LES SENEGALAISES – SANSEVERINO

4.5 / 5
粋なマヌーシュ風スイング+辛口ユーモア

フランスのシャンソン、マヌーシュ(ジプシー)・スイング、喜劇等の要素が混ざり合った、サンセヴェリーノのセカンドアルバム。
彼の音楽の好みだけでなく、まるでジプシーのように外国を転々とした経験や、喜劇役者他としての経験やキャラクターが反映されているような気がします。

(STEPHANE) SANSEVERINOは1962年生まれのイタリア系。3歳から家族と共にブルガリア、ユーゴスラビア、メキシコ等を転々とした後、20歳でコメディアンを目指し、演劇からスタート。
やがてベース等の楽器も操っていくつものグループで演奏し始め、その傍らショートフィルムの撮影等いろいろなことに挑戦します。
ルーマニア等の東欧音楽(ジプシー系)に凝るうち、1950年代のスイングと20年代のフランスの古いシャンソンを融合させるようになり、Les Voleurs de Poulesを結成。グループが、バーやビストロでのライブから始めて徐々に活動の場を広げ、自主制作アルバムを出したりもする一方、サンセヴェリーノは他のアーティストのスタッフとして働くなどして忙しい日々を送り、やがて自由にソロ活動することを決めます。
生活費のため舞台に参加したりもしますが、2001年秋にリリースしたファーストソロアルバムLe Tango des Gensが賞を獲得した後はトントン拍子。スイス、南仏ニース、パリ等を回ります。

そうして2004年2月にリリースされたのがこのセカンドアルバムLES SENEGALAISES セネガレーズ(=セネガル女性たち)。
彼が影響を受けたDjango Reinhardt ジャンゴ・ラインハルト、東欧ジプシー音楽やパキスタンの音楽、Jimi Hendrix ジミ・ヘンドリックス、シャンソン等が混ざり合ったような音楽。
喜劇役者としての面を思わせる、シニカルで笑える歌詞と斜に構えたようなヴォーカル。軽快にリズムを刻むジプシー風ギター。聴いていて楽しくなるアルバムです。

面白い東欧音楽といえば、旧ユーゴスラヴィアの映画監督Emir Kusturica エミール・クストリツァのバンドがおすすめです。

1. Jean-Luc
2. A L’enterrement De Ma Grand-Me`re
3. La Cigarette
4. La Voisine Des Oiseaux
5. Michto La Pompe
6. Les Petites Se’ne’galaises
7. Les Se’ne’galaises
8. Andre’ 2
9. Un Ticket
10. Les Bourre-Pa^tes Et Les Tire-Nerf
11. Grand Jean-Luc
12. Le Dormeur Du Val Vivant
13. L’etrange`re
14. Les Se’ne’galaises De Fe’lix
1. ジャン=リュック
2. ばあちゃんの埋葬
3. 命は惜しいが吸っちまう
4. ああ,健忘症
5. ミシュト・ラ・ポンプ~しびれるね,マヌーシュ・スウィング~
6. レ・プティット・セネガレーズ
7. レ・セネガレーズ
8. アンドレ2
9. 逃した魚は大きいぞ
10. 歯医者さんの七つ道具
11. グラン・ジャン=リュック
12. 生ける谷間に眠る男
13. 異国の女
14. レ・セネガレーズ・ドゥ・フェリックス

«セネガレーズ»

2004

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