Raconte-Moi...パリの詩(うた) - Stacey Kent ステイシー・ケント

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フランス語の曲を集めたアルバム ★5

フランスで何度もコンサートを行ってきたステイシー・ケント初の全曲フランス語アルバム。
少しでも外国語訛りがあるフランス語が苦手という人にはだめかもしれませんが、ジャズが好きでない人でも楽しめそうな、ゆったり気持ちのいい音楽です。

1曲目は、アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)作のボサノヴァの名曲に、フランス人Georges Moustaki ジョルジュ・ムスタキがフランス語歌詞をつけて歌い、過去にヒットさせたLes Eaux De Mars(三月の水)。 ボサノヴァの名盤「エリス&トム-ばらに降る雨」でも、1曲目に収録されていますね。
南半球のブラジルでは「三月の水」は”秋に降る雨”ですが、仏語訳では”春の雪解け水”となっています。
2曲目は、高齢で復帰したHenri Salvador アンリ・サルヴァドールが歌ってヒットさせたJardin d'hiver(冬の庭)。 若手の人気アーティスト、ケレン・アンバンジャマン・ビオレー作の曲です。 ノスタルジックな雰囲気がたまりません♪
6曲目も同じ二人による曲で、ケレン・アン自身もファーストアルバムで歌っています。

今のところ、アルバム収録曲の動画も出ています↓


"Les Eaux De Mars" (Águas De Março)

[2010] Blue Note / EMI
Stacey Kent (vo、whistling), Graham Harvey (p, Fender Rhodes), John Parricelli (g), Jeremy Brown (double bass), Matt Skelton (dr, per), Jim Tomlinson (sax-ts/as/ss, clarinet, sansula)

1. Les Eaux De Mars [A.C. JOBIM / adapt..J.MUSTACCHI] - Águas De Marçoの仏語版
2. Jardin D'hiver [BENJAMIN BIOLAY - KEREN ANN ZEIDEL]
3. Raconte-Moi [BERNIE BEAUPERE / EMILIE SATT - J.-K. LUCAS]
4. L'étang [PAUL MISRAKI]
5. La Vénus Du Mélo [B. BEAUPERE / J.-K. LUCAS]
6. Au Coin Du Monde [B. BIOLAY / B. BIOLAY - KEREN ANN ZEIDEL]
7. C'est Le Printemps [OSCAR II HAMERSTEIN / R. ROGERS](It Might As Well Be Springの仏語版)
8. Sait-On Jamais ? [CAMILLE D'AVRIL / JIM TOMLINSON]
9. Les Vacances Au Bord De La Mer [PIERRE GROSZ / MICHEL JONASZ]
10. Mi Amor [CLAIRE DENAMUR]
11. Le Mal De Vivre [MONIQUE ANDRE'E SERF]
12. Désuets [P.-D. BURGAUD / ANDRE' MANOUKIAN]

"Les Vacances Au Bord De La Mer"

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Breakfast on the Morning Tram 市街電車で朝食を Stacey Kent ステイシー・ケント

やっと出た、しかもブルーノート ★5

彼女自身のアルバムが聴きたいといいつつ、はや数年。ついに、Jazzの名門Blue Noteレーベルと契約したステイシー・ケントのアルバムが2007年9月10日にリリース。やっと...!です。
このブルーノートでの1作目は、今までのアルバムとは違い、オリジナル曲が4曲入っています([1],[4],[7],[9])。作曲はStaceyの夫Jim Tomlinson、作詞はKazuo Ishiguro(日本生まれのイギリス作家 石黒一雄 カズオ・イシグロ)です。
他の選曲も相変わらずよくて、フランス(セルジュ・ゲーンズブールの[3]、[11])、ブラジル・ボサノヴァ(セルジオ・メンデスの[5]、バーデン・パウエル+ヴィニシウス・ヂ・モラエス+ピエール・バルー(フランス人)共作の[6])が入っているところがまた好み♪計3曲をフランス語で歌っています。


"Samba Saravah"
[3]”Ces Petits Riens ”と、[11]”La Saison des Pluies”はどちらもフランスのSerge Gainsbourg の曲。物憂さが最高で、個人的にはゲーンズブールの曲の中でも特に好きです。
このアルバムでのアレンジはもちろんゲーンズブール自身やジェーン・バーキン等とは別世界ですが、原曲のイメージがとても活きています。アンニュイでクールな歌詞の[3]は、心地いいテンポでスイングし、ヴォーカルもさらっと流す感じ。雨と別れの切なさがただよう[11]は、ゆったりしたアレンジで、ギターと一緒にしっとり歌っています。
[6]Samba Saravahは、以前書いたフランス映画『男と女』の中で使われている曲です。ブラジル音楽-ボサノヴァの有名ミュージシャン達とフランス人ミュージシャンのコラボ作で、歌詞はフランス語。
ラストがWhat a Wonderful Worldというのもたまりません。ルイ・アームストロングの歌で有名な曲ですが、個人的にはTerry Gilliam テリー・ギリアム監督の”12 Monkeys”を思い出し、不気味な薄笑いを浮べてしまいます。
あの感動的なほどポジティブな「この素晴らしき世界」も、テリー・ギリアムが映画のエンディングで使うと、シニカルなブラックユーモアに満ちた意味深な曲に聴こえてきてが浮かんでしまうんだな…と妙に感心させられました。モンティ・パイソンとか「未来世紀ブラジル」の頃のテリー・ギリアム、よかったなぁ。
それはさておき、ステイシー・ケントのヴォーカルは相変わらず素敵。低い声で歌う時の強さ、重さ、けだるさが気のせいか少し増したような気もします。
メジャーレーベルに移籍し、世界中をツアーで飛び回り、近々ちょろっと来日するステイシー・ケント。今後はアルバムをたくさん出していくでしょうね。来日コンサートも増えそうな気がします。楽しみです。
ステイシー・ケント ディスコグラフィー


