QUELQU'UN M'A DIT - CARLA BRUNI メモ

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ケルカン・マ・ディ 風のうわさ / カーラ・ブルーニ

現代に現れたミューズの素顔 ★5

最新モードに身を包み、完璧なメイクをほどこされてポーズをとる...というモデル生活を送っていたカーラ・ブルーニは、このファーストアルバム”QUELQU'UN M'A DIT”ケルカン・マ・ディについてこう語っていました。(意訳)

≪ このアルバムは、ポーズをとっていない、眠りから覚めたばかりの女の子みたいにしたかったの。着飾らず、化粧もしてない、裸みたいな感じね。私、12年間着飾りっぱなしだったんだもの。 ≫

彼女が飾らずに内面を表現したというこのディスクが発売されると、フランス中が大騒ぎになりました。
「人気モデルが歌えば中身はともかく話題にはなるよね」という通念があった中、この作品は「モデルのお遊び」どころか、とても完成度が高く、アンニュイ、ノスタルジー、心地よさ、クールさと温かみ、人の心を惹きつける強い魅力をあわせ持ったアルバムだったからです。フランス人の好みに合わないはずがありません。

意表をつかれた批評家達は、この新生シンガーソングライターを称えました。
ラジオでは毎日カーラの歌が流れ、フランス国内でミリオンセラーを記録し、ほんの数年でいくつもの盤がリリースされました(Amzon France等のフランスのCD屋で検索すると、何種類も出てきます)。
そうして、かすれ気味でクールなのに優しい彼女の声は、モデルとしてのヴィジュアル以上にフランス中に広まりました。

「天は二物以上を与えるんだな、完璧すぎる。」とジャケットを眺めつつCDを聴いていると、音楽の女神ミューズが妙なる調べをやすやすと奏でる場面が思い浮かびますが、インタヴューを読むと、彼女の人間らしい面が垣間見えます。

自分の曲を作っているときは他の人の曲は聴かない。このアルバムを出した後もしばらく聴いていないの。他の人のすごい音楽を聴いたら、モチベーションが下がるから…。フェレ、ゲーンズブール、ブラッサンス、バルバラ、ディランなんかを聴いたら、自分のアルバムなんかどうでもよくなっちゃうでしょ?自分はいいものを作るんだって思い込まなくちゃならないのに、他人の音楽を聴いたら、くじけちゃうのよ。 ≫

この葛藤、何かを作ったことがある人なら1度は体験するんじゃないでしょうか。子供の頃は何も考えずに創作を楽しめていたのに、目が肥えて感覚が鋭くなればなるほど自己批評も厳しくなり、「世の中すでに良いものが出つくしているのに、今さら自分が作って何になる?」という考えが浮かんでしまう。そんなことって、ありませんか。

この作品は、カーラ・ブルーニがそんな考えに打ち克って最後までやり通した成果。途中でやめていたら、生まれなかった傑作です。

「自分のしてることは無駄じゃないか?」とモチベーションが下がった時は、このアルバムを聴いてみてください。
いくら他にいいものがあっても関係ないと思えてくるかもしれません。


2002, naive

セルジュ・ゲーンズブール(=Lucien Ginsburg)の"LA NOYEE"を含む2曲以外は、全て自作曲。タイトル曲[1]の歌詞は、私も大好きな映画監督レオス・カラックス(『ポンヌフの恋人』『汚れた血』等)と共同制作しています。
アレンジは、フランスで有名なグループTELEPHONEの元メンバーLOUIS BERTIGNAC。彼がこんな繊細で優しいアレンジをこなせるというのも人々の意表をついたようです。曲によってはコードアレンジ、ギター、ベース、ピアノ、メロトロン、オルガン、パーカッションも担当しています。
白黒写真のジャケットも美しいし、本当に完璧なアルバムです。

追記:ようやく2004年に日本盤が出ました。邦題は「ケルカン・マ・ディ 風のうわさ」。いいですね。歌詞タイトルは上記の通りです。
[13]としてケルカン・マ・ディ(レオス・カラックス監督作品)PV(CD Extra)が追加されているそうです。
愛聴盤ほど、後におまけつきのCDがリリースされるんですよね。複雑な気分...。

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カーラ・ブルーニ CARLA BRUNI について

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◆CARLA BRUNI カーラ・ブルーニ (1967イタリア- ) メモ

モデルからミュージシャンへ・・・

作曲家の父とピアニストの母を持つイタリア出身のカーラ・ブルーニ。1995年にモデルデビューし、ディオール、ソニア・リキエル、パコ・ラバンヌ、ヴェルサーチなどのショーを飾るかたわら、「キャットウォーク」や「プレタポルテ」等の映画にも本人役で(モデルとして)登場しました。
そんな彼女が自ら作詞・作曲、ギター、ヴォーカルを手がけたファーストアルバムはいきなりミリオンセラー。
クールなのにあたたかい洗練された音楽、美貌、独特な声、人を惹きつける魅力を持ったミューズです。

アルバム"SI J'ETAIS ELLE"でJULIEN CLERC ジュリアン・クレールに歌詞を提供していましたが、2003年12月には彼とのMAXI CD"QU'EST-CE QUE TU CROIS"も出ました。新作が待ち遠しい...。


◆CARLA BRUNI カーラ・ブルーニ ディスコグラフィー

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