CONTINENT BLEU – CLEMENTINE + JOHNNY GRIFFIN

4.5 / 5
やんわりしたもやがかかったようなアルバム

ジャズサックスプレイヤーのジョニー・グリフィンとクレモンティーヌが共演したジャズスタンダード曲が入ったアルバム。Miles Davis のオールブルースも、John Coltrane のジャイアントステップスも、Gerry Mulligan のナイトライツも、全部まとめてフワァっとやわらかいヴェールで覆われている感じです。
ジャズミュージシャンのジョニー・グリフィンが参加してるのが意外だと思いましたが、グリフィンがスペインに来ていた時に、彼が作曲した”CONTINENT BLEU”をフランス語で歌ったデモテープを持ってクレモンティーヌが会いに行き、このデビュー作が生まれたのだそうです。

彼女が昔パリの小さなジャズクラブに出た時の映像を見たことがあり、自由自在に声を操るジャズ歌手というよりは、ボサノヴァの歌い方に近いと感じていました。そういうヴォーカルで、このアルバムも独特の脱力感とやわらかさが出ています。

あなたに会う前は素敵な人もいなくてつまらなかったけど今は最高、という内容の [1]アフタヌーン・イン・パリのフランス語版(Un apres-midi à Paris)は、彼女のお母さんが作詞したそうです。外国人が思い描く理想のパリを闊歩する理想のパリジェンヌが思い浮かびます。のちにクレモンティーヌと日本人アーティストたちが作り上げる「理想のパリ」のイメージが、ちらっと現れています。
ジャズヴァイオリニストStéphane Grappelli のバージョンもきれいでしゃれたパリですが、Sonny Stitt+Bud Powell+J. J. Johnsonのジャズアルバム『STITT, POWELL, JJ』だと、パリの公園で居眠りするおじいさんをイメージしてしまいます
KATERINE カトリーヌの"Un Apres-Midi A Paris"は、同じタイトルですが別の曲。それもまたいいです。

1. Un Apres Midi A Paris (Afternoon in Paris)
2. Easy Living
3. Line For Lyons
4. Outra Vez
5. Night Lights
6. Don’t Be Blue
7. All Blues
8. Lady Wants To Know
9. Rhum Coco
10. Elizondo
11. Aux Champs A Minuit
12. Girl Talk
13. Comme Une Princesse
14. Giant Steps
15. Continent Bleu
1.アフタヌーン・イン・パリ
2.イージー・リヴィング
3.ライン・フォー・ライオンズ
4.もう一度
5.ナイト・ライツ
6.ドント・ビィ・ブルー
7.オール・ブルース
8.レディ・ウォンツ・トゥ・ノウ
9.ラム・ココ
10.エリソンド
11.夜,シャンゼリゼにて
12.ガール・トーク
13.プリンセスのように
14.ジャイアント・ステップス
15.コンティノン・ブルー

«コンティノン・ブルー»

1989 Clémentine, Johnny Griffin

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