールらしい独特の世界が表現されている気がするんです。
メランコリックで懐かしい子供の世界や寂しさや、いつまでもおとぎ話が好きな子供のままでいたい感覚を、隠さずありのままに出しているようで。
クラブ等で流すなら、テクノ率が高い&怪しさが加わった新ヴァージョンの方がおもしろいかもしれませんが、ちょっと冷たい衣を着せすぎじゃないかなとも感じます。


◆"PRINCESSE DE RIEN - RoBERT"の全文を見る »

MES MAUVAISES FREQUENTATIONS - KATERINE

MES MAUVAISES FREQUENTATIONS / カトリーヌ

カトリーヌがメインヴォーカルで ★4.5

アットホームだった1作目、2作目(8,16トラックレコーダ使用)に比べ、この3作目(24トラック)はちょっと洗練された感じ。
ピコピコ音や人の声をさりげなく取り入れる遊び心は残っていて、基本は相変わらずポップ。昔のフランス映画やボサノヴァを思わせる曲が適度に混ざっています。
ミッシェル・ルグラン+映画監督アニエス・ヴァルダ作の[3]以外は、全てカトリーヌの自作曲です。
[2](コペンハーゲン)は霧がかったようにメランコリック。[4]は気持ちいい昼下がりという感じ。
[6]は、相手が亡くなっていたとは知らずに待ち合わせ場所の植物園で待つという切ない歌詞を、心地いいメロディにのせた曲。
[9]は、英語なまりのフランス語で「英語話せます?」「どうでもいいじゃない。君とは会わないし」というデュオ曲。
昔のフランソワーズ・アルディや映画のワンシーンを思わせるような、憂いに満ちた[12、13、14]も粋です。

ANNEとBRUNOの女性ヴォーカルが消えてしまったのがちょっと残念ですが、遊び心と心地いいメランコリーと懐かしさがうまく混ざりあったアルバムです。


1996
Katerine (produce, arr, vo.); Philippe Eveno (g); Simon Mary (b) etc...

1.Mon Coeur Balance
2.Copenhague
3.Joueuse [Michel Legrand / Agnes Varda]
4.Jardin Anglais
5.Manteau de Fourrure
6.Jardin Botanique
7.Coup de Feu
8.Plus Beau Jour de Ma Vie
9.Parlez-Vous Anglais Mr Katherine?
10.L'Homme Invisible
11.Grands Magasins
12.Chanson des Jours Benis
13.Entre Nous
14.Pays Lointains
15.Vacances a l'Hopital
16.Lorsque Je Dors

LES ELLES - レゼル

ノルマンディの贈り物 / レゼル(レ・ゼル)

les elles レゼル

ファンタジックな可愛さと、きわどいユーモア・・・★4

フランスNormandie(ノルマンディ地方)出身の個性派女性ユニット、LES ELLES(レゼル)。「彼女ら」という人称代名詞のユニット名からして風変わりですが、中身も強烈です。

手書きの文字とイラストで飾られた歌詞カードは、よく見ると多少不気味なんですが可愛くも見えます。
サーカスやメリーゴーランドを思わせる幻想的でノスタルジックな音楽と、子供のようなストレートで奔放な歌い方。一見キュートで可愛く、パーティーのような楽しさすら感じられます。

サーカスを思い出させる雰囲気という点では、ミレーヌ・ファルメールロベールに通じるといえなくもありません。

が。歌詞もあわせて考えると、レゼルには、きわどいブラックユーモアというか、思ったことを何でも口にする、無邪気ゆえに残酷な子供のようなところがあります。
性的なことでも微妙な話題でも、固定概念を持たない子供のようにあっけらかんと笑い飛ばしているのかもしれませんが…やっぱりブラックな感じが…。

疲れているときは聴こうと思わないし、リピートで聴きたくありません。嫌いなわけじゃなく、むしろ独特の世界を極めていることに感心しているんですが、正直なところ、疲れちゃうから1回聴いたらしばらくはいいか…と思ってしまうんです。
そのあたりはギャスパー・ノエ監督の映画(『カノン』『カルネ』他)と似ているかもしれません。
さらに、ルイ・マルの『地下鉄のザジ』や、J.-J.ベネックスの『ベティー・ブルー』、トッド・ブラウニングの『フリークス』、『未来世紀ブラジル』他のテリー・ギリアム映画等も思い出します。
私の脳内では、自己完結した不思議(不気味)な世界、懐かしさ、強烈なインパクト…というキーワードでつながっているんでしょう。

可愛さと怖さの共存。すごいと認めているのに、たまにしか聴かないという矛盾。
何だか複雑な気持ちになるアルバムです。きわどいもの愛好家にはおすすめできます。

このファーストアルバムは、PARIS COMBO(パリ・コンボ)と同じBOUCHERIE PRODUCTIONS(ブシュリー=肉屋)のレーベルの1つ、Chantons sous la truieから出ています。「雨に歌えば」との語呂あわせで「豚に歌えば」とは、レーベル名もキッチュですね。
日本盤が出ているらしいので、きっと歌詞も訳してあるんですよね…。さぞ微妙な作業だったことでしょう。
この後の2作目は、本作同様サーカスや童話を思わせる音ですが、3作目PAMELA PEACEMAKERはかなり実験色が濃く、チェロやピアノ等と豪快なサンプリング音が組み合わせられています。


1995, Boucherie Productions(Chantons sous la truie)
Pascaline Herveet, Sophie Henry, Sarah Auvray, Christine Lapouze

1.Ah Si J'Etais Riche
2.Krik Manivelle
3.Nouche
4.Negresse
5.Quand Je S'rais Vieille
6.Water Closets
7.Orthopedia
8.Y'a un Jdi Gargon
9.Guiliguili
10.Simone
11.Tonton Amedee
12.Tom
13.L'Amerloc
14.Roma
15.Une Elle
16.Made in Normandie
17.Sale Tempo Pour Les Gras
1.もしもわたしがリッチなら
2.クリック・マニヴェル
3.ヌーシュ
4.ネグレス
5.歳老いても
6.ウォーター・クロゼット
7.オルトペディア
8.素敵な少年
9.こちょこちょ
10.シモーヌ
11.トントン・アメデ
12.トム
13.ラメルロック~アメリカ野郎
14.ローマ
15.ユネル
16.メイド・イン・ノルマンディ
17.うっとうしい天気

L'EDUCATION ANGLAISE - KATERINE

エデュカション・アングレーズ / カトリーヌ

子供時代を彷彿とさせるノスタルジックでキュートなアルバム ★5

何となく懐かしい気分にさせる歌詞・曲と、おもちゃっぽい音が子供時代を思い出させるセカンドアルバム。ファーストアルバム「マリアージュ・シノワ」との大きな違いは、サンプル音が曲に溶け込んでいて、あからさまな実験音入りトラックがないこと。洒落た曲がそろっていて、快適です。

ヴォーカリストは前作と同じANNEBRUNO。ブリューノの憂いをおびた声と、アンヌのアンジェリックなウィスパーヴォイスの魅力が、前作よりさらに引き出されています。
特にアンヌの子供のような声と自然な歌い方の可愛さは、究極のささやき系クロディーヌ・ロンジェや、ラモン・レアルのボサノヴァアルバムで歌っている女優ベアトリス・ビノッティといい勝負です。

私は、明るさの中にメランコリーを含んだノスタルジックな音楽が好きですが、このアルバムにはそういう要素がいっぱい。
これを聴いていると、子供の頃、足踏みオルガンで思いついたメロディを延々と弾いていた時の楽しさを思い出します。


1994
KATERINE, BRUNO, ANNE
1. Un Apres-Midi A Paris
2. L'education Anglaise
3. La Memoire Courte
4. Le Badminton
5. L'ete Indien
6. Les Mensonges
7. Les Lecons De Belles Manieres
8. 21 Mai 1993
9. Les Neiges Eternelles
10. Quelques Minutes De Retard
11. Mon Bel Andalou
12. Jean-Francois
13. Minuit Sonne
14. L'automobile
15. Un Parapluie Pour Deux
16. L'education Anglaise
日本盤
1.あるパリの午後
2.エデュカション・アングレーズ
3.短い記憶
4.バドミントン
5.小春日和
6.嘘
7.礼儀作法のレッスン
8.1993年5月21日
9.永遠の雪
10.数分の遅刻
11.いとしのアンダルシア人
12.ジャン・フランソワ
13.12時の鐘が鳴る
14.自動車
15.二人一つの傘の下
16.エデュカション・アングレーズ
17.ジャニー・ロンゴのように
18.シラクサ
19.永遠の雪

SINE - RoBERT

シィヌ / ロベール


再発盤 

昔のジャケット

ささやき系ヴォーカル×テクノ ★3.5

フランスのロベールのファーストアルバム。
悲しげな少女を連想させる曲調+歌詞に、消え入りそうなウィスパーヴォイスのヴォーカルという組み合わせは、甘くて感傷的なロリータ風にもなりかねませんが、冷たく無機的なテクノにのせることで甘辛バランスがとれています。

ほとんどがMathieu Saladin作曲・RoBERT作詞ですが、共同で作曲したものや、RoBERTが一人で作詞作曲しているものもあります([3])。ディズニーの音楽[1]や、ジャック・ブレルの[7]等も取り上げています。
クラフトワークのカヴァー[4]は、このアルバムではドイツ語ですが、セカンドアルバムPRINCESSE DE RIENではフランス語で歌っていて、もっと切ない感じがします。

私が持っているCD(画像下)は、数週間で発売中止されて幻のレアディスクとなったらしく、フランスでは数十ユーロ以上で取引されているんだそうで…。歌詞カードには、にじんだように仕上げられたロベールの上半身ヌード写真などの写真が何枚か使われています。
再発盤ジャケットもいかにもロベールらしいですね。”Princesse de Rien”と同じく、再発盤は中身が違うんだろうな。電子音があまり好きじゃない私には、オリジナル盤がギリギリ限界。あれ以上テクノだとつらそうです。

