LES DOUBLE SIX
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ブルースターズよりジャズ色が濃くなったフランス語ヴォーカリーズ
LES DOUBLE SIX レ・ドゥブル・シス(ダブル・シックス・オブ・パリ)は、(LES) BLUE STARS ブルー・スターズの後身といえるフランスのフレンチジャズコーラスユニット。
楽器によるジャズ名演を、歌詞つきヴォーカルで再現するvocalese ヴォーカリーズということで、モダンジャズコーラスグループの元祖的存在ランバート、ヘンドリックス&ロス(LHR)を思い出すところもありますが、
ドゥブル・シスの魅力は、LHRのようなおもしろジェットコースター感ではなく、春の暖かい日に二人でパリを散歩しよう♪と歌う[1]En Flânant Dans Parisのような、ほんわりなごやかで粋な雰囲気だと思います。
フランス語自体、母音が一定の太さ強さで発音されるため、すべるような軽快さが出にくいというのも多少あるかもしれません。Double Sixになってジャズ色が濃くはなりましたが、やはりブルー・スターズの方に近いと思います。
前半は、Count Basie et son Orchestre カウント・ベイシー&オーケストラのレコーディングがベース。
Quincy Jones クインシー・ジョーンズ[1-8]、Lester Young[9]の曲に合わせたフランス語歌詞をミミ・ペランが書いています。
後半も歌詞は同じくミミ・ペラン作で、Woody Herman ウディ・ハーマン(オーケストラ)[10]、Shelly Manne シェリー・マン[11]、John Coltrane ジョン・コルトレーン[12]、Gerry Mulligan ジェリー・マリガン[13][15]、Jay Jay Johnson J.J.ジョンソン[14]、Charlie Parker チャーリー・パーカー[16]、Miles Davis マイルス・デイヴィス[17]、Auincy Jones クインシー・ジョーンズ(オーケストラ)[18][20]などの録音を下敷きにしています。
ジャケット裏のアナログ感たっぷりの写真。よく見たら切り抜きが雑 🙂
Michel Legrand ミッシェル・ルグランの姉、クリスチャンヌ・ルグラン(上段右から2番目)は、ブロッサム・ディアリーと共にブルースターズに参加した後、Swingle Sisters スィングル・シスターズで活躍し、その後、歌詞なしのジャズコーラスユニットQUIRE クワイアでアルバムを1枚出したりもしています。さすらってますね。
12人編成のビッグバンドをヴォーカルで再現するために、6人が2つずつパートを歌って多重録音したようで、ユニット名も2×6の「double 6」なんでしょうか。
ヴォーカリストが10人以上いるのに、6人で多重録音で倍に増やしたのは日程の問題?音のこだわり?
謎ですが、曲によって録音年と参加者がバラバラで、書くのがちょっと面倒です XD
- For Lena and Lennie (En Flânant Dans Paris)
- Rat Race (La Course Au Rat)
- Stockholm Sweetnin’ (Un coin merveilleux)
- Boos’ Bloos(Au temps des Indiens)
- Doodlin’ (Tout en dodelinant)
- Meet Benny Bailey (Au bout du fil)
- Evening in Paris (Il y a fort longtemps)
- Count ‘em (T’as foutu l’camp)
- Tickle Toe (Le racket et les balles)
- Early Autumn (Finalement l’automne est arrivé)
- Sweets (Les quatre de l’Opéra)
- Naima
- Westwood Walk (Histoire de baryton)
- A Night in Tunisia (Le tapis volant)
- A Ballad (Une ballade)
- Scrapple from the Apple (A batons Rompus)
- Boplicity (La légende du troubadour)
- Moanin’ (La complainte du bagnard)
- Fascinating Rhythm (Le pas qui plaira)
- Walkin’ (Un tour au bois)
共通項アーティスト
ザ・ブルー・スターズ、ランバート・ヘンドリックス&ロス、L,H&バヴァン、アンドリューズ・シスターズ、スィングル・シスターズ、マンハッタン・トランスファー、クワイア、レ・マスク(フランス語ブラジル音楽)、クアルテート・エン・シー(ブラジルコーラスグループ)
«レ・ドゥブル・シス 1st&2ndアルバム»レ・ドゥブル・シス
1959 - 1962: [7-8][20]:1959後半、[1-6]:1960前半、[10][17-19]1960後半、[9][11-12][14]1961後半、[15-16]1962前半 (voc)[1-6]:Jean-Claude Briodin, Jacques Denjean, Claude Germain, Christiane Legrand, Mimi Perrin, Ward Swingle
(voc)[7-8][20]:Monique Aldebert, Louis Aldebert, Jean-Louis Conrozier, Roger Guérin, Mimi Perrin, Ward Swingle
(voc)[9-11],[13-15]:Claudine Barge(11以外), Jean-Claude Briodin, Claude Germain, Eddy Louiss, Mimi Perrin, Ward Swingle(10,11以外)
(voc)[12]:Mimi Perrin
(voc)[16]:Mimi Perrin, Claudine Barge
(voc)[17-19]:Monique Aldebert, Louis Aldebert, Jean-Claude Briodin, Claude Germain, Eddy Louiss, Mimi Perrin
(p):Art Simons[1-8][20] / Georges Arvanitas[9-11][16][18] / René Urtreger[17]
(b):Michel Gaudry[1-6][9-12][14][17-19] / Pierre Michelot[7-8][13][15-16][20]
(dms)Daniel Humair[1-2][6][10-12][14][17-19] / Christian Garros[3-5][13][15-16] / Kenny Clarke[7-8][20]
(g):Elek Bacsik[1][2][6] / Paul Piguihem[9]
(v):Eddy Louiss[10]
(bongos):Jean-Pierre Drouet[14]