ELIS, COMO&PORQUE エリス・レジーナ

コモ・イ・ポルケ / エリス・レジーナ

CDではフランス語ボーナストラックも ★4.5

リリースは1969年6月。麦わら帽子のジャケットが素敵です。
メンバーは先の2枚と同じツアーメンバー〔ホベルト(ロベルト)・メネスカル(g)、アントニオ・アドルフォ(p)、ジュランヂール・メイレーリス(b)、ウィルソン・ダス・ネヴィス(ds)、エルメス・コウテジーニ(perc)]。オーケストラアレンジはエルロン・シャービス

CD(2002年日本盤)は、従来のブラジル盤とは違って、オーケストラ入りオリジナルアナログマスターが使われている上"Elis em Paris"からのボーナストラックが4曲入っています(12曲目~)。
Noite Dos Mascarados゛では、映画「男と女」の元夫役でおなじみのボサ好きフランス人ピエール・バルーとデュエットしています。フランス映画「シェルブールの雨傘」の有名曲(ミッシェル・ルグラン作)"Recit De Cassard"や、"A Noite Do Meu Bem゛でも、エリスのフランス語ヴォーカルが聴けます。


Recit De Cassardで始まり、ビートルズのYesterdayや、Modinhaなども。

1969

1. Aquarela Do Brasil ブラジルの水彩画
2. O Sonho 夢
3. Vera Cruz ヴェラ・クルス
4. Casa Forte カーザ・フォルチ
5. Canto De Ossanha オサーニャの歌
6. Giro ジーロ
7. O Barquinho 小舟
8. Andanca 道のり
9. Recit De Cassard レシ・ド・カサール
10. Samba Da Pergunta サンバ・ダ・ペルグンタ
11. Memorias De Marta Sare マルタ・サレーの想い出
12. Deixa デイシャ
13. A Noite Do Meu Bem (La nuit de mon amour) ア・ノイチ・ド・メウ・ベン(愛の夜)
14. Noite Dos Mascarados マスカレードの夜
15. Tristeza トリステーザ
(12~15は2002年の日本盤CDボーナストラック)

おまけ:その「シェルブールの雨傘」からの曲RECIT DE CASARDを歌詞カードで見て「あれ?」と思った方はRECIT DE CASSARD歌詞もどうぞ。

2010 試聴YouTube追加♪

PAGE TOP haut

ELIS REGINA IN LONDON エリス・レジーナ・イン・ロンドン

豪快な疾走感が気持いい ★5

エリスのヨーロッパツアーメンバー(ロベルト・メネスカル他)と、イギリス人のピーター・ナイトが指揮するオーケストラが1969年3月(5月?)にロンドンに集まり、たった1日でレコーディングされたアルバム。
エリスは本当に気持よさそうに歌っていて、上昇気流に乗って昇っていくような伸びやかなヴォーカルは快感です。
歌とオーケストラを別々に録音したわけでなく、オーケストラの生演奏をバックにエリスが歌ったというのも納得です。
曲はアップテンポなものと、ゆったりしたものがいい具合に混ざっています。他のアルバムと同じ曲も入っていますが、このアルバムでの演奏はグルーヴ感があります。たとえばGiroは「コモ・イ・ポルケ」と比べてトーンも高く勢いがあります。
94年の日本語帯は「クラブミュージック」という分類になっています。なるほど。


1969
with accompaniment directed by Peter Knight

1. Corrida De Jangada 帆掛け船の疾走
2. A Time For Love ア・タイム・フォー・ラヴ
3. Se Voce Pensa もし、そう思うなら
4. Giro ジーロ
5. A Volta 帰り道
6. Zazueira ザズエイラ
7. Upa Nequinho ウッパ・ネギーニョ
8. Watch What Happens 瞳を見つめて
9. Wave ウェイヴ
10. How Insensitive ハウ・インセンシティヴ
11. Voce あなた
12. O Barquinho 小舟

PAGE TOP haut

ブラジルの水彩画-トゥーツ・シールマンス+エリス・レジーナ

AQUARELA DO BRASIL / TOOTS THIELEMANS & ELIS REGINA

幸せ感ただようJazzyな共演アルバム ★5

ジャズハーモニカ&口笛の名手トゥーツ・シールマンスとエリス・レジーナが共演したアルバム。二人が一緒に演奏していない曲も意外と多かったりしますが、ジャズとブラジル音楽の相性のよさをあらためて思い知らされます。
ホベルト(ロベルト)・メネスカル(g)、アントニオ・アドルフォ(p)、ジュランヂール・メイレーリス(b)、ウィルソン・ダス・ネヴィス(ds)、エルメス・コウテジーニ(perc)とともにエリスがヨーロッパ各地をツアーしている時(1969年始め)に、スウェーデンで録音されたそうです。
曲は、アントニオ・カルロス・ジョビンの゛Wave゛他の有名曲に加え、トゥーツ・シールマンスのオリジナル曲(Five for Elis)等。
私が特に好きなのは、Roberto Menescal作の”VOCE(あなた)”。エリスが笑い声や吐息混じりに歌っていて、リラックスして楽しんでいる雰囲気が伝わってきます。