憂いを帯びた雰囲気と切ないほどの孤独感は変わりませんが、この1作目は現代風で、セカンドアルバムはバロック音楽を使ったりして中世ヨーロッパ物語風の雰囲気があります。
セカンドアルバムの方も4種類の盤があり、中身が違います。


1993 SONY

1.イッツ・ア・スモール・ワールド
2.ジャネット
3.アンニュイな夜
4.モデル
5.雨のしずく
6.夜遊びに夢中
7.懐かしき恋人の歌
8.愛は水彩画のように
9.ひとり遊び
10.サイモン
11.裸のわたし
12.薄紫色の犬
13.愛のささやき
14.映画「狩人の夜」~お伽話
15.男たちの視線
16.番外
17.アンニュイな夜(インストゥルメンタル)

マリアージュ・シノワ - カトリーヌ

LES MARIAGES CHINOIS ET LA RELECTURE / KATERINE

おもちゃっぽい音と、実験的な音 ★3

スタジオ録音は他人が絡むので落ち着かない、というようなことをインタヴューで語っていたカトリーヌが自宅録音したファーストアルバム。
ヴォーカルを担当は、カトリーヌの妹と、ウィスパーヴォイスが可愛いガールフレンドのANNE。兄のKATERINEという女性名に合わせたのか、妹はBRUNOという男性名を名乗っています。カトリーヌが歌っている曲もあります。

爆発したような音やキーキーいう音が入る実験色の濃いトラックは、一度聴くには面白いんですが、何となく流している時にこれが始まると、正直耳障りに感じることもあります。
いろんな音が集めてあって、女性の笑い声を重ねたような音も入っています。(映画「アメリ」で、笑い声収集趣味のエピソードを見た時、これを思い出しました。)

前衛的な実験音楽や後期ビートルズの実験音楽などが好きな人なら楽しめるアルバムだと思いますが、ピコ、ガジ、ゴー、テケテケ、キーいう類の音が嫌いな人には、次のアルバムエデュカション・アングレーズの方がおすすめです。

1993
KATERINE, BRUNO, ANNE
1. Je M'en Vais
2. Une Journee Sur Une Balancoire
3. Cherie (Que Je N'ose Appeler)
4. Petite Ville De Campagne
5. An Abc For You And Me
6. A Propos Du Divorce, De La Separation
7. Le Silence De L'apres-Midi
8. Chanson Pour Annie
9. Les Lecons De L'experience
10. Hips In The Morning
11. Comme Jeannie Longo
12. Le Bel Aime De Royan
13. Petit Apres-Midi En Automne-Hiver
14. La Relecture
1.僕は行く
2.ぶらんこにのった一日
3.シェリー
4.小さな田舎町
5.君と僕のためのABC
6.離婚,別れに関すること
7.午後の静けさ
8.アニーの歌
9.恋愛レッスン
10.ヒップス・イン・ザ・モーニング
11.ジャニー・ロンゴのように
12.ロワイアンの恋人
13.秋冬の短い午後
14.読み返し

POUPEE DE SON - フランス・ギャル(ベスト)

フランス・ギャル・グレイテスト・ヒッツ / FRANCE GALL

有名曲づくしのコンピレーション(ベスト盤) ★3.5

1960年代フレンチポップ・アイドル歌手の代表ともいえるフランス・ギャルの代表曲を一気に手っ取り早く聴きたい方におすすめのコンピレーション(ベスト盤)。いかにも60年代風のオカッパ金髪ヘアスタイルのジャケットが可愛いですね。2005年に新しく出た日本盤のピンク色ジャケットは色が分かりにくいですが…。
セルジュ・ゲーンズブールの出世作ともなった[1]夢見るシャンソン人形など、フランス・ギャルの代表曲揃いです。
"Jazz A Gogo"、"Coeur Qui Jazze"はタイトル通りジャズ風ですが、やっぱりポップでキュートです。

(1992)
1. Poupee de Cire, Poupee de Son
2. Christiansen
3. Bebe Requin
4. Sucettes
5. Laisse Tomber Les Filles
6. Dis A Ton Capitaine
7. Ne Sois Pas Si Bete
8. N'Ecoute Pas Les Idoles
9. Mes Premieres Vraies Vacances
10. Sacre Charlemagne
11. Amerique
12. Baby Pop
13. Quand on Est Ensemble
14. Jazz A Gogo
15. Rubans et la Fleur
16. Attends Ou Va-T'En
17. Nous Ne Sommes Pas des Anges
18. Pense A Moi
19. Teenie Weenie Boppie
20. Bonsoir John John
21. Coeur Qui Jazze
22. Avant la Bagarre
23. Ne Dis Pas aux Copains
1.夢見るシャンソン人形
2.クリスチャンセン
3.おしゃまな初恋
4.アニーとボンボン
5.娘たちにかまわないで
6.あなたのキャプテンに言いなさい
7.恋のお返し
8.アイドルばかり聞かないで
9.はじめてのヴァカンス
10.シャルマーニュ大王
11.アメリカ万歳
12.ベビー・ポップ
13.一緒にいると
14.ジャズ・ア・ゴー・ゴー
15.リボンと花
16.涙のシャンソン日記
17.天使のためいき
18.パンス・ア・モア
19.ティニー・ウィニー・ボッピー
20.ボンソワール・ジョン・ジョン
21.ジャズる心
22.けんかの前
23.お友達に云わないで

ARTHUR H / アルチュール・アッシュ

ARTHUR H / アルチュール・アッシュ

パリ路地裏の煙たい酒場が似合うファーストアルバム ★4.5

アルチュールH(Arthur Higelin)の1990年のファーストアルバムには、デビュー作という瑞々しい言葉は似合いません。
ディスクを再生した瞬間、タバコの煙がもうもうとたちこめるあやしげな酒場、キャバレー(お姉さんが出てくる日本のとは別物)が目の前に出現します。マッチに火を灯したマッチ売りの少女か、ランプをこすったアラジンか…ってな感じで。

ゴリゴリしたしゃがれ声、アンニュイな雰囲気、世界各地の音楽の影響、新鮮なアイディアとユーモアからなる彼独特のクールなスタイルは、この1stアルバムの頃すでに出来上がっていたんですね。
まぁ、1988年12月、パリの小さなホールで3日間の予定で行ったライヴが好評のあまり結局1ヶ月に延長されることになったというエピソードが残っているほどで、アルバムデビュー前にも活動して成功していたわけですから、完成度が高いのも納得です。

それから、このアルバムには、近年パリにちょっとしたウクレレブームを起こしたウクレレクラブ・ド・パリのメンバーとしても腕を発揮しているあのジョセフ・ラカイユがアレンジャーとして参加しています。THOMAS FERSENトマス・フェルセンの"QU4TRE"のアルバム等も手がけている人で、自分のアルバム("SIGNE RACAILLE"他)では、強烈なユーモアとキッチュな感覚でニヤリと笑わせてくれます。

夜、照明を暗くしてパスティスだかブランデーだかを飲みながらこのアルバムを流せば、部屋がパリの裏町の怪しげなバーに変わるかも?


1990 POLYDOR
ARTHUR H.(p, vo, harmonium); BRAD SCOTT(b); PAUL JOTHY(ds, perc); JOSEPH RACAILLE/JONATHAN HANDELSMAN(arr)

1. Quai N。3
2. Perfect Stranger
3. Andora
4. Cool Jazz
5. Don't Make Me Laugh
6. Je Reve De Toi
7. La Lune
8. Un Fantome S'est Suicide
9. Scritch
10. Marouchka
11. John La Reine Des Pommes
12. Padam Padam
13. Loulou
1.第3埠頭
2.パーフェクト・ストレンジャー
3.アンドラ
4.クール・ジャズ
5.ドント・メイク・ミー・ラフ
6.君を夢見て
7.ラ・リュンヌ
8.幽霊が自殺した
9.スクリッチ
10.マルーシュカ
11.ジョン,ラ・レーヌ・デ・ポム
12.パダン・パダン
13.ルウルウ(ルル)

SAVEUR BRESIL - CLAIRE CHEVALIER

ボサノーヴァにのせて / ブラジル風に - クレール・シュヴァリエ

フランスとブラジルの幸せなマリアージュ ★5

CLAIRE CHEVALIER クレール・シュヴァリエのいかにも南仏らしい陽気であたたかいヴォーカルと、ROSINHA DE VALENCA ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサの粋なギター&アレンジが心地良い、幸せ感漂うアルバム。

ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサは、ジョアン・ジルベルトの女性版といわれることもあるギターの名手。ワンダ・サーとともに、セルジオ・メンデスの「ブラジル'65」にゲスト参加している、あのギタリストです。
長いブラジル生活の後に画家として母国フランスに戻ったクレール・シュヴァリエを、彼女がレコーディングに誘って生まれたのがこのアルバム。曲は全てフランスの有名曲で、ヴォーカルもフランス語です。とはいっても、「ちょっとボサノヴァ風にアレンジしてみた」程度の半端なものとは一線を画しています。
選曲にしても、愛や過去の恋の切なさを歌った歌詞と憂いあるメロディを持つ曲、つまりボサノヴァと相性のいい曲をうまく選んでいます。
そして、長いブラジル生活を経たフランス人歌手とブラジルのギターの名手が、そのフレンチソング(シャンソン)とブラジルのリズムを丁寧に織り交ぜて、ほのかな憂いを帯びた音楽に仕上げています。

気持ちのいい昼下がりにカフェでも飲みながら聴けば、おすすめしたくなる気持ちが分かっていただけるかもしれません。


Que Reste-Il de Nos Amours? / Les Moulins de Mon Coeur

盤、ジャケット・・・

クレール・シュヴァリエの唯一ともいえるCDですが、ジャケットは私が覚えているだけでも4種類あります。

煙草を手に微笑む日本盤(SONY)ジャケット(画像上)が一番中身の雰囲気に近くて好きです。歌詞カードのフランス語が間違いだらけなのも許せてしまいます。
下の方は比較的新しい日本限定復刻盤らしいです。日本盤はわざとらしいくらい洒落たジャケットになることが多いので、ちょっと意外でした。オリジナルに近いのでしょうか。見方によっては60年代シネマ風とも解釈できますが、妙なアイドルもののようにも見えて、個人的にはジャケ買い心がくすぐられません。
邦題は上が「ブラジル風に」、下が「ボサノーヴァにのせて」。うーん。

