PRINCESSE DE RIEN - RoBERT

プランセス・ド・リヤン / ロベール

囁きヴォーカルが引き立つ97年盤と、似て非なる2000年盤 ★5

ロベールのセカンドアルバムは、Princesse de rien(虚無王女)というタイトルのイメージどおり、孤独感が霧のように全体を覆っていて、かなりメランコリック
ヨーロッパのおとぎ話のような幻想的な雰囲気があり、嵐や深い森、夜の湖等が似合います。
ロベールは憂鬱すぎるという人もいますが、個人的には、北欧伝統音楽に通じるような憂いあるメロディと浮遊感に共感をおぼえます。
顔写真というだけなのに、透明感ある美しさと孤独感がにじみ出ているジャケットも好きです。

中でも一番イメージをかきたてるのは、昔のヨーロッパ宮廷を連想させるバロック風の曲PSAUME(詩編という意味)。もとは北欧デンマークの伝統音楽なんだそうです。

ロベールのアルバムは店であまり見かけませんが、パリの中古CD屋で、このジャケットのロベールが棚から私を見下ろしているのに気づきました。
フランスで一度も見かけなかったマイナーCDが目立つところに飾られてる...なぜ?」と、とりつかれたように買って帰り、家で聴いてみたら、
タイトルとジャケット写真はほとんど同じなのに、1997年に日本で買ったCDとは中身が全然違うんです。曲、アレンジ、歌い方だけではなく、よく見るとジャケットにもわずかな差が…。
「夜の間にいつのまにか髪が伸びてる日本人形じゃあるまいし...しかも、あそこで私を待ち構えていたかのようだった...」という考えが頭をよぎって一瞬怖くなりましたが、ロベールのサイトを見て納得しました。
1997年の方はインディペンデントレーベル発のマイナー盤で、新しい方は2000年3月発売のNAIVEレーベル発の新ヴァージョンなんですね。
この後にも1つ違うヴァージョンが出ていて、日本盤を入れると4種類存在するんだそうです。

2000年NAIVE盤は、ファーストアルバム並にテクノ度が上昇している上、ロベールのヴォーカルも、97年盤のような繊細なウィスパーヴォイスではなく、何だか切羽詰ったような、助けを求めているような、独特の声に変わっています。

曲順もかなり違い、この2000年盤にしか入っていない曲もあります。
ロベールと知り合ったAmelie Nothomb アメリー・ノートンが詩を書いた[1]もその1つです。
彼女は、日本でのOL生活経験を元に誇張とユーモアたっぷりに書いた小説「畏れ慄いて他で有名な女流作家です。

YouTubeにあるのは、だいたい後から手を加えた方のヴァージョン。彼女のクリップは、森や湖、エキゾチックな美女など、神秘的なものを連想させます。歌い方がたまにインドっぽく聞こえるのは気のせいかな。

私は、消え入りそうな可愛いささやきヴォーカル+適度なテクノ”の97年盤の方が断然好きです。もともとアコースティック楽器、ノスタルジックな雰囲気が好きなせいもありますが、古いヴァージョンの方が統一感があって、ロベールらしい独特の世界が表現されている気がするんです。
メランコリックで懐かしい子供の世界や寂しさや、いつまでもおとぎ話が好きな子供のままでいたい感覚を、隠さずありのままに出しているようで。
クラブ等で流すなら、テクノ率が高い&怪しさが加わった新ヴァージョンの方がおもしろいかもしれませんが、ちょっと冷たい衣を着せすぎじゃないかなとも感じます。


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SINE - RoBERT

シィヌ / ロベール


再発盤 

昔のジャケット

ささやき系ヴォーカル×テクノ ★3.5

フランスのロベールのファーストアルバム。
悲しげな少女を連想させる曲調+歌詞に、消え入りそうなウィスパーヴォイスのヴォーカルという組み合わせは、甘くて感傷的なロリータ風にもなりかねませんが、冷たく無機的なテクノにのせることで甘辛バランスがとれています。

ほとんどがMathieu Saladin作曲・RoBERT作詞ですが、共同で作曲したものや、RoBERTが一人で作詞作曲しているものもあります([3])。ディズニーの音楽[1]や、ジャック・ブレルの[7]等も取り上げています。
クラフトワークのカヴァー[4]は、このアルバムではドイツ語ですが、セカンドアルバムPRINCESSE DE RIENではフランス語で歌っていて、もっと切ない感じがします。

私が持っているCD(画像下)は、数週間で発売中止されて幻のレアディスクとなったらしく、フランスでは数十ユーロ以上で取引されているんだそうで…。歌詞カードには、にじんだように仕上げられたロベールの上半身ヌード写真などの写真が何枚か使われています。
再発盤ジャケットもいかにもロベールらしいですね。”Princesse de Rien”と同じく、再発盤は中身が違うんだろうな。電子音があまり好きじゃない私には、オリジナル盤がギリギリ限界。あれ以上テクノだとつらそうです。

憂いを帯びた雰囲気と切ないほどの孤独感は変わりませんが、この1作目は現代風で、セカンドアルバムはバロック音楽を使ったりして中世ヨーロッパ物語風の雰囲気があります。
セカンドアルバムの方も4種類の盤があり、中身が違います。


1993 SONY

1.イッツ・ア・スモール・ワールド
2.ジャネット
3.アンニュイな夜
4.モデル
5.雨のしずく
6.夜遊びに夢中
7.懐かしき恋人の歌
8.愛は水彩画のように
9.ひとり遊び
10.サイモン
11.裸のわたし
12.薄紫色の犬
13.愛のささやき
14.映画「狩人の夜」~お伽話
15.男たちの視線
16.番外
17.アンニュイな夜(インストゥルメンタル)

RoBERT ロベール ディスコグラフィ

◆RoBERT ロベール ディスコグラフィー

寂しさとメランコリー+ウィスパーヴォイス+無機質なテクノサウンド・・・

ロベールの音楽は、見捨てられた子供のように孤独で寂しげ。メランコリックなので一般受けはしないかもしれませんが、好きな人にはたまらない音楽です。
今にも消え入りそうな切ないささやきヴォーカルに、あえて冷たいテクノを合わせることで、甘すぎず、不思議な浮遊感がある音楽に仕上がっています。(電子音が私の許容範囲を超えちゃう時もありますが...)


SINE シィヌ
PRINCESSE DE RIEN プランセス・ド・リヤン

ROBERT CELLE QUI TUE
UNUTMA

SIX PIEDS SOUS TERRE

共通項アーティスト・・・Keren Ann ケレン・アン、Autour de Lucie オトゥール・ドゥ・リュシー、フランソワーズ・アルディコラリー・クレモンエレナ

  • オリジナルアルバムをそろえる時便利なように作った年代順ディスコグラフィ(オリジナルアルバムリスト)です。
  • タイトルにリンクがはってあるものは私のお気に入り盤です。クリックすると個別ページに行きます。
  • ★(最高5)は私が聴く頻度・個人的お気に入り度です。
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