エリスは時代や共演者に合わせて変わるので、アルバムによって印象が違います。同じ曲を聞き比べると、アレンジや雰囲気に合わせて自由自在に歌いわけているのが分かります。
この「ブラジルの水彩画」ではWave、Voce、O Barquinhoをリラックスした感じで歌っていますが、同年録音の「エリス・イン・ロンドン」では、グルーブ感たっぷりに伸びやかに歌いあげています。O Sonhoも、同じく同年録音の゛Como&Porque"で歌っていますが、また印象が全く違います。雰囲気で自在に歌いわけるジャズシンガーのようですね。
ボサノヴァならではのヘタウマ・リラックス系歌手もいいですが、表現力豊かなエリス・レジーナの歌うボサノヴァは最高です。

 
Voce / Aquarela Do Brasil

トゥーツ・シールマンスは数々のジャズプレイヤーと共演していますが、ブラジル関係のものとしては、豪華ゲストをこれでもかというくらい迎えたアルバム「ブラジル・プロジェクト(vol.1、2)」があります。聴けば聴くほど、共演者をくつろがせるオーラを感じさせられます。


1969
TOOTS THIELEMANS & ELIS REGINA

1. Wave ウェイヴ
2. Aquarela Do Brasil ブラジルの水彩画
3. Visao 幻想
4. Corrida de Jangada コヒート・ヂ・ジャンガダ/帆掛け船の競争
5. Wilsamba ウィルサンバ
6. Voce (You) ヴォセ(あなた)
7. Barquinho 小舟
8. O Sonho 夢
9. Five for Elis ファイヴ・フォー・エリス
10. Canto de Ossanha (Chi Dice Non De) オサーニャの歌
11. Honeysuckle Rose ハニーサックル・ローズ
12. A Volta ア・ヴォルタ

2010 試聴YouTube追加♪

PAGE TOP haut

DUKE PEARSON - HOW INSENSITIVE メモ * デューク・ピアソン "ハウ・インセンシティヴ"

DUKE PEARSON - HOW INSENSITIVE

ソロヴォーカル、コーラス、オーケストラ入りのあたたかい音楽 ★5

デューク・ピアソンがピアノを弾いているジャズアルバムも好きですが、トム・ジョビンの曲"How Insensitive"をタイトルにしたこれは、特別感があって大好きなのでメモ♪
オリジナル曲にボサノヴァ、ゴスペル、ジャズスタンダードが混ざったトラック名を見ると統一感がないように見えるかもしれませんが、ジャケット写真に通じる独特の世界ができあがっていて快適です

全体を包むあたたかい雰囲気にくわえて、曲順も心地よさの秘密かもしれません。
「星影のステラ」で始まり、あたたかいコーラス3曲が続いた後、ランバート・ヘンドリックス&ロスを思わせる粋なジャズ[5]。そこでふっとピアノソロ[6]をはさんでしっとりさせた後、フローラ・プリムが歌うブラジリアンサウンドで湿度を下げて、再び大勢のコーラスであたたかさを出し、また静かにソロ...。
温泉、サウナ、冷水...のような温度調整っぷりです

[5]、[8]の作曲もしているジャック・マンノは、ランバート・ヘンドリックス&ロスとジョーンズ=ルイス・バンドを聴いて、ヴォーカルでビッグバンドをやったら面白いかも...と思い、17人からなるニューヨーク・グループ・シンガーズ・ビッグ・バンドを率いてこのアルバムに参加したそうです。
メインヴォーカルはアンディー・ベイと、フローラ・プリム(チック・コリアの"Return To Forever"にも参加しているブラジルの歌手)。デューク・ピアソンは、ピアノ、電子ピアノの他にフリューゲルホーンも演奏しています。
童話や幻燈を思わせるような、あたたかくて不思議な雰囲気のこのアルバム、冬の寒い日にはとくにぴったり。森の奥にある秘密の家の暖炉の前でのんびり...な気分が味わえます

趣味のいいアルバムをいくつも出したデューク・ピアソンが48歳の若さで他界してしまったというのは本当に残念。このアルバム、CDやさんであまりみかけないのですが廃盤なのでしょうか。
(2012年追記: ...と何年か思っていたら再販された...と思っていたらいつのまにかまた廃盤に...)