2007 Blue Note
Stacey Kent (vo), Graham Harvey (p, Fender Rhodes), John Parricelli (g), Dave Chamberlain (double bass), Matt Skelton (drums,perc.), Jim Tomlinson (ts, as, soprano sax, fl, arrangements)

1. Ice Hotel ♪YouTube
2. Landslide
3. Ces Petits Riens
4. I Wish I Could Go Travelling Again
5. So Many Stars
6. Samba Saravah
7. Breakfast On That Morning Train
8. Never Let Me Go
9. So Romantic
10. Hard Hearted Hannah
11. La Saison des pluies
12. What A Wonderful World
1. アイス・ホテル
2. ランドスライド
3. 何でもないこと
4. トラベリング・アゲイン
5. ソー・メニー・スターズ
6. サンバ・サラヴァ
7. 市街電車で朝食を
8. ネヴァー・レット・ミー・ゴー
9. ソー・ロマンティック
10. ハード・ハーテッド・ハンナ
11. 雨の季節
12. この素晴らしい世界

"What A Wonderful World"

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VERS LA MER - LES MOUETTES

VERS LA MER(ヴェール・ラ・メール)/ レ・ムエット

フランス女性ヴォーカルユニットのコーラスアルバム ★5

フランスのラジオでこのセカンドアルバムの曲を何度か聴いて、これは!と思いました。
CDを聴いてみると、予想以上の内容で大満足♪ お気に入りが増えました。
ギターも担当しているMathias Duplessyが15曲中10曲を作曲。アレンジもjazzyで絶妙です。
コーラス、ギター、ベース、ドラムを中心としたシンプルな編成も好みだし、
ジャンゴ・ラインハルトを聴いている時のような懐かしさと、ふんわり漂う切ない感じもたまりません。

リヨンで出会い、パリのメトロで音楽活動を始めた女性3人組、LES MOUETTES。 MOUETTESは「かもめ(複数)」のこと。
タイトル曲の[5]Vers la mer他、すいっと飛ぶようなスピード感あるトラックと、空をふわふわ漂うような感じのトラックがバランスよく入っています。
聴きやすく飽きにくいアルバムです。もっとアルバムが出てくれればいいのになあ~。


[1] きみのTaches De Rousseur(そばかす)を指先で数える、そんな幸せな日はいつ来るかな~♪
という歌詞だから、そばかす美人の写真を中心に集めてあるんですね。

2003
LES MOUETTES = VERONIQUE BANDELIER, SYLVIE EVAIN, CELINE MANIL.
Mathias Duplessy(g.,作曲、アレンジ他), Fabrice Moreau(ds), Vincent Artaud(b), Magic Malic(fl), Thomas Ostrowiecki(perc), Sylvain Luc (g on [7])

共通項ミュージシャン 似た傾向のアーティスト・・・ザ・ブルー・スターズレ・ドゥブル・シス(ダブル・シックス・オブ・パリ)デューク・ピアソン+ニューヨーク・グループ・シンガーズ・ビッグ・バンドクワイアレ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルのコーラスグループ)、コーデッツ

◆"VERS LA MER - LES MOUETTES"の全文 >>

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In Love Again - Stacey Kent*イン・ラブ・アゲイン - ステイシー・ケント

In Love Again

リチャード・ロジャースの名曲をさらりと ★5

生誕100年を迎えたブロードウェイ・ミュージカル史上に残るソングライター、リチャード・ロジャース(1902-1979)の曲を集めたアルバムです。
曲の輪郭が鮮明になるようにしたかのようなすっきりしたアレンジ。小編成バンドのくつろいだ演奏。適度に甘く可愛い声でさらっと歌うクリアなヴォーカル。彼女の他のアルバムと同じく、やさしく懐かしいのに洗練されています。

フランク・シナトラやトニー・ベネット等、リチャード・ロジャースの曲を集めたCDはいくつも出ていますが、真っ先に思い浮かぶELLA FITZGERALD エラ・フィッツジェラルドのアルバム「ザ・ロジャース・アンド・ハート・ソングブック(Vol1, 2)」には、このステイシーの「イン・ラブ・アゲイン」に収録されている曲がいくつか入っています。
(Vol.1に[4]It Never Entered My Mind, [5]I Wish I Were In Love Again, [10]This Can't Be Love, [12]Manhattan / Vol.2に[3]My Heart Stood Still, [6]Thou Swell)
(エラは得意のスキャットをせず穏やかに歌っています。オーケストラをバックにスイングするヴォーカルはいつもながら素敵ですが、個人的には、いい感じのVol.1後半に対し、Vol.1前半はヴォーカルに比べてオーケストラが強すぎると感じる時があるのでたまにしか聴きません。)

リチャード・ロジャースをのんびり聴きたい時は、ステイシー・ケントのこのアルバムを。着心地のいい普段着のように快適です。


In Love Again: The Music of Richard Rodgers イン・ラブ・アゲイン
2002

Stacey Kent[vo]; Jim Tomlinson[ts]; Dave Newton[p]; Colin Oxley[g]; Simon Thorpe [b]; Jasper Kviberg[d]
(ステイシー・ケント、ジム・トムリンソン、デビッド・ニュートン、コリン・オクスレー、サイモン・ソープ、ジャスパー・クヴィバーグ)