このSAVEUR BRESILをフランス居住時にふと聴きたくなって寒空の下パリのCD屋を徘徊しましたが、どこにもありませんでした。日本でもこのアルバムしか見たことがありません。こんな歌手のCDが1枚しか手に入らないなんて、残念。まぁ結局これが一番のお気に入りのままかもしれないなとも思いますが。


シュヴァリエ→ブラジル→画家

クレール・シュヴァリエについてのお話です。16才の時、地元マルセイユのラジオでデビュー。彼女の歌に惹かれたモーリス・シュヴァリエに名を授けられ、以後「シュヴァリエ(シュバリエ)」と名乗ることになりました。
いろいろなアーティストのサポートをするうち、シャルル・アズナブールのツアーで訪れたブラジルに魅せられてそのままリオ・デ・ジャネイロに住みつき、ブラジルでアルバムを数枚発表。その後は画家として絵に専念し、作品がグルノーブル美術館に買い取られたりしているそうです。
CLAIRE CHEVALIERのアルバムはバークレーCBSから4枚ずつ、さらにブラジルでも10枚ほど出したらしいのですが、私はこの1枚しか見たことがありません。

キーワード :フランスMarseilleマルセイユ出身の歌手、シャンソン、フレンチボサ、ボサノヴァ、ワールドミュージック、カフェ・ミュージック、南仏系フランス語。

ボサノヴァとフランスの関係、フレンチボサボサノヴァとフランス


セルジュ・ゲーンズブール[2, 8]、ミシェル・ルグラン[5, 9]、詩人ジャック・プレヴェール作詞・ジョセフ・コスマ作曲[4]、アンリ・サルヴァドール[6]、シャルル・トレネ[11]、フランスのピエール・バルーとフランシス・レイによる映画『男と女』のテーマ[12]など、お馴染みの曲が並んでいます。
フランク・シナトラやイヴ・モンタンの熱唱イメージがある「マイ・ウェイ」、「枯葉」も、南仏の気候のごとく湿度低めで、さらっと粋な雰囲気です。


CLAIRE CHEVALIER (vo); ROSINHA DE VALENCA (g, arr)
クレール・シュヴァリエ(シュバリエ)、ホジーニャ(ロジーニャ)・ヂ・ヴァレンサ

1. Comme d'Habitude [Jacques Revaux,Claude François/Gilles Thibaut]
2. Couleur Cafe [Serge Gainsbourg ]
3. Une Histoire d'Amour [Carl Sigman, Fr:Catherine Desage/Francis Lai] 4. Les Feuilles Mortes [Jacques Prévert/Joseph Kosma]
5. Les Moulins de Mon Coeur [Eddy Marnay/Michel Legrand]
6. Syracuse [Bernard Dimey/Henri Salvador]
7. Je T'Aimerai [Hubert Ithier/José Cana]
8. Ces Petits Riens [Serge Gainsbourg]
9. La Valse des Lilas [Eddy Marnay/Michel Legrand]
10. L'Absent [Louis Amade/ Gilbert Bécaud]
11. Que Reste-Il de Nos Amours? [Charles Trénet]
12. Un Homme et Une Femme [Pierre Barouh/ Francis Lay]
1.コム・ダビチュード~マイ・ウェイ
2.コーヒー・カラー
3.ある愛の詩 Love story
4.枯葉
5.風の囁き~華麗なる賭け
6.愛の国シラキューズ
7.君を愛す
8.些細なこと
9.リラのワルツ~ワンス・アポン・ナ・サマー・タイム
10.去って行った人
11.残されし恋には
12.男と女

CONTINENT BLEU - CLEMENTINE

コンティノン・ブルー / クレモンティーヌ

霧の中にいるようなやんわりしたジャズアルバム ★4.5

ジャズサックスプレイヤーのジョニー・グリフィンと共演したジャズスタンダード中心のアルバム。
大物ジャズミュージシャンのジョニー・グリフィンが参加してるのが正直意外だと思いましたが、聴いてみると粋でアンニュイな雰囲気のアルバムでした。
グリフィンがスペインに来ていた時に、彼がかつて作曲した”CONTINENT BLEU”をフランス語で歌ったデモテープを持ってクレモンティーヌが会いに行き、彼女のこのデビュー作が生まれたのだそうです。

彼女が昔パリの小さなジャズクラブに出た時の映像を見たことがありますが、自由自在に声を操るジャズ歌手というよりは、ボサノヴァ歌手に近いところがあり、このアルバムにも独特の脱力感とやわらかさを添えています。

このアルバムの[1]アフタヌーン・イン・パリのフランス語版(Un apres-midi a Paris)歌詞は、彼女のお母さんが書いたそうです。あなたに会う前は素敵な人もいなくてつまらなかったけど今は最高、という内容。シャンゼリゼやサンジェルマンデプレ以上にキレイな街を闊歩するパリジェンヌが思い浮かび、デンジャラスゾーンの存在など忘れさせるほどのパリ理想化パワーがすでにちらっと現れています。
同じ曲でもSTITT, POWELL, JJの演奏は、パリの公園で居眠りするおじいさんのようなイメージ。
STEPHANE GRAPPELLIの軽やかな演奏も粋です。
KATERINE カトリーヌの"Un Apres-Midi A Paris"は、同じタイトルですが別の曲。そちらもいい感じです。


1989
CLEMENTINE, JOHNNY GRIFFIN

1. Un Apres Midi A Paris (Afternoon in Paris)
2. Easy Living
3. Line For Lyons
4. Outra Vez
5. Night Light
6. Don't Be Blue
7. All Blues
8. Lady Wants To Know
9. Rhum Coco
10. Elizondo
11. Aux Champs A Minuit
12. Girl Talk
13. Comme Une Princesse
14. Giant Steps
15. Continent Bleu
1.アフタヌーン・イン・パリ
2.イージー・リヴィング
3.ライン・フォー・ライオンズ
4.もう一度
5.ナイト・ライツ
6.ドント・ビィ・ブルー
7.オール・ブルース
8.レディ・ウォンツ・トゥ・ノウ
9.ラム・ココ
10.エリソンド
11.夜,シャンゼリゼにて
12.ガール・トーク
13.プリンセスのように
14.ジャイアント・ステップス
15.コンティノン・ブルー

1968 - フランス・ギャル

1968 / FRANCE GALL

60s好きにはたまらないお楽しみ袋 ★4

イェイェ風から、インド音楽風、ジャズ風、ビートルズを思わせる曲までいろいろあり、1960年代好きにはたまらないアルバム。フランス・ギャルらしい甘いささやき声とハッキリ声の差も堪能できます。

[1]は、甘え系ヴォーカルが可愛いロマンティックな曲。アルディあたりが歌っていても違和感なさそうな雰囲気です。
[2]はタイトル通りインド音楽を取り入れていますが、他の曲(3や6)のメロディにもインドっぽい節が出てきます。ビートルズ(ジョージ)を筆頭にインド風が広まっていた頃ですもんね。
ついでに[4]のサビと[5]も、どことなくビートルズを彷彿とさせます。
ゲーンズブール作の[6]はエキゾティック。[9]も同じくゲーンズブール作ですが、いかにも60年代の彼らしいYeye風。
[8]は、フランス・ギャルの代表曲のひとつですね。
疾走感ある[11]はウィスパーせず思い切り歌い、[12]は子供のような可愛い声でデュエットしています。
個人的に一番好きなのは[10]。ミッシェル・ルグランの映画音楽(ロシュフォールの恋人たち、シェルブールの雨傘)に出てきそうな、スイング感あふれる粋な曲です。

[1]と[8]は、J.Dassin - J.M. Rivat&F.Thomasの共作。[6]と[9]の作者はSerge Gainsbourg セルジュ・ゲーンズブールです。


1967- 68 
1.Toi Que Je Veux
2.Chanson Indienne
3.Gare a Toi... Gargantua
4.Avant la Bagarre
5.Chanson Pour Que Tu M'Aimes un Peu
6.Nefertiti
7.Fille d'Un Garcon
8.Bebe Requin
9.Teenie Weenie Boppie
10.Les Yeux Bleus
11.Made in France
12.Petite (Avec M. Biraud)
1.あなたが欲しい
2.インドのうた
3.食いしん坊さん、気をつけて!
4.けんかの前に
5.あなたに贈る歌
6.ネフェルティティ
7.ある男の子の恋人
8.おしゃまな初恋
9.ティニー・ウィニー・ボッピー 10.青い瞳に恋してる
11.メイド・イン・フランス
12.ラ・プティット(デュオ:モーリス・ビロード)

THE LOOK OF LOVE - CLAUDINE LONGET

恋の面影 / クロディーヌ・ロンジェ

ウィスパーヴォイスでビートルズからボサノヴァまで ★4.5

とにかく可愛いです。1960年代っぽいジャケットもキュート。
バート・バカラック[1]、ビートルズ[8,9]から、アントニオ・カルロス・ジョビン-ヴィニシウス・ヂ・モラエス[4]、ルイス・ボンファ[5]のボサノヴァ名曲まで、
舌足らず気味な英語を使ってささやき声で歌っています。
[4]と[5]の間には、サンバカーニバルを思わせるにぎやかな音がはさまれ、ブラジルらしさが強調されています。

1967

1. The Look Of Love [Bacharach-David]~Casino Royale
2. Man In A Raincoat [Warwick-Webster]
3. Think Of Rain
4. How Insensitive [V. de Moraes-A.C.Jobim]
5. Manha de Carnaval [Luiz Bonfa-A.Maria]
6. I Love How You Love Me
7. Creators Of Rain [Barry Mann-Larry Kolber] 
◆ YouTube
8. When Im Sixty Four [Smokey>
9. Good Day Sunshine [Lennon-McCartney]
10. The End Of The World [Sylvia Dee-Arthur Kent]
1.恋の面影 (~映画「カジノロワイヤル」)
2.マン・イン・ア・レインコート
3.シンク・オブ・レイン
4.ハウ・インセンシティヴ
5.カーニヴァルの朝
6.わすれたいのに
7.クリエイターズ・オブ・レイン
8.ホエン・アイム・シックスティー・フォー
9.グッド・デイ・サンシャイン
10.ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド

ロシュフォールの恋人たち サウンドトラック - MICHEL LEGRAND

ミシェル・ルグランの傑作 ★5

ジャズミュージシャンとしても有名なフランスのMICHEL LEGRAND ミシェル・ルグラン。これは彼が音楽を担当したミュージカル映画「ロシュフォールの恋人たち(1966)」のサウンドトラック。同じくジャック・ドゥミ監督と組んだミュージカル映画「LES PARAPLUIE DE CHERBOURG シェルブールの雨傘」と並ぶ傑作です。
画像左(1966年サントラのリマスター完全盤)は2枚組。ジャケットが、あの可愛い映画ポスターと違うことに多少違和感を覚えつつも、買って正解でした。
2枚目には英語ヴァージョンやインスト曲だけでなく、[9]デモ&コメントも入っていて、テーマ曲の「Chanson Des Jumelles 双子姉妹の歌」については、ルグランがインタビューに答える形で語っています。
「テーマ曲は50もの候補の中から選んだそうですね」という質問に対して、「あれこれ考えた末、あの曲にいきついたんだ」と答えるルグラン。ボツになった試作品のさわりを、自らピアノを弾きながら次々と披露していきます。どの断片も、聴いているとワクワクしてくる魅力的な音楽で、切り捨てる作業は大変だったろうなぁと思います。

映画「ロシュフォールの恋人たち」がフランスのTVで再放送された時に、あらためて見たんですが、その後何日かは脳内でいろんな曲がループし、気づくと口ずさんでいる状態に陥りました。
この魔法にかかったのは私だけではなく、放映後しばらく、パリのあちこちでこの映画の曲を口笛で吹く人を見かけました。
それほど視聴率が高かったのか、TV欄のタイトルやTV予告を見ただけで脳を占領されたのかはわかりませんが、これほど記憶に残るというのは何かの魔術のよう。ミッシェル・ルグランは頭に残るメロディ作りの天才ですね。

JACQUES DEMY ジャック・ドゥミ監督、CATHERINE DENEUVE カトリーヌ・ドヌーヴ、ミシェル・ルグランが組んだ映画はいくつかありますが、この夢と理想と幸福感に満ちた「ロシュフォールの恋人たち」は、ものわびしくて現実的な点も多い「シェルブールの雨傘」と対をなしている気がします。(どちらもフランスの地名ですし。)
シェルブールも好きですが、「ロシュフォール」は何度見ても楽しい気分にさせられるいい映画です。
楽しくてドラマティックな音楽と映像、ロマンティックで愛らしいまでに素直なすれ違いストーリー。実の姉妹であるカトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックが演じる双子の可愛さ。(無理に若ぶってるように見えるという人もいますが。)そして1960年代モード全開の衣装と美術。(長年にわたる60-70's愛好者の私にとっては垂涎もの。)
フランスワーズ・ドルレアックがふわふわしたワンピースを着て歩いている時「お嬢さん、下着がはみ出していますよ」と指摘されたり、母親が昔「マダム・ダム」と呼ばれるのが嫌だったという理由でダムという男性との結婚を断ってしまったり…といった、ちょっと笑えるエピソードも何だか可愛らしくて。
このサウンドトラックは、ミシェル・ルグランのアルバムの一つと考えることもできますが、歌詞は全て映画のセリフですし、やはり映画を見ておいた方が楽しめるような気がします。

AMAZON.frで試聴できます。


LES DEMOISELLES DE ROCHEFORT(B.O.)/ ミシェル・ルグラン
1966

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LES DOUBLE SIX レ・ドゥブル・シス(ダブルシックスオブパリ)- ファースト+セカンドアルバム

les double six

ブルースターズよりジャズ色が濃いフランス語ヴォーカリーズ ★5

LES DOUBLE SIX レ・ドゥブル・シス(ダブル・シックス・オブ・パリ)は、(LES) BLUE STARS ブルー・スターズで書いたように、その後身といえるフランスのフレンチジャズコーラスユニットです。
上の画像のディスクは、1959年~1962年録音のファースト&セカンド・アルバムを収めた2in1 CDです。

Michel Legrand ミッシェル・ルグランの姉、クリスチャンヌ・ルグランは、ブロッサム・ディアリーと共にブルースターズに参加した後、Swingle Sisters スィングル・シスターズで活躍し、その後、歌詞なしのジャズコーラスユニットQUIRE クワイアでアルバムを1枚出したりもしています。さすらってますね。(ジャケット右から2番目。)

トラック[1]~[8]&[20](59年後半~60年前半)が1作目で、[9]~[19]が2作目でしょうか。
前半は、Count Basie et son Orchestre カウント・ベイシー&オーケストラとのレコーディングで、ミミ・ペランがフランス語歌詞を書き、Quincy Jones クインシー・ジョーンズが曲、アレンジなどを担当しています。


[1] En Flânant Dans Paris / [2] La Course Au Rat

後半はShelly Manne シェリー・マン、John Coltrane ジョン・コルトレーン、Gerry Mulligan ジェリー・マリガン、Jay Jay Johnson J.J.ジョンソン、Charlie Parker チャーリー・パーカー、Miles Davis マイルス・デイヴィス等の有名ジャズプレイヤーの演奏を下敷きにして、これまたミミ・ペランが書いた歌詞をのせて歌っています。

楽器によるジャズ名演を歌詞つきヴォーカルで再現するvocalese ヴォーカリーズのグループなので、モダンジャズコーラスグループの元祖的存在ランバート、ヘンドリックス&ロス(LHR) を思い出すところもありますが、
ドゥブル・シスにはLHRのジェットコースターのようなスピード感は感じません。
フランス語自体、母音が一定の太さ強さで発音されるためか重くなりがちで、すべるような軽快さは出しにくい気がしますが、ドゥブル・シスにはまた別の粋な魅力があります。
よりジャズ色が濃いものの、感覚的にはやはりブルー・スターズの方に近いと思います。

メンバーは曲によって違います。数え違いがなければ、ヴォーカル12人、ピアノ3人、ベース2人、ドラム3人、ギター2人、ボンゴ1人がクレジットされています。
12人編成のビッグバンドを再現するために、6人が2つずつパートを歌って多重録音したようで、それでユニット名も2×6の「double 6」なんでしょうね。
ヴォーカリストが12人いるのに、6人に分けて多重録音で倍に増やしたのは、日程の問題なのか音的なこだわりなのか、それとも... 謎です


1959 - 1962
・Mimi Perrin, Christiane Legrand, Ward Swingle, Jean-Claude Briodin, Jacques Denjean, Claude Germain, Claudine Barge, Eddy Louiss, Monique Aldebert, Louis Aldebert, Jean-Louis Conrozier, Roger Guerin (voc)
・Art Simons / Georges Arvanitas / Rene Urtreger (p)
・Michel Gaudry / Pierre Michelot (b)
・Daniel Humair / Christian Garros / Kenny Clarke (dms)
・Elek Bacsik / Paul Piguihem (g)
・Eddy Louiss (v on 10), Jean-Pierre Drouet (bongos on 14)

共通項アーティスト・・・ザ・ブルー・スターズランバート・ヘンドリックス&ロス、L,H&バヴァン、アンドリューズ・シスターズ、スィングル・シスターズ、クワイアミッシェル・ルグランレ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルコーラスグループ)

1. En Flânant Dans Paris
2. La Course Au Rat
3. Un Coin Merveilleux
4. Au Temps Des Indiens
5. Tout en Dodelinant
6. Au Bout Du Fil
7. Il Y A Fort Longtemps
8. T'as Foutu L'camp
9. Le Racket Et Les Balles
10. Finalement l'Automne Est Arrive
11. Les Quatre De L'opera
12. Naima
13. Histoire de Baryton
14. Le Tapis Volant
15. Une Ballade
16. A Batons Rompus
17. La Legende Du Troubadour
18. La Complainte Du Bagnard
19. Le Pas Qui Plaira
20. Un Tour au Bois
1. For Lena and Lennie
2. Rat Race
3. Stockholm Sweetnin'
4. Boos' Bloos
5. Doodlin'
6. Meet Benny Bailey
7. Evening in Paris
8. Count 'Em
9. Tickle Toe
10. Early Autumn
11. Sweets
12. Naima
13. Westwood Walk
14. Night in Tunisia
15. Ballad
16. Scrapple from the Apple
17. Boplicity
18. Moanin'
19. Fascinating Rhythm
20. Walkin' (#ボーナストラック)

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LULLABY OF BIRDLAND - BLUE STARS ララバイ・オブ・バードランド / ブルー・スターズ

ふわり、ノスタルジックで粋なフレンチ・コーラス・ユニット ★5

フランスのコーラスユニット(LES/THE) BLUE STARS ブルースターズが1954年11月に録音したファーストアルバム。
ブロッサム・ディアリーと、ミシェル・ルグランの姉クリスチャーヌ(クリスティアーヌ)・ルグランも参加しています。

私は昔からランバート、ヘンドリックス&ロス (LHR)…&バヴァン (LHB)等が好きで、フランス語のジャズコーラスグループを探していました。
気に入るものがなくて諦めかけていた頃、お馴染みのジャズスタンダード曲ララバイ・オブ・バードランドがフランスのジャズラジオ局で流れてくるのを耳にしました
粋なフランス語コーラスに好みのツボを直撃され、CDを探して即購入。
早速聴いてみると、冬の休日に聴きたくなるような、ほんわりあたたかく心地いいアルバムでした。イメージ通りのものに出会えるなんて、ミュージカル映画「ロシュフォールの恋人たち」みたいだなと喜んでいたら、
その映画の音楽担当のMichel Legrand ミッシェル・ルグランが、このアルバムの[1]と[11]のアレンジをしているんですね(あとの10曲はブロッサム・ディアリーが担当)。
アルバム相手に勝手に運命を感じてしまいそうになりました


