VENTO DE MAIO – NARA LEAO

3.5 / 5
サンバ、カーニバル、マーチでもノスタルジック

ナラの声はやわらかくて明るさがあり、サンバ、カーニバル、マルシャ(マーチ)が多く、ひょこひょこいうクイーカや陽気な打楽器の音も入ったアルバムですが、祭りの後のさみしさのような雰囲気がふんわり漂っています。

タイトルの『5月の風』と、「爽やかな風のような心地良いメロディー」というCDの日本語帯を見て一瞬新緑をイメージしましたが、よく考えたら南半球では秋、日本でいう11月頃でしょうか。カーニバルでイメージするような派手な色より、これから冬か…という頃の、ちょっとヴィンテージフィルターがかかったような色合いのイメージです。

アレンジとバックは、ドリ・カイミと、マエストロ・リンドルフォ・ガヤ。

私が好きなのは、ナラがオーケストラなし(弾き語り?)で歌っている [5]Maria Joana(マリア・ジョアナ)。カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタのバージョンも最高。[7]O Circo オ・シルコ(サーカス)は、クアルテート・エン・シーのコーラスのも可愛いですが、ひかえめなストリングス&打楽器をバックに歌うナラのこのヴァージョンもほっこりします。ナラがジルベルト・ジルとデュエットしているシコ・ブアルキの曲「マスカレードの夜」は、エリス・レジーナ&ピエール・バルーのフランス語デュエットのもいいし… と、聴き比べも楽しめます。

  1. Quem Te Viu Quem Te Ve
  2. Com Acucar Com Afeto
  3. Noites Dos Mascarados
    (with Gilberto Gil)
  4. Vento De Maio
  5. Maria Joana
  6. A Praca
  7. O Circo
  8. Morena Do Mar
  9. Fui Bem Feliz
  10. Rancho Das Namoradas
  11. Um Chorinho
  12. Passa Passa Giviao
  1. ケン・チ・ヴィウ・ケン・チ・ヴェー
  2. コン・アスーカル・イ・コン・アフェット(思いやりの優しさ)
  3. ノイチ・ドス・マスカラードス(仮面の夜)
  4. 五月の風
  5. マリア・ジョアナ
  6. ア・フラッカ(弱い女)
  7. オ・シルコ(サーカス)
  8. モレーナ・ド・マール(海のモレーナ)
  9. フイ・ベン・フェリス(幸多かりし日々)
  10. ハンショ・ダス・ナモラーダス(恋人たちの小屋)
  11. ウン・ショリーニョ(あるショリーニョ)
  12. パッサ・パッサ・ガヴィアォン(鷹よ,飛べ)

«VENTO DE MAIO 五月の風»

1967 Nara LEAO, Gilberto GIL[3]
Dori Caymmi [1,2,5,8,12], Maestro Gaya [2-4,6-12]

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