PARAISO - ジェリー・マリガン

パライゾ / GERRY MULLIGAN&JANE DUBOC

さわやかジャズボサ・・・ ★4

CD発売後まもなく、ボサノヴァもジェリー・マリガンも好きだから聴いてみよう、と何気なく買ったのですが、期待以上でした。
日本語帯には「『ゲッツ-ジルベルト』を彷彿とさせるしっとりとしたジャズ・ボッサ」と書いてあります。目を引くコピーとしてはそれがいいのでしょうが、それを考えなければ、スタン・ゲッツのジャズサンバシリーズ中では「Jazz samba encore ! ジャズ・サンバ・アンコール」が一番近いと思います。

ナイト・ライツ」でルイス・ボンファの「カーニヴァルの朝」を取り上げてブラジル音楽への興味をのぞかせたジェリー・マリガンが、30年後の1993年7月にニューヨークで録音したもので、参加メンバーのほとんどがブラジル人です。
トッキーニョ、ヴィニシウス・ヂ・モラエス、ジョビンが作曲した3曲を除いて、全てマリガン本人が作曲し、透明感あるヴォーカルが魅力的な女性シンガージェーン・ドゥボックが詞をつけています。
彼女(JANE DUBOC)は、ジルベルト・ジルやカエターノ・ヴェローゾ等が参加したアルバムを出していますが、スポーツもプロ並という多才な人なんだそうです。

ジェリー・マリガンは、相変わらずバリトンサックスをテナーサックスか何かのように優雅に吹きこなしつつ、ピアノも1曲弾いています。

初夏、夜明け前に目がさめてしまった時、冷たい空気と天然発泡水を味わいながら聴きたくなるアルバムです。


1993
Gerry Mulligan (bs); Jane Duboc(vo); Emanuel Moreila(g); Waltinho Anastacio(perc)

  • 1, 2, 4, 6, 7, 8, 9, 11:+ Cliff Korman(p); Rogerio Maio(b); Duduka Dafonseca(d);
  • 3~5:+ Carlie Ernst(p); Leo Traversa(b); Peter Grant(d); Norbert Goldberg(perc)
  • 10:Gerry Mulligan(p); Leo Traversa(b); Peter Grant(d); Norbert Goldberg
  • 1.Paraiso (G.Mulligan, J.Duboc)
    2.No Rio (In Rio) (Mulligan, Duboc)
    3.Sob a Estrela (Mulligan, Duboc)
    4.O Bom Alvinho (Mulligan, Duboc)
    5.Willow Tree (Mulligan, Duboc)
    6.Bordado (Mulligan, Duboc)
    7.Tarde en Itapoan (Toquinho, V.de Moraes)
    8.Amor en Paz (A.C.Jobim, V. de Moraes)
    9.Wave(A.C.Jobim)
    10.Tema Pra Jobim (Theme for Jobim)(Mulligan, Joyce Silveras)
    11.North Atlantic Run (Mulligan)
    1.パライゾ
    2.ノー・リオ
    3.ソ・ア・エストレーラ
    4.オ・ボム・アルヴィーニョ
    5.ウィロウ・ツリー
    6.ボルダード
    7.タルデ・エム・イタポアン
    8.アモール・エム・パス
    9.波
    10.ジョビンのテーマ
    11.ノース・アトランティック・ラン

    NIGHT LIGHTS ナイト・ライツ / GERRY MULLIGAN ジェリー・マリガン

    NIGHT LIGHTS - GERRY MULLIGAN

    ジャケットとタイトルのイメージどおり ★5

    潤んだような街の光が水面に揺らめくところが思い浮かぶようなジャケットとタイトル。豪華客船から街を眺めつつシャンパーニュとシーフードに舌鼓…なんてシーンを想像しつつ、ビールと冷奴で納涼するのに最適なアルバムです

    白熱したセッションが好きな人は、プレイヤーが遠慮気味で燃焼しきっていなくてつまらないと感じるかもしれません。アート・ファーマーなど特に控えめな気がします。
    このアルバムにはそういう熱さがなく、心地良い涼気が漂っていて、全員が美しい夜の景色を思い描きながら夢見心地で演奏しているような感じすらします

    普段はピアノ無しの演奏を好むジェリー・マリガンが、[1]の「ナイト・ライツ」では、水晶を連想させる繊細な音で自らピアノを弾いています。
    そして普通ならバリバリッという音になりがちなバリトンサックスを相変わらず優雅に吹きこなしています。チェット・ベイカーとの気合の入ったセッションなどとはまた違う、リラックスした感じが味わえます。
    いつもにまして水の中をゆらゆら漂っているようなジム・ホールのギターも快適です。
    ジェリー・マリガンが映画『真夏の夜のジャズ』に出てくるのを見ましたが、演奏する姿もcoolですね。

    曲は、ジェリー・マリガンのオリジナルの他、ブラジル音楽やクラシック曲も入れています。
    [2]は映画『黒いオルフェ』の中で、主人公がこの曲をギターを弾きながら歌うにつれて朝日が昇っていくシーンで使われている、ルイス・ボンファの有名曲。[3]はフランク・シナトラの十八番ですが、アン・バートンのヴァージョンも味があって割と好きです。[4]はショパンの切ないピアノ曲、プレリュード第4番。

    ソファやベッドにゆったり横たわってこのアルバムを聴くと、疲れも何もフウっと抜け出ていく気がします


    1963, MERCURY
    Gerry Mulligan (bs,p,cl), Art Farmer (tp/flh), Bob Brookmeyer (btb), Jim Hall (g), Bill Crowe (b), Dave Bailey(tb), Pete Jolly(p), Jond Gray(g), Jimmy Bond(b), Hal Blaine(ds)...

    1. Night Lights (1963 Version)
    2. Morning Of The Carnival From 'Black Orpheus'(Luiz Bonfa)
    3. In The Wee Small Hours Of The Morning
    4. Prelude In E Minor (F.Chopin)
    5. Festival Minor
    6. Tell Me When
    7. Night Lights (1965 Version)
    1.ナイト・ライツ(1963年ヴァージョン)
    2.カーニヴァルの朝
    3.ウィー・スモール・アワーズ
    4.プレリュード:ホ短調
    5.フェスティヴァル・マイナー
    6.テル・ミー・ホエン
    7.ナイト・ライツ(1965年ヴァージョン)
    ・ ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
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