CD [5]&[1]

ジャズスタンダード([1], [2])、ポップ、シャンソンから作者不明の歌まで、原曲の歌詞を思い切り無視したフランス語歌詞がつけられているのもおもしろさの一つ。
「ロリポップ」でも知られるコーデッツが同じ1954年にヒットさせた曲[7]Mister Sandman ミスター・サンドマンのタイトルは、Mister L'Amour(L'Amour=The Love)になっています。
Lullaby Of Birdland バードランドの子守唄は、Legende du Pays aux Oiseaux(バードランドの言い伝え)でタイトルは似ていますが、歌詞は違います。

さて、このアルバムに参加しているブロッサム・ディアリーが1956年アメリカに帰国したのを機に、ブルー・スターズは人数を6人に減らし、ミミ・ペランウォード・スイングルが加わります。ここまで変わったらもう新ユニットみたいな気がしますが
そしてブルー・スターズが消えた後、1959年にミミ・ペランを中心としたLES DOUBLE SIX ダブル・シックスが誕生することに。
彼女とウォード・スイングル、クリスチャンヌ(クリスティアーヌ)・ルグランの3人は、ブルー・スターズ時代からのメンバーです。
BLUE STARSもDOUBLE SIXも好きなのに、アルバムが少ないのが残念です


1954
Blossom Dearie, Christiane Legrand, Jeanine DeWaleyne, Nadine Young他

1.ララバイ・オブ・バードランド 2.スピーク・ロウ 3.ジーナ 4.ハート・オブ・マイ・ハート 5.ザッツ・マイ・ガール 6.ポルトガルの洗濯女 7.ミスター・サンドマン 8.1920年 9.ホールド・ミー・クローズ 10.ヴァージニアへの手紙 11.ザ・キッシング・ダンス 12.マンボ・イタリアーノ
1.Legende du Pays aux Oiseaux (Lullaby Of Birdland)
2.Tout Bas (Speak Low)
3.Gina
4.Plus Je T'embrasse (Heart Of My Heart)
5.Toute Ma Joie (That's My Girl)
6.Les Lavandieres Du Portugal (The Portuguese Washerwoman)
7.Mister L'Amour (Mister Sandman)
8.En 1920 (In 1920)
9.Embrasse-moi Bien (Hold Me Close)
10.Lettre a Virginie (Letter To Virginia)
11.La Danse Du Baiser (The Kissing Dance)
12.Mambo Italiano

共通項アーティスト・・・レ・ドゥブル・シスデューク・ピアソン+ニューヨーク・グループ・シンガーズ・ビッグ・バンドランバート・ヘンドリックス&ロス、L,H&バヴァン、スィングル・シスターズ、クワイアレ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルのコーラスグループ)、コーデッツ

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フランス・ギャル FRANCE GALL

◆フランス・ギャル FRANCE GALL(1947パリ - )

1960年代を代表するアイドル歌手・・・

両親とも音楽家(元オペラ歌手で作詞もする父ロベール、母セシル)という環境で育ち、1963年にデビュー。高校中退して音楽に専念し、いかにもティーンエイジャーらしい曲をヒットさせて、シルヴィー・ヴァルタンやフランソワーズ・アルディと並ぶ同世代のアイドルとなりになりました。
直線的前髪&オカッパ金髪の、いかにも当時らしいヴィジュアルもキュート。
イメージチェンジしつつ活動を続けていますが、やはり1960sフレンチポップ歌手というイメージが強いです。最近もライブアルバムなどを出していますが、私は80年代以降のものは持っていません。

ヴォーカルも曲もいろいろ・・・

60s-70sのフランス・ギャルは、やさしいウィスパーヴォイスで歌っているかと思えば、突如元気よく歌い…甘えるようなささやき系の声と、ハリと勢いのあるストレートな声をハッキリ使い分けます。変化の激しさは、山の天気か、女心と秋の空並。
歌詞は同世代の言葉を代弁するようなものもあれば、笑えるものも。
曲もイェイェ風、ビートルズ風、ジャズ風、インド音楽風などいろいろです。

1960-70年代のフレンチポップアイドルでも、もっと思いきりささやき系ウィスパーヴォイスがよければクロディーヌ・ロンジェ、もっとメランコリックな方がよければフランソワーズ・アルディがおすすめです。

キーワード :ヴァリエテ・フランセーズ、フレンチポップス。

VINCENT DELERM ヴァンサン・ドレルム ディスコグラフィ

◆VINCENT DELERM ヴァンサン・ドレルム(ドゥレルム)

映画、文学的・・・

日常の小さなことを綴った「ビールの最初の一口とその他のささやかな楽しみ」で知られる作家フィリップ・ドレルムの息子、ヴァンサン・ドレルム。
教師への道をたどりかけていた彼が「モノとして惹かれるから」といいつつピアノを始めたのは16、7歳の頃。
その後大学で映画について勉強し、ミュージシャンとしても活動するようになりました。「大学で演劇のために脚本を書いていて、それを歌にしてみたらうまくできた」のだそうです。
VINCENT FREREBEAUがしきるTOT OU TARD(ト・ウ・タール)レーベルと契約できたのは、同レーベルに所属していたTHOMAS FERSEN トマス・フェルセンのおかげでもあったようですが、学校をやめてからメジャーとして売れるまでピアノバーやタイ風レストランで地道に演奏生活を続けていたTHOMAS FERSENと比べると、はるかにトントン拍子。作詞・作曲、ピアノ、ヴォーカルで個性的な世界を作り、フランスで注目を浴びているアーティストです。

渋いゴリゴリ声でひねりながら歌うヴァンサン・ドレルムは、そのトマ・フェルセンや、アルチュール・アッシュ、セルジュ・ゲーンズブールと比べられます。
インタヴューで「ARTHUR Hに似てると言われることについて、どう思う?」と聞かれて、こう答えていました。
「声色か歌い方か、鼻が大きいせいかもね。」

2004年4月追記: 2年ぶりのアルバム”Kensington Square”が発売され、フランスで話題になりました。Keren Ann ケレン・アンやDominique A ドミニク Aが参加しています。

キーワード :ワールドミュージック、フランス、ヴァリエテ・フランセーズ、シンガーソングライター、男性ヴォーカル。

共通項アーティスト・・・トマス・フェルセンアルチュールHセルジュ・ゲーンズブール


◆VINCENT DELERM ヴァンサン・ドレルム ディスコグラフィー

Vincent Delerm [2002] tôt Ou tard
ligne
★4  ”Vincent Delerm”アルバムメモ
Kensington Square [2004] tôt Ou tard

日本盤
Les Piqûres d'araignée  蜘蛛の刺し傷 [2006] tôt Ou tard
Favourite Songs (live) [2007] tôt Ou tard
Vincent Delerm à La Cigale (live) [2007] tôt Ou tard
Quinze Chansons [2008] tôt Ou tard
  • オリジナルアルバムをそろえる時便利なように作った年代順ディスコグラフィ(オリジナルアルバムリスト)です。
  • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
  • ジャケット画像をクリックするとAmazonページが開きます(試聴、関連情報、レビューなど)。
Vincent Delerm sur MySpace いくつかクリップが見られます。
août 2010 更新

SERGE GAINSBOURG セルジュ・ゲーンズブール ディスコグラフィ

◆SERGE GAINSBOURG セルジュ・ゲーンズブール (1928-1991)

フランスのカリスマ的アーティスト・・・

本名Lucien Ginzburg。現在のフレンチポップ・ロックはゲーンズブールぬきでは語れないというほど、幅広い年齢層に人気のあるアーティストです。
裏の意味がある言葉遊びを駆使した歌詞は秀逸。南米音楽(クルール・カフェ等)やジャズテイストの曲からイェイェなポップまで、彼の曲は今でもいろいろなアーティストにカヴァーされています。フランス・ギャル他、多くのアーティストに曲を提供していて、特に1960年代のフレンチポップには欠かせない存在です。
元々結構内気な人だったそうですが、ヒット曲と問題作を次々と生み出しつつ、ジェーン・バーキンと結婚したり、ブリジット・バルドー(B.B.)等の女性とつきあったりして世間を騒がせつつ、俳優、監督、作家としても活動しますが、徐々にエロティックで渋くてアンニュイとデカダンス漂う、タバコとアルコールが手放せないあやうげなアーティストのイメージが強まっていきます。
フランスの映画や文学には、倦怠感に満ちた刹那的な人物、ちょっと壊れた人物がよく登場しますよね。最後の方のゲーンズブールはまさにそんな感じがします。
「ジュテーム、モワノンプリュ」のように露骨にセクシーな曲を作る一方、少女愛を感じさせるきわどい映画も監督していて、ジェーン・バーキンとの間の実娘シャルロット・ゲーンズブールとデュエットしている危ういクリップも話題になりました。ロリータ好きとはいえ、実娘を使うとはたいしたもんです。
音楽、映画、本、私生活の全てにおいて興味を持ったものを積極的に取り入れて、自分の好みと理想を追求し続けたところは本当にお見事。
セルジュの死後も元妻ジェーン B.は彼の曲をコンサート等で歌いつつ元気に活動しています。

共通項アーティスト・・・トマス・フェルセンアルチュールHヴァンサン・ドレルム


◆SERGE GAINSBOURG ディスコグラフィー

◆"SERGE GAINSBOURG セルジュ・ゲーンズブール ディスコグラフィ"の全文を見る »

RoBERT ロベール ディスコグラフィ

◆RoBERT ロベール ディスコグラフィー

寂しさとメランコリー+ウィスパーヴォイス+無機質なテクノサウンド・・・

ロベールの音楽は、見捨てられた子供のように孤独で寂しげ。メランコリックなので一般受けはしないかもしれませんが、好きな人にはたまらない音楽です。
今にも消え入りそうな切ないささやきヴォーカルに、あえて冷たいテクノを合わせることで、甘すぎず、不思議な浮遊感がある音楽に仕上がっています。(電子音が私の許容範囲を超えちゃう時もありますが...)