1. Shall We Dance
2. Bewitched, Bothered and Bewildered
3. My Heart Stood Still
4. It Never Entered My Mind
5. I Wish I Were In Love Again
6. Thou Swell
7. It Might As Well Be Spring
8. Nobody's Heart
9. I'm Gonna Wash That Man Right Outta My Hair
10. This Can't Be Love
11. Easy To Remember
12. Manhattan
13. Bali Ha'i
1. シャル・ウィー・ダンス?
2. ビウィッチト
3. マイ・ハート・ストゥッド・スティル
4. イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド
5. アイ・ウィッシュ・アイ・ワー・イン・ラブ・アゲイン
6. ゾウ・スウェル
7. イット・マイト・アズ・ウェル・ビー・イン・スプリング
8. ノーボデイズ・ハート
9. アイム・ゴナ・ウォッシュ・ザット・マン・アウタ・マイ・ヘアー
10. ジス・キャント・ビー・ラブ
11. イッツ・イージー・トゥ・リメンバー
12. マンハッタン
13. バリ・ハイ

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Dreamsville ドリームズヴィル - Stacey Kent ステイシー・ケント

Dreamsville

最初の3秒でI've Got a Crush on You! ★5

2000年6月録音のアルバム。
再生して3秒、"I've got a"まで聴いただけで、早くも気に入る予感がしました。 (YouTube試聴
[2]のテナーサックスソロ、[3]のピアノソロ、[6]のギター&ピアノがメインのイントロなど、夢見るようなゆったりした雰囲気です。
[8]は、なんともいえない憂いがあります。元はミュージカル映画Chitty Chitty Bang Bang チキ・チキ・バン・バンの曲なんですね。ステイシーの夫、ジム・トムリンソンのアレンジで、儚げな感じがプラスされています。

本作は、家族、友人、ファン等からバラードをリクエストされていたステイシーが、"an unashamedly dreamy and romantic album"を作るいい機会だ、といって作ったんだそうで、たしかに演奏からタイトル、ジャケットまで夢見心地です。
みずからロマンティックなところがあると認めている彼女のアルバムには、程度の差はありますが、いつでもどこか”dreamy and romantic”なところがありますね。
ステイシー・ケント ディスコグラフィー


Dreamsville / バラード ~ ドリームズヴィル
2001

Stacey Kent[vo]; Jim Tomlinson [ts,flute,clarinet]; Dave(David) Newton [p]; Colin Oxley[g]; Simon Thorpe [b]; Jasper Kviberg [d]
(ステイシー・ケント、ジム・トムリンソン、デビッド・ニュートン、コリン・オクスレー、サイモン・ソープ、ジャスパー・クヴィバーグ)

1. I've Got a Crush on You
2. When Your Lover Has Gone
3. Isn't It a Pity?
4. You Are There
5. Under a Blanket of Blue
6. Dreamsville
7. Polka Dots and Moonbeams
8. Hushabye Mountain
9. Little Girl Blue
10. You're Looking at Me
11. Violets for Your Furs
12. Thanks for the Memory
1. アイヴ・ゴット・ア・クラッシュ・オン・ユー
2. ホエン・ユア・ラヴァー・ハズ・ゴーン
3. イズント・イット・ア・ピティ?
4. ユー・アー・ゼア
5. アンダー・ア・ブランケット・オブ・ブルー
6. ドリームズヴィル
7. ポルカ・ドッツ&ムーンビームズ
8. ハッシャバイ・マウンテン
9. リトル・ガール・ブルー
10. ユー・アー・ルッキング・アット・ミー
11. コートに菫を
12. サンクス・フォー・ザ・メモリー

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LIVE AT BASIN STREET EAST - LAMBERT, HENDRICKS&BAVAN /ライブ・アット・ベイズン・ストリート・イースト - ランバート、ヘンドリックス&バヴァン

ボサノヴァも入って、いつもよりのんびり ★4

LAMBERT, HENDRICKS&BAVAN (LHB)がニューヨークのクラブで1962年9月に行ったライブの録音。
LHBは、LAMBERT,HENDRICKS & ROSS (LHR)の紅一点ヴォーカリストANNIE ROSSが1962年に脱退した後、代わりにセイロン出身のロンドンっ子YOLANDE BAVANを加えたユニットですが、今ひとつLHRの陰に隠れてしまっている気がします。

LHRでもLHBでも、基本は楽器によるジャズの名演に歌詞をつけてヴォーカルで再現する「ヴォーカリーズ」。
イギリス人のアニー・ロスは、頭と舌の回転が速くて遊び心があるキュートな女の子を思わせる歌手で、容姿も魅力的。まさに LHRの紅一点の華といった感じでした。
そんなアニーの後を継いだヨランド・バヴァンは、当然アニーと比較されたはず。自由自在に歌いまくるアニーのフル回転な歌唱を期待して聴いた観客は、物足りなさを感じたかもしれません。
007のジェームズ・ボンドがショーン・コネリーからジョージ・レイゼンビーに代わった時の当時の観客の反応を考えてもそうだし、「やっぱり寅さんは渥美清でなくちゃ!」というのが一般的な心情でしょうから。それじゃなくても後継者は、元メンバー以上の個性や実力を見せつけないと認めてもらえないというハンデを負っているんですよね。
LHRのアルバムから聴き始めた私も、途中からアニーがいなくなるのを寂しく感じました。

ですが、先入観なしにLHBのアルバムを聴いていくと、絶妙のスイング感とユーモアが魅力のランバート、ヘンドリックスに、漫才でいうボケ的な女性ヴォーカルが加わった感じで、新鮮なんじゃないかな、と思えてきました。
ヨランドはたまに「壊れちゃったのか?」という時もあるほど、とぼけたような持ち味があって、結構面白いんです

そう考えると、このアルバムでボサノヴァの名曲”DESAFINADO”が取り上げられているのも意味があるように思えてきます。ヂサフィナードは「調子はずれ」というような意味で、歌はうまいへたじゃなく心だ、というボサノヴァの特性を象徴したような歌詞の曲です。
アニーのように切れ味が良くスマートなわけじゃないけど、ヨランダには独特の面白みがあるでしょう?というメッセージがこもっているのかも…というのは考えすぎでしょうか。