1969 / BLUE NOTE
Duke Pearson(p, elp,fh); New York Group Singers' Big Band (conducted by Jack Manno); Al Gafa(elg); Dorio Ferreira(g); Bob Cranshaw(b); Bebeto Jose Souza(b); Mickey Roker, Airto Moreira(d, perc); Andy Bey(vo on 2&3); Flora Purim(vo. on7&10)

◆"DUKE PEARSON - HOW INSENSITIVE メモ * デューク・ピアソン "ハウ・インセンシティヴ""の全文 >>

PAGE TOP haut

サンバ’68 - マルコス・ヴァーリ

SAMBA'68 / MARCOS VALLE

晴れた休日に聴きたい幸せ感漂うアルバム ★5

ちょっと怪しいジャケットや、タイトルの「サンバ」とはほど遠く、楽しくくつろいだ気分になれる、洒落たアルバムです。
彼の作曲家としての代表作のひとつ[3]So Nice他、晴れた休日にぴったりの心地良い曲が詰まっています。
甘くてコクのある声のマルコス・ヴァーリと、透明感ある可愛い声の元妻アナマリアとのデュエットは最高。
セルジオ・メンデスやアストラッド・ジルベルトと同じく、アメリカでのボサノヴァ流行をうけていて、歌詞は英語がメイン。とっつきやすい雰囲気の快適なアルバムです。
初期の頃のブラジルの憂いあるボサノヴァはあまり好きじゃない、という方にもおすすめです。


1968(1967年録音)
Anamaria アナマリア(vo)、Eumir Deodato エウミール・デオタート(arr)、Claudio Slon(ds)、クラウディオ・スローン参加

◆"サンバ’68 - マルコス・ヴァーリ"の全文 >>

PAGE TOP haut

BRASILIAN SOUND -LES MASQUES レ・マスク

ブラジリアン・サウンド / レ・マスク

・・・フランス匿名アーティスト+トリオ・カマラのブラジリアンサウンド@パリ・・・ ★4.5

フランスのDARE-DAREレーベルからCDが再発されています。
Alice HERALDによる解説には、
<ブラジリアンミュージックを愛する仲間が話していたら、「アメリカではブラジル音楽が英語で歌われて広まってる。パリでブラジル音楽をやって楽しんでもよさそうなもんなのにね」ということに。実は彼らはプロのミュージシャン(作詞家、作曲家、歌手…)で、そのうち一人がレコーディングスタジオを持っていたので、自然ななりゆきでグループを結成。
LES MASQUESという名前は、カーニヴァル風の雰囲気を出すためかもしれないし、メンバーの名前を伏せた(MASQUE(S) マスケ=覆い隠された)ことにかけているのかもしれない 。 運良くパリに来ていた若い頃のLE TRIO CAMARAの参加で、本場ブラジルの味が出せた。>とあります。

オーケストラアレンジはJOSE BATEL (3,7), CHISTIAN (CHRISTIAN?) GAUBERT (10), CLAUDE GERMAIN (1,2,4,5,9,11)。
コーラスアレンジと音楽監督はCLAUDE GERMAIN。プロデューサーはFRANCIS LEMARQUE。他の参加者は謎です。

歌だけ聴いていると、フランスのジャズコーラスユニットLES DOUBLE SIXBLUE STARSを思い出します。
フランス語は腹からハッキリ発音される言語(子音は強く母音は音量がベタッと一定)で、ささやき声で歌っても完全なウィスパーヴォイスにできない(または意図的にしない)歌手が多い気がします。
ブラジルポルトガル語のサォン…ミーニャなどとフンワリ消え入りそうな音を聴きなれた人がこのアルバムを聴くと、①何となく耳障り、②勢いがあって新鮮、に意見が分かれるんじゃないでしょうか。


1968
JOSE BATEL, CHISTIAN (CHRISTIAN?) GAUBERT, CLAUDE GERMAIN, LE TRIO CAMARA

1.ECHO(A.HERALD/C.GERMAIN)
2.IL FAUT TENIR(A.HERALD/C.GERMAIN)
3.UN REGARD...UN SOURIRE...(G.KROM/J. BARTEL)
4.ENFER(A.HERALD/C.GERMAIN)
5.BAL CHEZ LE BARON(A.HERALD/C.GERMAIN)
6.LA GROSSE BOSSE A CASANOVA(C. LEVEL/E.MARINHO)
7.MAIS UN JOUR...(G.KROM/J.BARTEL)
8.INITIATION(M.VASSILIU)
9.DIS-NOUS QUEL EST LE CHEMIN(A.HERALD/C.GERMAIN)
10.L'OISEAU(A.HERALD/C.GAUBERT)
11.LES FILLES ET LES GARCONS(A.HERALD/C.GERMAIN)