SINE シィヌ
PRINCESSE DE RIEN プランセス・ド・リヤン

ROBERT CELLE QUI TUE
UNUTMA

SIX PIEDS SOUS TERRE

共通項アーティスト・・・Keren Ann ケレン・アン、Autour de Lucie オトゥール・ドゥ・リュシー、フランソワーズ・アルディコラリー・クレモンエレナ

  • オリジナルアルバムをそろえる時便利なように作った年代順ディスコグラフィ(オリジナルアルバムリスト)です。
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  • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
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M エム(MATHIEU CHEDID) ディスコグラフィ

◆M エム、マチュー・シェディッド (1971 フランス Boulogne-Billancourt生まれ)

強烈なギャップ、矛盾への慣れと愛着・・・

フランスの音楽TV番組でM(エム)を初めて見た瞬間、思いました。「これはきわどい。パタリロかデーモン小暮か?」

ふっくらした顔に、悪魔(というか魔法使いサリーのパパ)のようなM字型ヘアスタイル。ぽっちゃり体型に、肌を露出したポップで大胆な衣装。
日本だったらどう考えても芸人さんのいでたちです。お笑い番組が多い日本と違い、フランスのTVではこういう格好をする人が多くないので目立ちます。一瞬、M6(エムシス)局の専属芸人か何かと思いましたが、チャンネルが違うし…。おかしいなと思っているうちに、そんな彼が無表情にギターをかき鳴らしつつ歌い踊り<はじめました。珍妙な映像ですが、お笑いらしき気配はありません。
わけもわからずしばらく見ていると、違和感だらけの外見に反して、ギターも歌も妙にクールなことに気づき、またも落差に驚きました。

ずいぶん経ってから思い出して、Mのオフィシャルサイトを見ました。当時のサイト(jedisaime.com)では、ビデオクリップも曲も試聴どころか最初から最後まで丸ごと見せてくれていたので、気前のよさに感心しつつ、片っ端から堪能させてもらいました。
そして、得体の知れない妙な奴という第一印象が、見終わった頃には、愛着に変わってしまいました。
ポップなのにクール&ダークな独特の映像世界の中にいるMには、テレビで「現実世界の人間」に囲まれていた時の違和感がありません。
ぽっちゃりしたキューピッドのような土台に、悪魔のようなダークなイメージと60年代風ポップ感覚を混ぜたような外見も、コミックのキャラクターのようで、見慣れると魅力的に思えてくるんです、不思議なことに。
時々高音でフルフルとビブラートがかかるセクシー吐息まじりのヴォーカルも、初めは微妙だな~と思ったのですが、聴きなれると癖になり、今ではラジオでかかるとつい耳を澄ましてしまいます。
人間は相反する要素(矛盾)をはらんだものに惹かれるといいますが、まさにそのパターンにはまった気がします。

特にジミ・ヘンドリックスに影響を受けていると語るエム。ギターだけではなく、ベース、ドラム、パーカッション等いろいろな楽器をこなすそうで。
実は真面目な音楽青年だったりして?という気もしますよね。

言葉遊びの名手、Mという名前・・・

一文字という恐ろしく短い名前は、マチュー・シェディッド(MATHIEU CHEDID)の芸名です。
JE DIS AIMEという曲名にも現れているように、AIME(エム、愛す)にかけているようです。
コミカルな外見とあいまって、フランスでは愛をふりまくスーパーヒーローなんて言い方をされたりもしています。
名前だけでなく、彼の曲のタイトルや歌詞も、ユーモアと言葉遊びでいっぱいです。
父が歌手/作曲家のLOUIS CHEDID(ルイ・シェディッド)、母はジャーナリスト、祖母ANDREEは若い頃ダンサーを夢見ていた詩人。そんな言葉と音楽があふれた家庭環境の影響もあるのかもしれません。

フランスでの人気、コラボレーション、映画音楽・・・

フランスはすっかりMの魔術にかかっているようで、かなりの人気。 活動範囲も広がっています。
ARTHUR H(アルチュール・アッシュ)とのデュオでは会場中を笑わせていましたが、
ヴァネッサ・パラディのクールなアルバム”BLISS”をプロデュースしたり、
Louis Chedidのアルバムにギター参加したり、Jane Birkin ジェーン・バーキンの2002年のアルバム”A lA LEGERE”に参加したり…。
他にも多くのアーティストとコラボしつつ、RATPの電車内広告用の公募詩の審査員に加わったりもしていました。

映画音楽にもかかわっていて、ヴァンサン・ペレーズが監督した映画”PEAU D'ANGE(天使の肌)”で使われたCELINE B.とのデュオ曲”J’AI UNE PENSEE”は一時フランスでよくかかっていました。メランコリックで透明感のあるいい曲です。
2003年中頃には、SYLVAIN CHOMET(シルヴァン・ショメ)のアニメ映画”LES TRIPLETTES DE BELLEVILLE(BELLEVILLE RENDEZ-VOUS ベルヴィル・ランデブー)”のjazzyなテーマ曲が話題になりました。Benoit Charestとの共同作で、ジャンゴ・ラインハルトを思わせるスイング感、Mのギターとヴォーカルが最高にcool!この曲、好きです。

ベルヴィル・ランデブーベルヴィル・ランデブー サントラ ベルヴィル・ランデブー DVD 天使の肌 DVD

上のサイトで見た中で一番強烈だったのは、ブリジット・フォンテーヌの”Kekeland”での2人のコラボレーションでした。
坊主頭の異星人のようなブリジット、M字頭のエム。この2人がランラン仲良く楽しげに歌うクリップ、最高に濃厚です。妙にコミック的なあたり、2人の世界はそう遠くはないかもという気がします。Mがブリジット・フォンテーヌの世界に入ってもほとんど違和感ないですから。

Mのアルバム発売ペースは早くはありませんが、コンサートは大盛況。賞を受けたりもして、フランスでの人気はこれからも続きそうです。国外でなかなか知名度が上がらないのは、例の違和感だらけのきわどさと、歌詞の面白さが伝わりにくいせいでしょうか。
筒井康隆の言葉遊びを多用した小説が海外であまり翻訳されていないのと同じくらい、残念な気がします。

◆2005年12月追記:期間限定だと思いますが、アルチュール・アッシュとエムの二人が共演したEst-ce que tu aimes ?のビデオクリップが、アルチュールHのサイトで公開されています。これまた濃い組み合わせですね~。

キーワード :ワールドミュージック<フレンチ;オルタナティヴ・ロック;作詞作曲、ギター、ヴォーカル。映画音楽。

M サイト

お薦め共通項アーティスト・・・アルチュール・アッシュ


◆M (MATHIEU CHEDID) エム ディスコグラフィー

LE BAPTEME / 1997 / Virgin
JE DIS AIME / 1999 / Delabel
LE TOUR DE M (LIVE) / 2001 / Delabel
QUI DE NOUS DEUX / 2003 / Delabel

このジャケットのキッチュ&ポップなMをご覧あれ。遠目で見るとピンク一色ですが、林家ペーじゃありません。
LABO M / 2003 / Delabel
LIVE AU SPECTRUM (LIVE) / 2005 / Delabel
EN TETE A TETE (LIVE) / 2005
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LES ELLES レゼル ディスコグラフィ

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◆LES ELLES レゼル(レ・ゼル) ディスコグラフィー

LES ELLES
1995 Boucherie Productions(Chantons sous la truie)

Amazon France
LES ELLES
1997

Amazon France
PAMELA PEACEMAKER
2000 Inca / EMI

Amazon France
LES ELLES EN SCENE
2001 Inca / EMI

Amazon France
SIAMOISE
2003 EMI
  • Amazon.frAmazon Franceでほとんどが試聴できます。
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キーワード :ワールドミュージック:フランス、ヴァリエテ・フランセーズ、フレンチポップ、個性的な女性ユニット

お薦め共通項アーティスト・・・PARIS COMBO(パリ・コンボ)、ウクレレ・クラブ・ド・パリロベール

KEREN ANN ケレン・アン ディスコグラフィ(アルバムリスト)&感想メモ

◆Keren Ann (Keren Ann Zeidel ケレン・アン) ディスコグラフィー

La Biographie de Luka Philipsen [2000]
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プロデューサーは当時恋人だったBENJAMIN BIOLAY バンジャマン・ビオレ
2000年、この二人が何曲も提供して、83歳にして久々にアルバムをリリースしたHENRI SALVADOR アンリ・サルヴァドールは、ケレン・アンの曲が気に入ってこのアルバム『CHAMBRE AVEC VUE サルヴァドールからの手紙』を作り始めた、と記しています。
”Jardin d'hiver”は、そのアンリの歌唱で一躍有名になりましたが、ケレンアンのこのファーストアルバムにも収録されています。(♪試聴

La Disparition [2002]
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★4 数回聴いて放置していたのを、久々に取り出して聴いてみると…結構いいじゃないですか。 どの曲も音域が広くないので、一緒に歌うのにピッタリ。歌い出すと病みつきになります♪

Not Going Anywhere [2003]
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★3.5 全曲英語歌詞。”Not Going Anywhere”はフランスのラジオで頻繁に流れていました。ギターとウィスパーヴォイスのヴォーカル&ふわふわコーラスが気持ちいい曲です。RoBERTやM.Farmerのような孤独な少女を思わせる幻想的な”End of may”(♪YouTube)などで油断してると、エレキギターがギュインと響いてきたり。個人的には曲による好き嫌いの差が大きいアルバム。嫌いな曲を飛ばせば★4。

NOLITA [2004]
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"Song of Alice"♪試聴

Keren Ann ケレン・アン [2007]
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"Where No Endings End"♪試聴

◆他のYouTube

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KATERINE カトリーヌ ディスコグラフィ

◆KATERINE (フィリップ-)カトリーヌ(1968 フランスChantonnay生まれ- )