このアルバムではボサノヴァのスタンダード曲をもう1曲取り上げていますが、曲の前にわざわざ
ボサノヴァとはブラジル語で"New thing"という意味で、「ワン・ノート・サンバ」はアントニオ・カルロス・ジョビンが「黒いオルフェ」(映画)のために作った曲です、と説明しています。
このアルバムは、1962年2月録音のスタン・ゲッツのジャズ・サンバ・シリーズ第1作目がヒットした7ヶ月後のものですから、ちょうどブラジル音楽がアメリカで流行しつつある時期だったんでしょうね。


Melba's Blues

この3人のライブ盤"Havin' a Ball at the Village Gate"(Live)は遊び心全開。他の2人に負けず、ヨランドもリタ・ミツコのようなきわどい裏声や、男の子のような声で歌ったりしていて楽しめます


1962
DAVE LAMBERT, JON HENDRICKS, YOLANDE MARI WOLFFE BAVAN

1.This Could Be the Start of Something Big
2.Shiny Stockings
3.Slightly Out of Tune (Desafinado)
4.Doodlin'
5.Cousin Mary
6.April in Paris
7.Feed Me
8.One Note Samba
9.Melba's Blues
10.This Here
11.Swingin' Till the Girls Come Home

2010 試聴YouTube追加♪

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LES DOUBLE SIX レ・ドゥブル・シス(ダブルシックスオブパリ)- ファースト+セカンドアルバム

les double six

ブルースターズよりジャズ色が濃いフランス語ヴォーカリーズ ★5

LES DOUBLE SIX レ・ドゥブル・シス(ダブル・シックス・オブ・パリ)は、(LES) BLUE STARS ブルー・スターズで書いたように、その後身といえるフランスのフレンチジャズコーラスユニットです。
上の画像のディスクは、1959年~1962年録音のファースト&セカンド・アルバムを収めた2in1 CDです。

Michel Legrand ミッシェル・ルグランの姉、クリスチャンヌ・ルグランは、ブロッサム・ディアリーと共にブルースターズに参加した後、Swingle Sisters スィングル・シスターズで活躍し、その後、歌詞なしのジャズコーラスユニットQUIRE クワイアでアルバムを1枚出したりもしています。さすらってますね。(ジャケット右から2番目。)

トラック[1]~[8]&[20](59年後半~60年前半)が1作目で、[9]~[19]が2作目でしょうか。
前半は、Count Basie et son Orchestre カウント・ベイシー&オーケストラとのレコーディングで、ミミ・ペランがフランス語歌詞を書き、Quincy Jones クインシー・ジョーンズが曲、アレンジなどを担当しています。


[1] En Flânant Dans Paris / [2] La Course Au Rat

後半はShelly Manne シェリー・マン、John Coltrane ジョン・コルトレーン、Gerry Mulligan ジェリー・マリガン、Jay Jay Johnson J.J.ジョンソン、Charlie Parker チャーリー・パーカー、Miles Davis マイルス・デイヴィス等の有名ジャズプレイヤーの演奏を下敷きにして、これまたミミ・ペランが書いた歌詞をのせて歌っています。

楽器によるジャズ名演を歌詞つきヴォーカルで再現するvocalese ヴォーカリーズのグループなので、モダンジャズコーラスグループの元祖的存在ランバート、ヘンドリックス&ロス(LHR) を思い出すところもありますが、
ドゥブル・シスにはLHRのジェットコースターのようなスピード感は感じません。
フランス語自体、母音が一定の太さ強さで発音されるためか重くなりがちで、すべるような軽快さは出しにくい気がしますが、ドゥブル・シスにはまた別の粋な魅力があります。
よりジャズ色が濃いものの、感覚的にはやはりブルー・スターズの方に近いと思います。

メンバーは曲によって違います。数え違いがなければ、ヴォーカル12人、ピアノ3人、ベース2人、ドラム3人、ギター2人、ボンゴ1人がクレジットされています。
12人編成のビッグバンドを再現するために、6人が2つずつパートを歌って多重録音したようで、それでユニット名も2×6の「double 6」なんでしょうね。
ヴォーカリストが12人いるのに、6人に分けて多重録音で倍に増やしたのは、日程の問題なのか音的なこだわりなのか、それとも... 謎です


1959 - 1962
・Mimi Perrin, Christiane Legrand, Ward Swingle, Jean-Claude Briodin, Jacques Denjean, Claude Germain, Claudine Barge, Eddy Louiss, Monique Aldebert, Louis Aldebert, Jean-Louis Conrozier, Roger Guerin (voc)
・Art Simons / Georges Arvanitas / Rene Urtreger (p)
・Michel Gaudry / Pierre Michelot (b)
・Daniel Humair / Christian Garros / Kenny Clarke (dms)
・Elek Bacsik / Paul Piguihem (g)
・Eddy Louiss (v on 10), Jean-Pierre Drouet (bongos on 14)

共通項アーティスト・・・ザ・ブルー・スターズランバート・ヘンドリックス&ロス、L,H&バヴァン、アンドリューズ・シスターズ、スィングル・シスターズ、クワイアミッシェル・ルグランレ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルコーラスグループ)