PAGE TOP haut

1968 - フランス・ギャル

1968 / FRANCE GALL

60s好きにはたまらないお楽しみ袋 ★4

イェイェ風から、インド音楽風、ジャズ風、ビートルズを思わせる曲までいろいろあり、1960年代好きにはたまらないアルバム。フランス・ギャルらしい甘いささやき声とハッキリ声の差も堪能できます。

[1]は、甘え系ヴォーカルが可愛いロマンティックな曲。アルディあたりが歌っていても違和感なさそうな雰囲気です。
[2]はタイトル通りインド音楽を取り入れていますが、他の曲(3や6)のメロディにもインドっぽい節が出てきます。ビートルズ(ジョージ)を筆頭にインド風が広まっていた頃ですもんね。
ついでに[4]のサビと[5]も、どことなくビートルズを彷彿とさせます。
ゲーンズブール作の[6]はエキゾティック。[9]も同じくゲーンズブール作ですが、いかにも60年代の彼らしいYeye風。
[8]は、フランス・ギャルの代表曲のひとつですね。
疾走感ある[11]はウィスパーせず思い切り歌い、[12]は子供のような可愛い声でデュエットしています。
個人的に一番好きなのは[10]。ミッシェル・ルグランの映画音楽(ロシュフォールの恋人たち、シェルブールの雨傘)に出てきそうな、スイング感あふれる粋な曲です。

[1]と[8]は、J.Dassin - J.M. Rivat&F.Thomasの共作。[6]と[9]の作者はSerge Gainsbourg セルジュ・ゲーンズブールです。


1967- 68 
1.Toi Que Je Veux
2.Chanson Indienne
3.Gare a Toi... Gargantua
4.Avant la Bagarre
5.Chanson Pour Que Tu M'Aimes un Peu
6.Nefertiti
7.Fille d'Un Garcon
8.Bebe Requin
9.Teenie Weenie Boppie
10.Les Yeux Bleus
11.Made in France
12.Petite (Avec M. Biraud)
1.あなたが欲しい
2.インドのうた
3.食いしん坊さん、気をつけて!
4.けんかの前に
5.あなたに贈る歌
6.ネフェルティティ
7.ある男の子の恋人
8.おしゃまな初恋
9.ティニー・ウィニー・ボッピー 10.青い瞳に恋してる
11.メイド・イン・フランス
12.ラ・プティット(デュオ:モーリス・ビロード)

PAGE TOP haut

DOMINGO ドミンゴ - GAL e CAETANO カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ

極上のアンニュイ ★5

カエターノ・ヴェローゾ Caetano Velosoは、ブラジルでボサノヴァ衰退後に繰り広げられるトロピカリズモの中心となる人物ですが、その直前、彼がGal Costa ガル・コスタと録音したこのデュオ・アルバムは、物憂さただよう大好きなアルバムです
そっとささやくように歌う二人の甘くやさしいヴォーカルとギターがたまりません。

アントニオ・カルロス・ジョビン等の曲に代表されるような独特の憂愁・サウダーヂは、ボサノヴァで味わえる大きな魅力のひとつですが、
そのボサノヴァの終焉にふさわしいような静けさと切なさが、アルバム全体を包んでいます。
白黒写真とサイケなカラーをくみ合わせた、いかにも60年代後期らしい洒落たデザインのジャケットもいい雰囲気。
音質の悪さすら、懐かしい感じをそそるスパイスだと思えます。
晴れた日よりは、曇りや雨の日。じっくり聴くと、じんわりあたたかい気分になってきます。

ナラ・レオンのDEZ ANOS DEPOIS(美しきボサ・ノヴァのミューズ)などが好きなら、たぶん気に入ると思います。
この「ドミンゴ」のように物憂げではありませんが、夫婦だったLUIZ BONFA ルイス・ボンファとMARIA TOLEDO マリア・トレードの共演アルバム”BRAZILIANA”も愛聴盤です