自宅録音 ポップ・・・

保守的な街のカトリック家庭で伝統的な教育を受けて育ったフィリップは、学生の頃から作詞作曲等して自宅録音するようになり、カトリーヌという女性名を名乗るようになります。初期の頃は、60年代フレンチポップにつながるような、キュートな感じの曲が中心です。その頃から遊び心ある曲も作っていて、もっと後の方には実験色の濃いアルバムを出しています。

プロデュース、コラボレーション・・・

日本ではKahimi Karie カヒミ・カリィ("Kahimi Karie", "K.K.K.K.K."等)とのコラボレーションで知られていますね。他にもHELENA エレナ(AZUL)他、多くのアーティストのアルバムを手がけています。二人に共通するシンプルなフレーズと、子供時代を思わせる懐かしさ、大好きです。

私が聴いたカトリーヌ参加アルバムの中で一番衝撃的だったのは、アンナ・カリーナの”UNE HISTOIRE D'AMOUR”です。
ANNA KARINAはジャン-リュック・ゴダールの「アルファヴィル」等、ヌーヴェルヴァーグ映画でお馴染みの、私も大好きな女優です。30年以上経ったというのに当時の面影が残る彼女のジャケット写真を見て、早速買いました。映画「ANNA アンナ」で、ゲーンズブールの"Sous le soleil exactement"を歌う最高にチャーミングな若い頃の彼女を思い浮かべながら…。
が、CDを聴いて愕然。彼女の声は、どう聴いてもしわがれた魔女声になっていました。若い頃から多少はハスキーだったものの、正直ショックです。時の流れは残酷すぎます。
彼女がこの声でカトリーヌとラブソングをデュオするのを聴くと、童話ヘンゼルとグレーテルに出てくる魔女と、だまされて食われそうになる子供が目に浮かんでしまいます。
まぁこの二人、プライベートでは恋人同士で、2000年には一緒にツアーもしたそうですが…。

ツアーといえば、映画「アメリ」の音楽で一躍有名になる前のヤン・ティエルセンが、前座でカトリーヌのツアーに同行していたこともありましたね。
二人に共通している、シンプルなフレーズと子供時代を思わせるノスタルジックな雰囲気、好きです。

そうそう。よく考えたら思い出しました。映画『パリでかくれんぼ』にアンナ・カリーナが歌手の役で出ているのを見て、あまりの変貌ぶりに驚いたことを…。そういえばかなりのハスキーヴォイスでした。
あれだけ驚いたのに忘れてしまうとは。認めたくない事実は忘れ去ろうとするのが心理なんでしょうか。

キーワード :フランス、フレンチポップス、ポップ・フランセーズ、シンガーソングライター、プロデューサー。本名 Philippe Blanchard

お薦め共通項アーティスト・・・トマス・フェルセン


◆KATERINE カトリーヌ ディスコグラフィー

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エレナ (エレナ・ノゲラ) HELENA NOGUERRA ディスコグラフィ

活動・・・

ブリュッセル生まれのエレナは、歌手・モデルのLIO リオ(ヴァンダ)の妹。モデルとしてキャリアをスタートし、姉のアルバムにコーラスやバックダンサーで参加したりしていましたが、フランスのテレビ局(M6)のプレゼンテーターやラジオのナビゲーター、女優としても活動するようになりました。
*2007年追記: 本も出しています。


◆HELENA NOGUERRA(エレナ・ノゲラ)ディスコグラフィー

PROJET: BIKINI /ビキニ [1998]
カトリーヌ、ドリアンなど1990年代フレンチポップを担うアーティストが参加。先行発売された日本盤には、エレナが前から好きだったというピチカート・ファイヴの小西康陽によるリミックスも収録されています。(エレナのクラブクアトロでのライブで会ったんだとか。)
AZUL / アズール [2001-Tricatel]
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★3 □右矢印 ”AZUL / アズール”アルバムメモ
NEE DANS LA NATURE [2004]
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★4.5 前作と同じく(フィリップ・)カトリーヌが参加・プロデュース。あまり期待しないで聴いたのですが、予想以上に気に入りました。
□右矢印 ”NEE DANS LA NATURE”個別メモ
BANG DILLINGER GIRL & BABY FACE NELSON [2006]
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FRAISE VANILLE [2007]
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★5 2007年10月1日リリース。ジャケット写真はゴダール映画のアンナ・カリーナみたいで可愛いし、タイトルのFRAISE VANILLE(いちご・バニラ)もキュート。試聴の印象どおり、懐かしい雰囲気のアルバムでした。HELENAの声がとても可愛いです。
作詞作曲のSERGE REZVANIは歌にも参加しています。おなじみKATERINEと、VINCENT DELERM、MARIE-FRANCEも1曲ずつ参加しています。
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août 2010 更新

FRANCOISE HARDY フランソワーズ・アルディ ディスコグラフィ

◆FRANCOISE HARDY フランソワーズ・アルディ (1944- )

同じ60年代のフレンチポップのアイドル歌手でも、友達いっぱいの元気なリセエンヌといった感じのフランスギャルとは違って、憂いがあって孤独なイメージ。もやに包まれたようなぼんやり、ふわふわした印象を受けます。

オフィシャルサイト

お薦め共通項アーティスト・・・フランス・ギャルコラリー・クレモン


◆FRANCOISE HARDY フランソワーズ・アルディ ディスコグラフィー

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ELISA POINT エリザ・ポワン ディスコグラフィ

◆ELISA POINT エリザ・ポワン

アンニュイただよう大人のウィスパーヴォイス・・・

エリザ・ポワンは、「ささやくようなフランス語」のイメージを象徴するようなウィスパーヴォイスで歌います。
彼女はブリジット・バルドー、ジェーン・バーキン、ジャンヌ・モローなどに影響を受けたと語っていますが、セクシーでコケティッシュなBardotやBirkinとは違い、知的で風変わりな大人の女性という感じです。

フランス人がささやき声で歌うと、がんばって声を抑えているな~と分かる場合があります。エリザ・ポワンもそういうときがあります。クレモンティーヌ等と同じく、やはり地声はしっかりしてそうです。
ウィスパーだけだと単調になると考えられているためか、甘いささやき声と、感情を込めた歌声を使い分ける歌手もいます。

ところで、「ささやくようなフランス語」という表現をよく聴きますね。あれは一部の映画や音楽からくるイメージじゃないかと思います。実際のフランスでは、ささやき声人口は多くありませんから。
フランス語の音は、日本語よりずっとハッキリしていて強いです。(子音は鋭く、母音はしっかり安定。)鼻にかかった声が流行したりすると、なおさら、「ねばりけのあるフランス語」の率が上がります。
まぁ、フランス人がみんなささやくような声で話していたら、それはそれで不気味な気もしますしね…。
軽くて自然なウィスパーはむしろ、比較的音が弱い日本語を母国語とする人の方が得意だと思います。なにせフランス人が日本人の真似をする時、ささやき声を使うくらいですから。

お薦め共通項アーティスト・・・ジェーン・バーキン、クレモンティーヌ


◆ELISA POINT エリザ・ポワン ディスコグラフィー

L'INSTANT D'APRES 1994
ランスタン・ダプレ,,, ★2
L'ASSASSINE 1996
ラサシーヌ ★2
LES FILLES SONT DES GARCONS BIZARRES ! ギャルソン・ビザール 1997
LA PANOPLIE DES HEURES HEUREUSES 2000 ★4.5
COMME UNE AMBITIEUSE - AU BOIS DORMANT 2002
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CORALIE CLEMENT コラリー・クレモン ディスコグラフィ

◆CORALIE CLEMENT コラリー・クレモン メモ&ディスコグラフィー

ミュージシャンBenjamin Biolayの実妹。兄がプロデュースしたファーストアルバムはかなりヒット。可愛いウィスパーヴォイスとくつろいだ雰囲気が心地よく、彼女の魅力が発揮されています。シンプルで統一感があったデビュー作とうってかわってセカンドアルバムは何だかゴチャゴチャしていて、私は好きじゃありません。コラリー・クレモンは(自作しない)歌手なので、プロデューサに左右されるのかもしれませんが、1作目の路線でいかないのはちょっともったいないように思えます。 公式サイト

お薦め共通項アーティスト・・・ケレン・アン、クレモンティーヌクロディーヌ・ロンジェエレナフランソワーズ・アルディリサ・エクダール(スウェーデン)

SALLE DES PAS PERDUS / 2001
ルゥからの手紙
BYE BYE BEAUTE / 2005
バイバイ・ビューティー

クレモンティーヌ CLEMENTINE ディスコグラフィ&メモ

◆CLEMENTINE クレモンティーヌ (1963 パリ - )

「理想的フランス、憧れのパリジェンヌ」を体現

午後の陽だまりのように心地よい"L'ETE"(レテ~夏)は、日本人が抱く「モードと芸術と美食とカフェと愛の国フランス、憧れのパリ」 のイメージを具体化したような曲で、これが日本でのクレモンティーヌの人気を決定的にしたともいえるでしょう。

それもそのはず、この曲が入っているアルバム「アン・プリヴェ~東京の休暇」は、「日本人が抱いているフランスのイメージを表現してみよう」という遊び心あるコンセプトのもと、日本人のアーティスト(小沢健司、田島貴男、ゴンチチなど)がクレモンティーヌの周りに集って作り上げたものなんだそうです。
そうして作られた音楽は、日本人が漠然と抱いていた「おしゃれなフランス」のイメージの強化と普及に一役買ったと思います。「日本におけるフランスのイメージ向上コンクール」があったら金賞をあげたいくらいです。
以降のクレモンティーヌにはこの「お洒落なパリジェンヌ」のイメージがつきものになります。

カフェブーム以前(=ボサノヴァ流行前)、代官山等のきれいなカフェやショップでは彼女の曲がよく流れていました。
私の周りにも、「気持ちいい休日&午後のカフェといえば、クレモンティーヌ」という図式が頭にすりこまれた人が数人いて、彼女の歌を聴くとカフェに行きたくなるという症状が出ていました。まるでパブロフの犬です。