1. En Flânant Dans Paris
2. La Course Au Rat
3. Un Coin Merveilleux
4. Au Temps Des Indiens
5. Tout en Dodelinant
6. Au Bout Du Fil
7. Il Y A Fort Longtemps
8. T'as Foutu L'camp
9. Le Racket Et Les Balles
10. Finalement l'Automne Est Arrive
11. Les Quatre De L'opera
12. Naima
13. Histoire de Baryton
14. Le Tapis Volant
15. Une Ballade
16. A Batons Rompus
17. La Legende Du Troubadour
18. La Complainte Du Bagnard
19. Le Pas Qui Plaira
20. Un Tour au Bois
1. For Lena and Lennie
2. Rat Race
3. Stockholm Sweetnin'
4. Boos' Bloos
5. Doodlin'
6. Meet Benny Bailey
7. Evening in Paris
8. Count 'Em
9. Tickle Toe
10. Early Autumn
11. Sweets
12. Naima
13. Westwood Walk
14. Night in Tunisia
15. Ballad
16. Scrapple from the Apple
17. Boplicity
18. Moanin'
19. Fascinating Rhythm
20. Walkin' (#ボーナストラック)

2010 試聴YouTube追加♪

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The Swingers!: Lambert, Hendricks and Ross シング・ア・ソング・オブ・ベイシー:ランバート・ヘンドリックス&ロス

C.パーカー、M.デイヴィス、S.ロリンズ他の曲を、ジャズメンと ★4.5

THE SWINGERS: Dave Lambert, Jon Hendricks & Annie Ross
with Zoot Sims, Russ Freeman, Freddie Green, Jim Hall, Ed Jones & Sonny Payne

1958年8月、1959年3月録音。ズート・シムズ、ジム・ホール、トミー・フラナガン、エルヴィン・ジョーンズ等のジャズメンとランバート・ヘンドリックス&ロスが共演しています。
LHRの作詞はほとんどジョン・ヘンドリックスが行っていますが、[4]Jackieにはアニー・ロスが歌詞をつけています。[10]は作詞作曲ともジョンが行ったオリジナル曲です。
[2][7][8]は、ピアニストで作曲家のランディ・ウェストンの曲。3拍子のブルース[2]Babe's Bluesもそうですが、[7]Little Nilesの独特の雰囲気はたまりません♪ [8]はきれいなバラードです。
このほか、ソニー・ロリンズの[1]Airgin、マイルス・デイヴィスの1953年の録音を再現した[6]Four、チャーリー・パーカーの[9]Now's the Time(マイルスと共演したヴァージョン)など、おなじみの曲・演奏を取り上げた、楽しいアルバムです


[1958/59]
ランバート・ヘンドリックス&ロス(LHR) Dave Lambert, Jon Hendricks & Annie Ross (vo)
Zoot Sims (ts); Russ Freeman(p); Tommy Flanagan (p); Freddie Green (g); Jim Hall (g); Ed Jones(b); Sonny Payne(ds)

1. Airegin (Sonny Rollins)
2. Babe's Blues (Randy Weston)
3. Dark Cloud (Zoot Sims)
4. Jackie (Wardel Gray)
5. Swingin' Till the Girls Come Home (Oscar Pettiford)
6. Four (Miles Davis)
7. Little Niles (Randy Weston)
8. Where (Randy Weston)
9. Now's the Time (Charlie Parker)
10. Love Makes the World Go 'Round (Jon Hendricks)
[4]はAnnie Ross、その他はJon Hendricksが作詞


Four

1. エアジン
2. ベイブス・ブルース
3. ダーク・クラウド
4. ジャッキー
5. スインギン・ティル・ザ・ガールズ・カム・ホーム
6. フォア
7. リトル・ナイルス
8. ホエア
9. ナウズ・ザ・タイム
10. ラヴ・メイクス・ザ・ワールド・ゴー・ラウンド
 (11. クラップ・ハンズ・ヒア・カムズ・チャーリー
 12. ドゥードリン
 13. ザ・スピリット・フィール)
 11-13 Bonus Track

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Sing a Song of Basie: Lambert, Hendricks and Ross ランバート・ヘンドリックス&ロス

LHRの軽快ヴォーカリーズ、始まり~♪ ★4

ランバート・ヘンドリックス&ロス(LHR)のファーストアルバム。
歌詞はJon Hendricks ジョン・ヘンドリックス、アレンジはDave Lambert デーヴ・ランバートが担当。ベイシー楽団のリズムセクション(ピアノ、ギター、ベース、ドラム)が参加しています。
カウント・ベイシーののレパートリーを中心にしたこのアルバムが1stではありますが、ジョン・ヘンドリックスとデイヴ・ランバートが最初に取り組んだ曲は、Woody Hermanの”Four Brothers”。二人を含む4人のコーラスでこれを1955年に録音したのが始まりです。(この数十年後に録音されたマンハッタン・トランスファーのバージョンでも知られていますね。)
JonがDaveの家を訪れ、歌詞つきで歌を披露したら、Daveは手紙でも書くようににサラサラとアレンジを書き上げたのだそうです(これを含む活動初期の曲がボーナストラックとして収録されているCDもあります)。
Annieによると、Jonが歌詞を作る様子も同じく「手紙を書くように」速かったとのこと。彼らのアップテンポな曲のイメージと重なりますね

ベイシー楽団の音楽をヴォーカリーズで再現するという計画を立てたJonとDave。楽譜が読める歌手をコーラス隊として使おうとしていた当初の彼らが、すでにジャズシアターで知られていたAnnieに最初に依頼したのは、コーラス隊の指導。
最終的には企画を立て直し、カウント・ベイシー楽団の演奏を聴いて感覚を把んでいたAnnieが歌うことになり、Lambert, Hendricks and Rossの活動がスタートします。
最初は実験的ユニットだったようですが、このアルバムが反響を呼び、ベイシー楽団のツアーに招かれたり楽団と録音したり、新アルバムを次々と出したりしながら、LHRはグループとして人気を博していくことになります。


Every Day I Have the Blues with O.C. Smith
ゲストが加わってさらにブルージーでcool

[1957]
Dave Lambert, Jon Hendricks, Annie Ross (vocal);
Nat Pierce (piano); Freddie Green (guitar); Eddie Jones (bass); Sonny Payne (drums).