1967 Gal Costa & Caetano Veloso

1.Coracao Vagabundo
2.Onde Eu Nasci Passa um Rio (Where I Was Born There Passes a River)
3.Avarandado (On the Veranda)
4.Um Dia (One Day)
5.Domingo (Sunday)
6.Nenhuma Dor (No Pain)
7.Candeias (Candle Lights)
8.Remelexo (Shake)
9.Minha Senhora (My Lady)
10.Quem Me Dera (If Only I Had)
11.Maria Joana
12.Zabele (A Name)
1.コラサォン・ヴァガブンド
2.オンヂ・エウ・ナッシー・パッサ・ウン・ヒオ/僕が生まれた町には川が流れている
3.アヴァランダード
4.ウン・ヂーア/ある日
5.ドミンゴ/日曜日
6.ネニュマ・ドール/痛みなくして
7.カンデイアス
8.ヘメレッショ
9.ミーニャ・セニョーラ
10.ケン・ミ・デーラ
11.マリア・ジョアナ
12.ザベレ

PAGE TOP haut

ヂ・マーレ・ヂ・シー - クアルテート・エン・シー DE MARRE DE CY - QUARTETO EM CY

ゆったり ★4.5

エレンコレーベルでの2作目。
[2]のサンバ曲などは陽気ですが、中盤あたりはもの寂しくゆったりした曲が多めです。
タイトル曲[8]Marre de Cyなんて、Eu sou pobre, pobre, pobre、僕は貧しい、貧しい、貧しいと繰り返して始まりますが、これ以外にも現状に対する不満や貧しさが現れている曲があり、軍事政権下の当時のブラジルを想像してしまいます。
まぁでもコーラスはやはりすばらしく、好きな曲が多いアルバムです。

1,3,5,8の4曲はSydney Miller作。[1]O Circoは、ナラ・レオンのアルバム"Vento De Maio"でもおなじみですが、楽しいのにもの悲しい曲調と不思議な歌詞はまさにサーカス(Circo)のイメージです。
この4曲の中で特に好きなのは、ギターとコーラスだけで演奏される[3]A Menina da Agulha(針の少女という意味深なタイトル&歌詞)、途中バロック音楽を思わせるフレーズがコーラスや管楽器で入る[8]です。
Dory Caymmi ドリ・カイミ作曲のフワフワした[6]もお気に入り。うっとりします。


1967 ELENCO

◆"ヂ・マーレ・ヂ・シー - クアルテート・エン・シー DE MARRE DE CY - QUARTETO EM CY"の全文 >>

PAGE TOP haut

THE LOOK OF LOVE - CLAUDINE LONGET

恋の面影 / クロディーヌ・ロンジェ

ウィスパーヴォイスでビートルズからボサノヴァまで ★4.5

とにかく可愛いです。1960年代っぽいジャケットもキュート。
バート・バカラック[1]、ビートルズ[8,9]から、アントニオ・カルロス・ジョビン-ヴィニシウス・ヂ・モラエス[4]、ルイス・ボンファ[5]のボサノヴァ名曲まで、
舌足らず気味な英語を使ってささやき声で歌っています。
[4]と[5]の間には、サンバカーニバルを思わせるにぎやかな音がはさまれ、ブラジルらしさが強調されています。

1967

1. The Look Of Love [Bacharach-David]~Casino Royale
2. Man In A Raincoat [Warwick-Webster]
3. Think Of Rain
4. How Insensitive [V. de Moraes-A.C.Jobim]
5. Manha de Carnaval [Luiz Bonfa-A.Maria]
6. I Love How You Love Me
7. Creators Of Rain [Barry Mann-Larry Kolber] 
◆ YouTube
8. When Im Sixty Four [Smokey>
9. Good Day Sunshine [Lennon-McCartney]
10. The End Of The World [Sylvia Dee-Arthur Kent]
1.恋の面影 (~映画「カジノロワイヤル」)
2.マン・イン・ア・レインコート
3.シンク・オブ・レイン
4.ハウ・インセンシティヴ
5.カーニヴァルの朝
6.わすれたいのに
7.クリエイターズ・オブ・レイン
8.ホエン・アイム・シックスティー・フォー
9.グッド・デイ・サンシャイン
10.ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド

PAGE TOP haut

映画「男と女」Un homme et une femme

VINCENT DELERM ヴァンサン・ドレルムの”DAUVILLE SANS TRINTIGNANT”という曲は、クロード・ルルーシュ監督の映画「男と女」を下敷きにしていて、途中に主演のジャン=ルイ・トランティニャンのモノローグを入れています。(→VINCENT DELERMアルバムレビュー
ということで、今回はその大好きな映画「男と女」(1966)の話を。

もやがかったブルーグレーや白黒が印象的な美しい映像。「ダバダバダ…」を始めとするFRANCIS LAIの音楽、ボサノヴァ好きフランス人歌手PIERRE BAROUH ピエール・バルーのフレンチボサ。粋で軽妙なセリフと、ちょっとかっこ悪いけどおもしろいセリフ。アンニュイな雰囲気、印象に残る数々のシーン、キャスティング等、あらゆる点でいい映画だなぁとつくづく思います。