契約の関係もあるのでしょうが、彼女は日本ではこれだけ有名なのに、フランスでは知名度が低く、パリのCD屋にたまにあったとしても、たいてい外国盤(ほとんどが日本盤)です。
外国人の友達が和太鼓や民謡などのいかにも日本的なCDを買うのを見ても、その国らしすぎるものは外国での方が受けるのかも、と思ってしまいます。

ボサノヴァ的

クレモンティーヌがわりと若い頃ジャズバーで歌っている映像を見て、彼女のヴォーカルは、声量と音程コントロールが必須のジャズ等よりも、頼りなさや自然さも味だと考えるボサノヴァ向きのような気がしました。
アストラッド・ジルベルトのちょっと洗練されたフランス版という印象があったので、彼女がボサノヴァテイストのアルバムを出した時、いい選択だなと思いました。

みかん

フランス語の名詞CLEMENTINEは、ゆずくらいの大きさのみかんのこと。小さくて可愛いその果物のイメージと、歌っている時のささやき気味の声や、コンサートの曲間アナウンスから、フランス人にはありえないくらい控えめで可憐な女性を想像していたのですが…
ごくカジュアルな楽屋でのインタヴューを見て、イメージが変わってしまいました。
まず、ステージの上と全く違うしっかりした低い声に、軽く驚きました。話す内容も批判精神旺盛。相手に媚びずにアンニュイや感情をあらわにする、典型的なフランス人女性という印象を受けました。
ま、みかんも皮と中身は違いますしね。「理想のパリジェンヌ」は演出なのよ、と割り切ってるようで、潔い気もします。

お薦め共通項アーティスト・・・コラリー・クレモンエレナクロディーヌ・ロンジェアストラッド・ジルベルト(ブラジル)、リサ・エクダール(スウェーデン)


◆CLEMENTINE クレモンティーヌ ディスコグラフィー

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クロディーヌ・ロンジェ CLAUDINE LONGET ディスコグラフィ

◆CLAUDINE LONGET クロディーヌ・ロンジェ (1942パリ- ) メモ

フレンチロリータ系ウィスパーヴォイス・・・

フランス語の発音上難しいためか、抑揚のない歌い方が好まれないせいか、フランスのシンガーがささやき声で歌う時、不自然な強い音が混ざることがよくあります。
そんな中、クロディーヌ・ロンジェのキュートで自然なウィスパーヴォイスは、ささやき系ヴォーカルの完璧なお手本のよう。抑揚や感情をこめた歌い方とは無縁で、ひたすらサラサラ透明です。
1960年代~70年代らしいポップさとアイドルっぽい可愛さがひきたつ選曲と、幸せな感じのアレンジも絶妙です。
若い頃にアメリカのテレビドラマや映画で女優活動していたことを考えると、彼女の舌足らずな英語は、もしかするとフレンチロリータを狙った演出なのかもしれません。
ゴタゴタがあったらしく、歌手としての活動期間が短いのが残念です。

◆CLAUDINE LONGET クロディーヌ・ロンジェ ディスコグラフィー

CLAUDINE
A&M 1967
THE LOOK OF LOVE
A&M 1967 "THE LOOK OF LOVE" アルバムメモ
LOVE IS BLUE
A&M 1968
COLOURS 
A&M 1968
RUN WILD, RUN FREE
A&M 1970
WE'VE ONLY JUST BEGUN 
Barnaby/CBS 1971
LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER
Barnaby/MGM 1972 
A&M DIGITALLY REMASTERED BEST (ベスト盤)
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キーワード :ワールドミュージック - フランス、1960s-1970sフレンチポップ、ささやき系ヴォーカル、舌足らず気味の英語でビートルズからボサノヴァの曲までカヴァー。

お薦め共通項アーティスト・・・コラリー・クレモンクレモンティーヌ、カヒミ・カリィ

カーラ・ブルーニ CARLA BRUNI について

◆CARLA BRUNI カーラ・ブルーニ (1967イタリア- ) メモ

モデルからミュージシャンへ・・・

作曲家の父とピアニストの母を持つイタリア出身のカーラ・ブルーニ。1995年にモデルデビューし、ディオール、ソニア・リキエル、パコ・ラバンヌ、ヴェルサーチなどのショーを飾るかたわら、「キャットウォーク」や「プレタポルテ」等の映画にも本人役で(モデルとして)登場しました。
そんな彼女が自ら作詞・作曲、ギター、ヴォーカルを手がけたファーストアルバムはいきなりミリオンセラー。
クールなのにあたたかい洗練された音楽、美貌、独特な声、人を惹きつける魅力を持ったミューズです。

アルバム"SI J'ETAIS ELLE"でJULIEN CLERC ジュリアン・クレールに歌詞を提供していましたが、2003年12月には彼とのMAXI CD"QU'EST-CE QUE TU CROIS"も出ました。

追記: その後、Nicolas Sarkozyと結婚、フランスのファーストレディになり、日本のニュースでも見かけるようになりました。Carlaの音楽が好きな人にとっては、彼女はあくまでミュージシャン。やりにくいだろうけど、がんばってほしいところです。


◆CARLA BRUNI カーラ・ブルーニ ディスコグラフィー


日本盤
QUELQU'UN M'A DIT - 風のうわさ
2002 Naive etc.
★5 "QUELQU'UN M'A DIT" アルバムメモ

日本盤
NO PROMISES - ノー・プロミセズ
2007 Naive etc.

日本盤
COMME SI DE RIEN N'ETAIT - 何もなかったかのように
2008 Naive etc.
★4 曲も声もいいけど...シンプルな方が素材が引き立つアーティストな気がするので、凝った音作りにときどきちょっと違和感を感じてしまいます。

2010年更新: "Comme Si De Rien N'était"収録曲のクリップがNaiveから出ていました↑↑

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キーワード :フランス語音楽、ヴァリエテ・フランセーズ。
映画にも出演していた元トップモデル。ヴォーカル、ギター、作詞作曲をこなすシンガーソングライターです。(一部を除き)フランス語で歌ったデビュー作が大ヒット。かすれ気味のささやき系ハスキーヴォイスと、リラックスした音楽はとても魅力的。「フランスのノラ・ジョーンズ」といわれることもあるようですね...。

共通項アーティスト・・・ケレン・アン KEREN ANN、ノラ・ジョーンズ NORAH JONES、ステイシー・ケント STACEY KENT

ARTHUR H アルチュール・アッシュ ディスコグラフィ

◆ARTHUR H アルチュール・アッシュ (1966 Paris - ) メモ

アルチュール・アッシュの”H”は・・・

彼の父親は、俳優もこなす歌手JACQES HIGELIN ジャック・イジュラン。H(フランス語で[アッシュ]と発音)は、本名HIGELINの頭文字です。父親と関連づけられるのを避けたいという気持ちもあったのでしょうか。
同じく歌手である父(LOUIS CHEDID)を持つMATHIEU CHEDID マチュー・シェディッドの芸名は、ずばり一文字(エム)。彼の場合、ファーストネームの頭文字というだけでなく、フランス語のAIME(エム=愛する)にも絡めていて、ヘアスタイルもM字型
Dominique A ドミニク・アという、これまた検索しにくい名前のアーティストもいますね。

◆2005年12月追記:期間限定だと思いますが、強烈な個性を持つアルチュールHとMの二人が共演したビデオクリップ"Est-ce que tu aimes?"が、アルチュールHのサイトで公開されています。濃い組み合わせですね~。

LA VOIX CASSEE ラ・ヴォワ・カッセ・・・

アルチュール・アッシュは"PIANISTE A LA VOIX CASSEE"(しゃがれ声のピアニスト)と呼ばれたりもしています。
彼の渋いヴォーカルは、セルジュ・ゲーンズブール、ボリス・ヴィアンや、(ジム・ジャームッシュ映画でも知られる)トム・ウェイツとよく比較されます。
VINCENT DELERM ヴァンサン・ドゥレルムTHOMAS FERSENトマス・フェルセン、Dominique A ドミニク・ア等の新進アーティストの声を聴いた時、真っ先にアルチュール・アッシュを思い出しました。そう感じるのは私だけではないようで、若手のインタヴューでも「ARTHUR Hを意識したことはありますか?」という具合に、(セルジュ・ゲーンズブール同様)よく引き合いに出されています。その他、Jean-Louis Murat, Renaud等とも共通点があるでしょう。

男性歌手のヴォワ・カッセ(渋いしゃがれ声/ハスキーヴォイス)は、女性歌手のウィスパー・ヴォイスと並んでフランス音楽の魅力のひとつですね。

コンサート、映画・・・

アルチュールHは、アルバム制作のかたわら、フランス、アフリカ、日本、カナダ、タイ、イタリアなどでコンサート/ショーを行っていますが、"ENCORE"や"INSEPARABLES"などの映画音楽も担当しています。
また、REMY DUCHEMINの映画"FAUSTO"(ア・ラ・モード)"やROMAIN GOUPILlの映画"MAMAN"等、数本ですが映画にもちらっと出演しています。

オフィシャルサイト・・・

Arthur H
トップページを開いた瞬間、ピンクのネオンが明滅する暗い路地。一歩足を踏み入れるとそこはなんともあやしげな空想世界...という、彼の世界そのもののサイトデザインだったんですが、久々に見たら変わっていました。
デザインも中身も随時変わっているので、メールマガジンを購読してもいいかもしれませんね。

キーワード :VARIETE FRANCAISE:フランス(語圏)の音楽(フレンチポップ、フレンチボサ...)。倦怠感漂うゴリゴリした声で歌うシンガーソングライター。
ジャズピアニストのTHELONIUS MONK セロニアス・モンクや、ブルース、ジャズ、タンゴ、シャンソン等を取り入れた、アンニュイであやしげな個性全開の彼の音楽は、フランスではすっかりお馴染み。
路地裏の煙たい酒場が似合うアーティスト。


◆ARTHUR H アルチュール・アッシュ ディスコグラフィー

◆"ARTHUR H アルチュール・アッシュ ディスコグラフィ"の全文を見る »

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