1. Everyday
2. It's Sand, Man!
3. Two For The Blues
4. One O'Clock Jump
5. Little Pony
6. Down For Double
7. Fiesta In Blue
8. Down For The Count
9. Blues Backstage
10. Avenue
(11.Four Brothers
 12.Cloudburst
 13.Standin' on the Corner (Whistlin' at the Pretty Girls
 11-13はVerve Master Editionのボーナストラック(1955録音)
 Jon Hendricks with the Dave Lambert Singers)

Sing a Song of & Along With Basie
(1st+2ndアルバム)
1.Every Day I Have the Blues 2.It's Sand Man
3 Two for the Blues
4 One O'Clock Jump
5 Little Pony
6 Down for Double
7.Fiesta in Blue
8.Down for the Count
9.Blues Backstage
10.Avenue C
11.Jumpin' at the Woodside
12.Going to Chicago Blues
13.Tickle Toe
14.Let Me See
15.Every Tub
16.Shorty George
17.Rusty Dusty Blues
18.King
19.Swingin' the Blues
20.Lil' Darlin'
21.Doodlin'
22.Every Day I Have the Blues

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Barbara Lea バーバラ・リー (1956)

BARBARA LEA / バーバラ・リー

幸せ感ただようひそかな名盤 ★5

バーバラ・リーは、知名度が低いのが残念なジャズヴォーカリストの一人。
彼女の1950年代録音アルバムは3枚だけですが、そのうちの1枚である本作”Barbara Lea”を聴くまで、私も知りませんでした。
リピートしても飽きないアルバムです。それがいいことなのかは微妙ですが、大げさなところがなくて洗練されているのは確かです。
[1][2]のようなハッピーな曲をはじめ、全体的にあたたかい幸福感と小粋さが漂っています。気に入りました。
湿っぽくなりそうな[11]などの曲もさらっと粋に仕上げ、その後に軽妙なトラックを続ることで、あっさりした印象にしています。

楽しい気分になりたい時、寒い日にココアでも飲みながら家でゆっくりしたい時、モヤモヤ感をふき飛ばしたい時に聴きたくなる、心を軽くしてくれるようなアルバムです。


Baltimore Oriole 試聴

1956, Prestige
Barbara Lea (v), Dick Cary (ah), Johnny Windhurst (t), Al Hall (b), Dick Hyman (p), Osie Johnson (d), Richard Lowman, Al Casamenti

1.Nobody Else But Me
2.Where Have You Been?
3.I'm Coming Virginia
4.Honey in the Honeycomb
5.Thursday's Child
6.I've Got a Pocketful of Dreams
7.My Honey's Lovin' Arms
8.I Had Myself a True Love
9.Gee Baby, Ain't I Good to You
10.I Feel at Home With You
11.Baltimore Oriole
12.Blue Skies
13.I Feel at Home With You [Alternate Take][*]
14.Straw Hat Full of Lilacs [*]
日本盤
1.ノーバディ・エルス・バット・ミー
2.ホエア・ハヴ・ユー・ビーン
3.アイム・カミング・ヴァージニア
4.ハニー・イン・ザ・ハニーコウム
5.サーズデイズ・チャイルド
6.アイヴ・ガット・ア・ポケット・フル・オブ・ドリームス
7.マイ・ハニーズ・ラヴィン・アームズ
8.アイ・ハド・マイセルフ・ア・トゥルー・ラヴ
9.ジー・ベイビー,エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー
10.アイ・フィール・アット・ホーム・ウィズ・ユー
11.バルチモア・オリオール
12.ブルー・スカイズ
13.アイ・フィール・アット・ホーム・ウィズ・ユー(別テイク)
14.ア・ストロー・ハット・フル・オブ・ライラックス
[13][14]はボーナストラック

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LULLABY OF BIRDLAND - BLUE STARS ララバイ・オブ・バードランド / ブルー・スターズ

ふわり、ノスタルジックで粋なフレンチ・コーラス・ユニット ★5

フランスのコーラスユニット(LES/THE) BLUE STARS ブルースターズが1954年11月に録音したファーストアルバム。
ブロッサム・ディアリーと、ミシェル・ルグランの姉クリスチャーヌ(クリスティアーヌ)・ルグランも参加しています。

私は昔からランバート、ヘンドリックス&ロス (LHR)…&バヴァン (LHB)等が好きで、フランス語のジャズコーラスグループを探していました。
気に入るものがなくて諦めかけていた頃、お馴染みのジャズスタンダード曲ララバイ・オブ・バードランドがフランスのジャズラジオ局で流れてくるのを耳にしました
粋なフランス語コーラスに好みのツボを直撃され、CDを探して即購入。
早速聴いてみると、冬の休日に聴きたくなるような、ほんわりあたたかく心地いいアルバムでした。イメージ通りのものに出会えるなんて、ミュージカル映画「ロシュフォールの恋人たち」みたいだなと喜んでいたら、
その映画の音楽担当のMichel Legrand ミッシェル・ルグランが、このアルバムの[1]と[11]のアレンジをしているんですね(あとの10曲はブロッサム・ディアリーが担当)。
アルバム相手に勝手に運命を感じてしまいそうになりました


CD [5]&[1]

ジャズスタンダード([1], [2])、ポップ、シャンソンから作者不明の歌まで、原曲の歌詞を思い切り無視したフランス語歌詞がつけられているのもおもしろさの一つ。
「ロリポップ」でも知られるコーデッツが同じ1954年にヒットさせた曲[7]Mister Sandman ミスター・サンドマンのタイトルは、Mister L'Amour(L'Amour=The Love)になっています。
Lullaby Of Birdland バードランドの子守唄は、Legende du Pays aux Oiseaux(バードランドの言い伝え)でタイトルは似ていますが、歌詞は違います。

