DOMINGO – GAL e CAETANO

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曇りや雨の日が似合うサウダージ・アンニュイ感

カエターノ・ヴェローゾ Caetano Velosoは、ブラジルでボサノヴァ衰退後に繰り広げられるトロピカリズモの中心となる人ですが、その直前に彼がGal Costa ガル・コスタと録音したこのアルバムは大好きです。
そっとささやくように歌う二人の甘くてやさしいヴォーカルとギター、ちょっとけだるい物憂い雰囲気がたまりません。
サウダーヂ(憂愁)はボサノヴァの魅力のひとつですが、そのボサノヴァの終焉にふさわしいような静けさと切ない感じが、このアルバム全体にただよっています。
白黒写真とサイケなカラーをくみ合わせたジャケットも60年代後期らしくていいし、音質の悪ささえ、ノスタルジックな感じを出すスパイスだと思えます。晴れた日よりは、曇りや雨の日にぴったりきます。

ナラ・レオンのDEZ ANOS DEPOIS(美しきボサ・ノヴァのミューズ)が好きな人は、たぶん気に入ると思います。
それほど物憂げではありませんが、LUIZ BONFA ルイス・ボンファとMARIA TOLEDO マリア・トレードの共演アルバム”BRAZILIANA”にも、ちょっと共通するものを感じます。

1.Coracao Vagabundo
2.Onde Eu Nasci Passa um Rio (Where I Was Born There Passes a River)
3.Avarandado (On the Veranda)
4.Um Dia (One Day)
5.Domingo (Sunday)
6.Nenhuma Dor (No Pain)
7.Candeias (Candle Lights)
8.Remelexo (Shake)
9.Minha Senhora (My Lady)
10.Quem Me Dera (If Only I Had)
11.Maria Joana
12.Zabele (A Name)
1.コラサォン・ヴァガブンド
2.オンヂ・エウ・ナッシー・パッサ・ウン・ヒオ/僕が生まれた町には川が流れている
3.アヴァランダード
4.ウン・ヂーア/ある日
5.ドミンゴ/日曜日
6.ネニュマ・ドール/痛みなくして
7.カンデイアス
8.ヘメレッショ
9.ミーニャ・セニョーラ
10.ケン・ミ・デーラ
11.マリア・ジョアナ
12.ザベレ

«ドミンゴ»

1967

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