このフィルムは、カラーの映像と、そうでない映像が切り替わります。(ルルーシュ監督は他の作品でもやっているので、お気に入りなんでしょう。)
最初に「男と女」を見たのはビデオでしたが、映画館でリバイバル上映されたのを見にいったら、ビデオでは白黒だったシーンに、セピアや青などの色がついていました。モノクロにカラーフィルタをかけた状態です。印象が全く違ったので驚いて、映画館で見直してよかったな、と得した気分になりました。
1966年公開当時も色つきだったのか、気になります。

◆"映画「男と女」Un homme et une femme"の全文 >>

Catégories : MEMO-雑記 , 1965-1969

PAGE TOP haut

QUARTETO EM CY クアルテート・エン・シー (ペドロ・ペドレイロ)

ペドロ・ペドレイロ / クアルテート・エン・シー

ジャケットも中身もキュート ★4.5

ELENCOレーベル移籍1作目。ELENCOレーベルのマークとおそろいの色(赤黒)のジャケットのデザインといい、4人のモッズ風マッシュルームカットや服といい、いかにも60年代風で洒落てます。中身の方も遊び心があってキュートです
原題はまたもQUARTETO EM CYですが、日本盤は「ペドロ・ペドレイロ」となっています。

曲は、バーデン・パウエル/ヴィニシウス・ヂ・モラエス[3]、アントニオ・カルロス・ジョビン[4],[10]から、シコ・ブアルキ[9],[13]、当時新進コンポーザーだったマルコス・ヴァーリ[1]のものまでいろいろ。

QUARTETO EM CYというグループ名は、生みの親的存在のヴィニシウス・ヂ・モライスが、オリジナルメンバー4人(シーヴァ、シナーラ、シベーリ、シレーニ)の頭文字CYに因んでつけたそうですが、このアルバムではシレーニに代わってレジーナ・ウェルネックが参加しています。そうすると頭文字がCYで揃わなくなるじゃないか!というわけで、レジーナを無理やりシレジーナ(Cyregina)と書いてあるのが微笑ましいですね。

どういうわけかコーラスものが大好きな私。ジャズ3人組ランバート・ヘンドリックス&ロス(&バヴァン)、フランスのジャズグループBlue Stars、Les double six、Quireや、フランスのブラジリアンミュージックグループLes Masques、パリのメトロからデビューしたLes Mouettes、コーデッツ、ジャズピアニストDuke Pearsonのコーラス入りアルバム”How Insensitive”などなど、特にちょっと古めテイストのコーラスに目がありません。
それなのにクアルテート・エン・シーのCDは何枚かしか持っていません。あからさまに電気消費量の多さを感じさせる音楽に馴染めないので、MPBに関してはハズレCD地雷を踏むんじゃないかと腰がひけてしまい、クアルテート・エン・シーに関しても中期のものには手を出せないでいるんです。しかも1枚2500円以上…小さな博打ですもん。 AllBrazilianMusic.comで短い試聴ができるんですが...うーん踏み切れない。


1966
1. Vamos Pranchar バモス・プランシャール
2. Espere Um Pouco エスペレ・ウン・ポウコ~ちょっと待って
3. Canto De Ossanha カント・ヂ・オサーニャ~オサーニャの歌
4. Samba Torto サンバ・トルト
5. Caminho Do Mar カミーニョ・ド・マール~海への道
6. Segrendinho セグレヂーニョ~小さな秘密
7. Amaralina アマラリーナ
8. Morrer De Amor モヘール・ヂ・アモール
9. Pedro Pedreiro ペドロ・ペドレイロ~石工のペドロ
10. Inutil Paisagem 無意味な風景
11. Ate Londres アテ・ロンドリス~ロンドンまで
12. Ultimo Canto ウーチモ・カント~最後のうた
13. A Banda ア・バンダ

PAGE TOP haut

ロシュフォールの恋人たち サウンドトラック - MICHEL LEGRAND

ミシェル・ルグランの傑作 ★5

ジャズミュージシャンとしても有名なフランスのMICHEL LEGRAND ミシェル・ルグラン。これは彼が音楽を担当したミュージカル映画「ロシュフォールの恋人たち(1966)」のサウンドトラック。同じくジャック・ドゥミ監督と組んだミュージカル映画「LES PARAPLUIE DE CHERBOURG シェルブールの雨傘」と並ぶ傑作です。
画像左(1966年サントラのリマスター完全盤)は2枚組。ジャケットが、あの可愛い映画ポスターと違うことに多少違和感を覚えつつも、買って正解でした。
2枚目には英語ヴァージョンやインスト曲だけでなく、[9]デモ&コメントも入っていて、テーマ曲の「Chanson Des Jumelles 双子姉妹の歌」については、ルグランがインタビューに答える形で語っています。
「テーマ曲は50もの候補の中から選んだそうですね」という質問に対して、「あれこれ考えた末、あの曲にいきついたんだ」と答えるルグラン。ボツになった試作品のさわりを、自らピアノを弾きながら次々と披露していきます。どの断片も、聴いているとワクワクしてくる魅力的な音楽で、切り捨てる作業は大変だったろうなぁと思います。