さて、このアルバムに参加しているブロッサム・ディアリーが1956年アメリカに帰国したのを機に、ブルー・スターズは人数を6人に減らし、ミミ・ペランウォード・スイングルが加わります。ここまで変わったらもう新ユニットみたいな気がしますが
そしてブルー・スターズが消えた後、1959年にミミ・ペランを中心としたLES DOUBLE SIX ダブル・シックスが誕生することに。
彼女とウォード・スイングル、クリスチャンヌ(クリスティアーヌ)・ルグランの3人は、ブルー・スターズ時代からのメンバーです。
BLUE STARSもDOUBLE SIXも好きなのに、アルバムが少ないのが残念です


1954
Blossom Dearie, Christiane Legrand, Jeanine DeWaleyne, Nadine Young他

1.ララバイ・オブ・バードランド 2.スピーク・ロウ 3.ジーナ 4.ハート・オブ・マイ・ハート 5.ザッツ・マイ・ガール 6.ポルトガルの洗濯女 7.ミスター・サンドマン 8.1920年 9.ホールド・ミー・クローズ 10.ヴァージニアへの手紙 11.ザ・キッシング・ダンス 12.マンボ・イタリアーノ
1.Legende du Pays aux Oiseaux (Lullaby Of Birdland)
2.Tout Bas (Speak Low)
3.Gina
4.Plus Je T'embrasse (Heart Of My Heart)
5.Toute Ma Joie (That's My Girl)
6.Les Lavandieres Du Portugal (The Portuguese Washerwoman)
7.Mister L'Amour (Mister Sandman)
8.En 1920 (In 1920)
9.Embrasse-moi Bien (Hold Me Close)
10.Lettre a Virginie (Letter To Virginia)
11.La Danse Du Baiser (The Kissing Dance)
12.Mambo Italiano

共通項アーティスト・・・レ・ドゥブル・シスデューク・ピアソン+ニューヨーク・グループ・シンガーズ・ビッグ・バンドランバート・ヘンドリックス&ロス、L,H&バヴァン、スィングル・シスターズ、クワイアレ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルのコーラスグループ)、コーデッツ

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STACEY KENT ステイシー・ケント ディスコグラフィー (アルバムリスト)

STACEY KENT ステイシー・ケント(1968 New York- )について

ラジオ等で数曲聴いた時は良かったのに、CD買って聴いたら期待はずれ...ということはよくありますが、ステイシー・ケントにはこれまで期待を裏切られたことがありません。

ジャズシンガーでも例えばエラ・フィッツジェラルドの場合、アルバムによって編成も選曲も歌い方も雰囲気も全く違います。「Ella in Berlin」等のように豪快にスキャットしながら歌いまくるアッパー系もあれば、ルイ・アームストロングと共演した「エラ&ルイ」や「The Intimate Ella」等、あたたかく包み込むようなやさしい雰囲気のアルバムもあります。
また"These Are The Blues"ではブルース、"Ella Abraca Jobim"ではジョビンの曲(ボサノヴァ)だけを歌っています。自分が聴いた最初の一枚が気に入らなかったからといって諦めてはいけないアーティストです。
それとは反対に、連続小説を読み進む感覚で試聴無で新作を買えるほど、ステイシー・ケントのアルバムには金太郎飴のような統一感があります。(裏を返せば、一枚聴いて好みでなければ他もだめな可能性が高いわけですが。)

彼女の夫Jim Tomlinson(サックス他)を含む、ほぼアンプラグドのこじんまりした編成、趣味のいいシンプルなアレンジと楽器演奏、古い時代を感じさせる懐かしいあたたかみと今ならではの洗練された雰囲気、そしてステイシー・ケントの歌...。いたずらっぽい少女のような可愛い声やささやき声の時でも常にクリアで、くつろいだ感じでさらりと歌っているのに歌詞が伝わってくるヴォーカル。私の理想が詰まったような音楽です。
私はリサ・エクダールの声が好きなんですが、彼女のジャズアルバムはどこか物足りないから本格的になってくれればなぁと望んでいたので、ステイシー・ケントだと知らずに彼女の歌を聴いた時、一瞬、リサがトレーニングと発音矯正で声を変えてジャズに本腰を入れたのかと思いました。短期間でそんなに変わるのはおかしいですが、望んでいただけにそう聴こえたんでしょう。
好みのリサ風の声と満足いくジャズ。この理想を体現したのが、ステイシー・ケントだったんです。
リサの方が舌足らずで甘味が強いものの、ステイシーと姉妹だと言われたら信じてしまいそうです。まぁリサはスウェーデン出身、ステイシーはイギリスに渡ったアメリカ人なので無理がありますが。
ジャズヴォーカルものはかなり聴いていますが、声が野太かったり、可愛いけど飽きたり物足りなかったり、オーケストラが妙に耳についたり、アルバムによって差が激しかったりして、全作気に入る歌手はそれほどいません。私にとってステイシー・ケントは貴重な存在です。

STACEY KENT ステイシー・ケント ディスコグラフィー(全アルバムリスト)

Close Your Eyes Close Your Eyes クローズ・ユア・アイズ [1997]
Stacey Kent ステイシー・ケント[vo]; Jim Tomlinson ジム・トムリンソン[ts]; Dave Newton デビッド・ニュートン[p]; Colin Oxley コリン・オリスレイ[g]; Simon Thorpe[b]; Jasper Kviberg[d]
1997年11月録音。Dreamsvilleと並んで好きなジャケット。
The Tender Trap The Tender Trap ラヴ・イズ...ザ・テンダー・トラップ [1998]
Stacey Kent[vo]; Jim Tomlinson[ts]; Dave Newton[p]; Colin Oxley[g]; Dave Green デイブ・グリーン[b]; Jeff Hamilton ジェフ・ハミルトン[d]
1998年2月録音。
Only Trust Your Heart ▲Only Trust Your Heart (Jim Tomlinson feat. Stacey Kent) [2000]

