デイブレイク - リサ・エクダール

Catégories : おすすめ盤 , 2000年代 , くつろぎ・リラックス♪ , cute♪ , 北欧・東欧等ヨーロッパ , LISA EKDAHL

SINGS SALVADORE POE / LISA EKDAHL

「スウェーデンの妖精」リサ・エクダールの幸せなアルバム ★5

スウェーデン民謡調の素朴なアルバムや、ロリータ的ヴォーカルがたまらないジャズアルバムなど、彼女の歌は昔から聴いていましたが、このアルバムが一番好きです。とにかく可愛く、透明感があります。
歌詞カードの中の写真はちょっと小悪魔的ですが、もともとアイドル的なだけあってジャケットは見るからに天使で、ヴォーカルは無邪気でキュートな女の子です。
歌い出しにちょっと入る笑い声や、ささやくような甘い英語ヴォーカルが最高にチャーミング。それなのに頼りなさを感じさせない安定感があるところが見事です。
SALVADORE POEの曲がこれまた彼女の魅力を最大限にひきだしています。
このサルバドーレ・ポーは、リサの新しい夫です。
2000年に離婚したばかりのリサが、毎年瞑想に訪れるインドの寺でニューヨーカーの彼に出会って再婚し、2001年末に2人のCDを発売したというわけです。めまぐるしいスピードというか素敵な偶然というか…。

20世紀半ばまでは、ボサノヴァが好きだとブラジル人に言うと、淡谷のり子好きのアイスランド人にでも出くわしたかのような顔をされました。フランス人に「エディット・ピアフなどのシャンソンが好きだ」と言った時に「うちのおじいちゃんがよく聴いてるよ」と言われるのと似ています。
フレンチ・ボサが流行ったフランスでも、ジャズやハードロック好きは多いのに、ボサノヴァ好きは見かけませんでした。
一度見たらフレンチボサを好きにならずにいられないクロード・ルルーシュの傑作映画「男と女」ですら、映画マニア以外の若いフランス人の間では無名で、「ダバダバダ」とタイトル曲を熱唱してようやく「映画は知らないけどその歌なら知ってる」といわれるのが関の山。時の流れは冷たいもんだと痛感しました。

ところが20世紀末になって、フランスでもボサノヴァ熱が再燃し、ラジオでもしょっちゅう流れるようになりました。
このリサ・エクダールのアルバムも、そんなボサノヴァ復活に関連していると思います。とはいっても彼女はスウェーデン出身ですし、このアルバムにボサノヴァのスタンダードは一曲も入っていません。ですがサルバドーレ・ポーの音楽は、心地よいボサノヴァを思い起こさせるんです。
これを聴くうちに皆がボサ風ポップの良さを思い出したんじゃないかという気がするほど、このリサのアルバムはフランスのあちこちで流れていたし、インパクトがありました。
特に1曲目の「デイ・ブレイク」は大流行して、毎日ラジオでかかっていましたが、あれだけ聴かされても嫌にならないというのは、なかなかすごいと思います。
このアルバムの発売数ヵ月後にフランスで行ったコンサートも好評だったようです。

リサ・エクダール&サルバドーレ・ポー夫妻が作った最高に幸せ感漂うアルバム。 ジャケットのように朝日を浴びながら聴くと、気持ちいい一日が過ごせますよ。


2001
LISA EKDAHL(1971- ), Salvadore Poe

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Unza Unza Time - Emir Kusturica&The No Smoking Orchestra

Catégories : 2000年代 , hot♪ , 北欧・東欧等ヨーロッパ , EMIR KUSTURICA

ウンザ・ウンザ・タイム/エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ

Unza Unza Time

踊り狂える東欧系音楽 ★4.5

エミール・クストリッツア監督の傑作『アンダーグラウンド 』(1995)を見て、あのズチャズチャ東欧系音楽が気になった人は多いのではないでしょうか。あの映画音楽はGoran Bregovicですが、
同監督の映画『黒猫白猫』(1998)の音楽担当は、Vojislav Aralica ヴォイスラフ・アラリカ, Dr. Nele Karajlic ネレ・カライリチ, Dejan Sparavalo デーシャン・スパラヴァロ。
ノー・スモーキング・オーケストラは、彼らとクストリッツア監督と監督の息子他からなるバンド。東欧音楽、バルカン/セルビアのジプシーのブラスに、ロックやラテンアメリカミュージック等の要素を混ぜた、悲哀を感じさせつつも何となく笑える音楽。このアルバム「ウンザ・ウンザ・タイム」では、遊び心あふれる彼らの音楽が堪能できます。

The No Smokingは元々、ネレ・カライリチが1980年に結成したバンドで、ルーツ音楽を基盤にして「punk-anarchic band(パンクでアナーキーなバンド)」を目指していたとのこと。
ファーストアルバム "Das ist Walter"(1984)のヒットやTV出演等で人気を博したものの、政治風刺が元でツアー中止・セカンドアルバム発禁に追い込まれ、メンバーも一部交代して一時は存続の危機に。1986年には、ヴェネチアとカンヌで受賞していたエミール・クストリッツア監督が(当時はベース担当で)加入し、やがて活動再開したグループは、アルバム3枚目"Pozdrav iz zemlje safari" (Greetings from safari land)、4枚目 "Male price o velikoj ljubavi" (A little story of a great love) をリリース。
紛争が勃発する前にベルグラードに移り、エミール・クストリッツアの息子も含めたメンバーで活動し、『黒猫白猫』の銀獅子賞受賞の際ベネチア映画祭に出たり、TV出演したり、外国でツアーが評判になったり。
このアルバムがリリースされる頃には、バンド名が映画ファンの目を引きそうな「エミール・クストリッツア&ノー・スモーキング・オーケストラ Emir Kusturica&The No Smoking Orchestra」になっています。

フランスの雑誌では巻頭特集が組まれたりもしていましたが、スペイン、イタリア、ベルギー等、多くの国でツアーを行って人気を博しているこのバンド。私はちょうどこのアルバムのリリースの頃、南フランス(ニース)の野外フェスティヴァルで見ることができました。
映画で見ていたあの独特の(腿を高く上げて走るような)ダンスや、盛り上げ上手なMC、目を疑うような曲芸的ヴァイオリン演奏等、パフォーマンスも最高に楽しくて会場を熱狂させるコンサートでした。
あの踊りは運動量が多く、アルバムを聞きながら真似するとすぐ息が切れ、調子に乗ると筋肉痛に…。あれをコンサートの間やり続けるとは、演奏テクニックだけじゃなく体力も超絶ものだなと思わされます。

黒猫、白猫 オリジナル・サウンドトラック
黒猫、白猫 オリジナル・サウンドトラック
SUPER 8
 SUPER 8
← ノー・スモーキング・オーケストラのツアーを収めた音楽ロード・ムービー(エミール・クストリッツアが自ら監督)

2000

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