映画「ロシュフォールの恋人たち」がフランスのTVで再放送された時に、あらためて見たんですが、その後何日かは脳内でいろんな曲がループし、気づくと口ずさんでいる状態に陥りました。
この魔法にかかったのは私だけではなく、放映後しばらく、パリのあちこちでこの映画の曲を口笛で吹く人を見かけました。
それほど視聴率が高かったのか、TV欄のタイトルやTV予告を見ただけで脳を占領されたのかはわかりませんが、これほど記憶に残るというのは何かの魔術のよう。ミッシェル・ルグランは頭に残るメロディ作りの天才ですね。

JACQUES DEMY ジャック・ドゥミ監督、CATHERINE DENEUVE カトリーヌ・ドヌーヴ、ミシェル・ルグランが組んだ映画はいくつかありますが、この夢と理想と幸福感に満ちた「ロシュフォールの恋人たち」は、ものわびしくて現実的な点も多い「シェルブールの雨傘」と対をなしている気がします。(どちらもフランスの地名ですし。)
シェルブールも好きですが、「ロシュフォール」は何度見ても楽しい気分にさせられるいい映画です。
楽しくてドラマティックな音楽と映像、ロマンティックで愛らしいまでに素直なすれ違いストーリー。実の姉妹であるカトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックが演じる双子の可愛さ。(無理に若ぶってるように見えるという人もいますが。)そして1960年代モード全開の衣装と美術。(長年にわたる60-70's愛好者の私にとっては垂涎もの。)
フランスワーズ・ドルレアックがふわふわしたワンピースを着て歩いている時「お嬢さん、下着がはみ出していますよ」と指摘されたり、母親が昔「マダム・ダム」と呼ばれるのが嫌だったという理由でダムという男性との結婚を断ってしまったり…といった、ちょっと笑えるエピソードも何だか可愛らしくて。
このサウンドトラックは、ミシェル・ルグランのアルバムの一つと考えることもできますが、歌詞は全て映画のセリフですし、やはり映画を見ておいた方が楽しめるような気がします。

AMAZON.frで試聴できます。


LES DEMOISELLES DE ROCHEFORT(B.O.)/ ミシェル・ルグラン
1966

◆"ロシュフォールの恋人たち サウンドトラック - MICHEL LEGRAND"の全文 >>

PAGE TOP haut

BRASIL65 - SERGIO MENDES+WANDA SA

ブラジル'65 / セルジオ・メンデス・トリオ+ワンダ・サー

・・・・ジャズ系ボサノヴァ・・・ ★4.5

ワンダ・サーを迎えたセルジオ・メンデスのユニットブラジル'65のアルバム。
後々ポップ路線に進んでいくセルジオ・メンデスですが、本作はボサノヴァ色が濃く、個人的には彼のアルバム中で一番好きです。

ワンダ・サーは[1]、[5]、[8]を英語で、[2]、[10]をポルトガル語で歌っています。[3]はピアノを抜き、代わりにジャズアルトサックス奏者バド・シャンクのフルートと、女性ギタリストホジーニャ(ロジーニャ)・ヂ・ヴァレンサのギターが入っています。

英語でも歌う素朴なヴォーカルの若い金髪女性、アメリカのジャズサックス奏者、ブラジルのギターの名手が参加するジャズ・ボサノヴァ・アルバム...という条件は、アストラッド・ジルベルトをフィーチャーしたスタン・ゲッツのジャズサンバ・アルバムと酷似していますね。
「ソーナイス(サマーサンバ)」を聴き比べると、アストラッドはヨタヨタ歩く女の子のような感じ、ワンダはハスキーで素朴で母性的な感じがします。
この曲は、作者マルコス・ヴァーリ本人のアルバム「サンバ’68 」収録の奥さんとの幸せ感たっぷりな(能天気っぽい)デュエットも好きです。