夫のJim Tomlinsonのアルバムに参加。1998年10月末録音。
Let Yourself Go Let Yourself Go: Celebrating Fred Astaire レット・ユアセルフ・ゴー [2000]
Stacey Kent[vo]; Jim Tomlinson[ts]; Dave Newton[p]; Colin Oxley[g]; Dave Green[b]; Steve Brown[d]
1999年7月録音。
Dreamsville Dreamsville バラード~ドリームズヴィル [2001]
Stacey Kent[vo]; Jim Tomlinson[ts]; Dave Newton[p]; Colin Oxley[g]; Simon Thorpe サイモン・ソープ[b]; Jasper Kviberg ジャスパー・クヴィバーグ[d]
★5 2000年6月録音。"unashamedly dreamy and romantic album"というだけあって音楽もタイトルもジャケットも夢見心地。
"Dreamsville"アルバムメモ
Brazilian Sketches
輸入盤

日本盤
▲Brazilian Sketches / Jim Tomlinson ソー・ナイス~ブラジリアン・スケッチ / ジム・トムリンソン [2001]
Jim Tomlinson [ts, percussion]; Colin Oxley [g]; John Pearce [p](1, 4, 5, 6, 11); Dave Newton [p (2, 7, 10)]; John Pearce [p](1, 4, 5, 6, 11); Simon Thorpe [double bass]; Chris Wells [drums/percussion]; Stacey Kent [vo](1, 4, 7, 10)
ステイシー・ケントの夫であり、彼女のアルバムに欠かせないテナーサックス奏者ジム・トムリンソンのアルバム。ブラジル~ボサノヴァを取り上げていて、『ゲッツ/ジルベルト』他のスタン・ゲッツジャズサンバシリーズを連想させられます。
ステイシー・ケントは11曲中4曲参加。タイトルを聞くとアストラッド・ジルベルトのフニャンとした「ソォ~ナ~イス」のフレーズが脳内を駆け巡るスタンダード曲〔7]So Niceもやさしく歌っています。
(←輸入盤の方で試聴できます。)
In Love Again In Love Again: The Music of Richard Rodgers イン・ラブ・アゲイン [2002]
Stacey Kent[vo]; Jim Tomlinson[ts]; Dave Newton[p]; Colin Oxley[g]; Simon Thorpe [b]; Jasper Kviberg[d]
★5 生誕100年を記念してRichard Rodgersの曲("Shall we dance?" 他)を取り上げたアルバム。
"In Love Again"アルバムメモ
The Boy Next Door The Boy Next Door ザ・ボーイ・ネクスト・ドアー [2003]
Stacey Kent [vo]; Jim Tomlinson [ts, background vocals]; David Newton [p, key, background vocals]; Colin Oxley [g]; Dave Chamberlain [b]; Matt Mome [d]; Curtis Schwartz [background vocals]
★5 飲み物にたとえると、甘くて酸味があるシュワシュワさわやかなcidre doux、時々甘みの少ないcidre demi-sec。Carole Kingの"YOU'VE GOT A FRIEND"のカヴァーなども。
The Christmas Song ▲The Christmas Song [Maxi single] [2003]

3曲中2曲はDreamsvilleの収録曲。
The Lyric
The Lyric日本盤
▲The Lyric / Jim Tomlinson リリック / ジム・トムリンソン [2005]
Jim Tomlinson[ts,percussion]; Dave Newton[p]; Dave Chamberlain[double bass]; Matt Skelton[d]; Stacey Kent[vo(Track[1],[10]以外), [11]Whistling]
これも夫のジム・トムリンソンのアルバム。ステイシーは13曲中11曲歌っています。
コンサートも夫と一緒におこなっているようですが、彼女自身のアルバムもそろそろリリースしてほしいなぁ。
Breakfast on the Morning Tram 市街電車で朝食を [2007]
Stacey Kent (vo), Graham Harvey (p, Fender Rhodes), John Parricelli (g), Dave Chamberlain (double bass), Matt Skelton (drums,perc.), Jim Tomlinson (ts, as, soprano sax, fl, arrangements)
★5 彼女自身のアルバムが聴きたいといいつつ、はや数年。ついに、Jazzの名門Blue Noteと契約したステイシー・ケントのアルバムが2007年9月10日にリリース。やっと...です。
"Breakfast on the Morning Tram"アルバムメモ
staceykent-racontemoi240.jpg Raconte-Moi... パリの詩(うた)/Raconte-moi... [2010]
Stacey Kent (vo), Jim Tomlinson (sax-ts/as/ss, clarinet, sansula), Graham Harvey (p, Fender Rhodes), John Parricelli (g), Jeremy Brown (double bass), Matt Skelton (dr, per)
★5 前作から約2年半。待ちました! フランスで何度もコンサートを行ってきたステイシー・ケント初の全曲フランス語アルバムです。日本盤は6月16日発売。
"Raconte-Moi..."アルバムメモ
Dreamer in Concert Dreamer in Concert [2011]
Stacey Kent (vo, g & whistling), Jim Tomlinson (sax-ts/ss & per), Graham Harvey (p, Fender Rhodes), Jeremy Brown (double bass), Matt Skelton (dr, per)
★5 2011年5月30&31日、パリLa Cigaleで録音されたLIVEアルバム。ちょうど行くことができました 私が初めて行ったステイシーのライヴが、ステイシー初のライヴ盤としてリリースされるなんて♪ ブログにメモしました。
  • アルバムを揃える時に便利なように作った年代順ディスコグラフィです。
    (本人以外のアルバムやMAXIシングル等は、タイトルに▲をつけています。)
  • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
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