1965
Wanda Sa(vo); Sergio Mendes; Sebastiano Neto(b); Chico Batera(d); Rosinha de Valenca(g); Bud Shunk(as, fl)...

1. So Nice (Samba de Varao) [Marcos Valle] 1.ソー・ナイス(サマーサンバ)
2. Berimbau [Baden Powell] ビリンバウ
3. Tristeza Em Mim 私の悲しみ<
4. Aquarius [Joao Donato] みずがめ座
5. One Note Samba ワン・ノート・サンバ [A.C.Jobim]
6. She's a Carioca 彼女はカリオカ [A.C.Jobim, Vinicius de Moraes]
7. Muito a Vontade [Joao Donato] 軽い気持ちで
8. Let Me (Deixa) [Baden Powell] レット・ミー
9. Consolacao [Baden Powell] なぐさめて
10. Reza [Edu Lobo]  祈り

◆"BRASIL65 - SERGIO MENDES+WANDA SA"の全文 >>

PAGE TOP haut

BRAZILIANA - LUIZ BONFA & MARIA TOLEDO ブラジリアーナ ルイス・ボンファ&マリア・トレド

ゆったりフワフワ、心地いい ★5

当時夫婦だったルイス・ボンファとマリア・トレードの、幸せ感たっぷりのアルバム。全曲オリジナルで、自然な明るさ、優しさとふんわり感がただよっています。
マリア・トレドの透明感あるささやきヴォーカル、ルイスのあたたかみのあるギター、多用される口笛&スキャット... すべてが好みでGal Costaガル・コスタ&Caetano Veloso カエターノ・ヴェローゾの”DOMINGO ドミンゴ”と同じくらい愛聴しています。

LUIZ BONFAといえば、Marcel Camus マルセル・カミュ監督の映画 「黒いオルフェ」 (1959年 フランス・ブラジル合作)の音楽をジョビンと一緒に作ったコンポーザー/ギタリストとして有名ですし、ジョアン・ジルベルトは「ボンファに捧ぐ」という曲を作っていますね。
そんなルイス・ボンファはこのアルバムでも、ひとりで出しているとは思えないようないくつものパートの音をさらりとさりげなく奏でています。弾くのは技術がいってむずかしそうですが、大変さを感じさせない、優雅で美しい演奏です ソロ曲[5],[13]や、ピアノが入る[9]では、その演奏をたっぷり味わうことができます。「黒いオルフェ」でおなじみの[3]も、ソロではないですがギターがメインの曲です。技術を誇示するように早弾きをすることなどはなく、ひたすら快適さを追求するように弾く彼のギター、大好きです

[1]Whistle Sambaは、口笛とルイス・ボンファのスキャットが楽しい気分にさせてくれる可愛らしい曲です。
[2][4][10]に入っているオーケストラは、昔の映画のような雰囲気をプラスしますが、派手すぎず控えめです。口笛で始まり、マリアが英語で歌っている[8]では、ストリングスがそっと寄り添い、間奏のところで古い映画風の雰囲気をちょっぴり加えています。[6]はカヴァキーニョが使われているわけじゃなく、歌詞にカヴァキーニョと出てくるだけです。マリアのヴォーカルとギターがメインでピアノが加わっています。
[11]は、マリアだけの部分とデュオの部分があるスキャット曲。[12]は、マリアのヴォーカルからデュエットになり、まだ続きそうなところでフェードアウトします。ラスト[14]は、とても幸せな気分にさせてくれる、スキャットのデュオ曲。これでフェードアウトして終わるあたりも、なんだかフンワリしています。

全曲オリジナルで統一感があるせいもあり、夢の世界にいるような心地よさが味わえる、とにかく快適なアルバムです

ジャズサックスプレイヤーSTAN GETZ スタン・ゲッツの”JAZZ SAMBA ENCORE!”にも、二人揃って参加していますね


1965
LUIZ BONFA, MARIA HELENA DE TOLEDO

1. Whistle Samba
2. Tanto Amor
3. Samba De Orfeu
4. Pierrot
5. Boticario
6. Cavaquinho
7. Improviso
8. Promessa
9. Sugar Loaf
10. Saudade
11. Guanabara
12. Pequeno Olhar
13. Baroco
14. Sambura
1. ホイッスル・サンバ
2. たくさんの愛
3. オルフェのサンバ
4. ピエロ
5. ボチカリオ
6. カヴァキーニョ
7. インプロヴィーゾ
8. 約束
9. シュガー・ローフ
10. サウダーヂ
11. グァナバラ
12. ペケーノ・オリャール
13. バロコ
14. サンブーラ

PAGE TOP haut

  • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
  • ジャケット画像をクリックするとamazonのページが開きます。(試聴、情報、レビューなど)
Catégories : カテゴリ
Search:  
amazon.co.jp